風力発電、残酷物語

前ページに書いたごとく、風力発電の被害とは、実は簡単な詐欺、人災によるものだと分かっただろう。何も目新しいものじゃない。s57年には、西名阪自動車道、香芝高架橋の低周波訴訟があって、テレビのドキュメンタリーにもなっている。この時点でメディアは知っているのだ。知っているのに知らん顔、風力被害者を弾圧するその悪意は何だろうかね。

私は大手新聞社の記者たちからボロクソに否定されたトリックが忘れられない。彼らは行政から手渡された資料を基に私をあざ笑っていたのだった。「その資料を見せてくれるか」と私は言ったが【これは見せられない】と記者たちは拒否した。つまり組織的な弾圧であった。せっかくの記者会見は、集まった記者たちの合意形成の場となっていた。風力発電の被害は認めない。

被害者を否定して排除する。そのことに尽きた。地元新聞でも酷いものだったさ。よくもここまで悪意を見せて笑いものにするな、と感心したよ。まるでサスペンスドラマやな、と仕組まれた罠に易々とハメられて犯罪者にまでなっていた。これが理由で、被害者たちから拒否されたんではないけどね。多少は人々の心理操作に効いたことだろうて。

先祖に由良守應がいて、牢屋暮らし、刑務所生活を聞いていたので助かったよ。60年前の子供の頃には、近所の子供から同じ言葉でからかわれたからね。免疫が蘇る。刑務所へ行っていたんやで、とな。その理由がまた面白いやないか。作り話は、しょせんは悪意の賜物よ。守應の場合は、もっと歴史の大波にさらわれてしまう。それ以降の記録は何も残されてはいない。

歴史の裏方で、最後まで沈黙を守り続ける。武家とはそんなもんだろう。何も残さない。でもどこかに小判や金貨の箱が埋められてないかと、年取ると心配になる。古井戸とか厩の下とか、背戸は旧熊野街道に面していて「ウト」と呼ばれる森になっていた。岩の上には古い庚申塚がある。石の道標があって、なぜか横にされて土を被っていたという。

人々は足早にこの道を通り過ぎた。トンネルになった樹木をかき分けてな。何かあったんやないか、と聞いている。きっと何か秘密があったんやで。私の孤立感は風力に始まったものでもない。人々から受ける特別視は、家柄、身分意識に繋がる。ただの貧乏百姓なのに、何が違うのか、それはこれまで書き続けてきた意識差よ。

南朝方で戦って滅んだという記憶、千年前に京都から都落ちしてきた歴史、その割に常に生き延びてきたしつこさがある。それがついに私が最後の一人になる。田舎社会では相変わらず世間話の的だろう。この家に生まれた運命だと思っている。人々とはフレームが違う。見る世界、価値観の違い。何もしない、ことへの嫌悪が私にある。時代の変革に敏感に反応した。

答えは初めからある。海外の風力反対を見る前から、これはアカン、とすぐに判断した。香芝高架橋の低周波音事件を知っていたし、北陸新幹線の騒音測定に参加していたからね。同じ体験をした技術屋は他にも大勢いるだろう。なぜ誰も何も言わないのか、それが不思議な所よ。守秘義務なのか。単なる保身だろう。

環境運動家がよく言う話に、ブレードが鉄塔を通り過ぎるときに空気を圧縮する、その空気振動が低周波となって伝わってくると説明する。違うね。低周波音測定器で測ってみたら、風車が止まっていても同じ周波数の所(2Hz)で卓越する。簡単な現象やないか。もしブレードの回転で低周波が出来るならこんなことにはならない。ブレードの回転はあくまで外力だ。

ブレードは騒音だよ。機器の詰まったナセルとな。こんな簡単な現象すら人々には理解できないのだ。頭が悪い、上から言われたらオウムでしかない資質が露わになる。真実を求める習慣がないのだ。事実を見ても分からないし、間違いが何かを疑うこともない。風力発電の実証実験なんて失敗ばかりでしょ。予算の消化でしかなかったでしょ。

生研やその他の研究機関でやった失敗のオンパレードに、誰も反論できないんでしょ。笑うしかないんかい。日本人は本当にどうしたんだろうかね。歴史を振り返れば、要所要所で人材が溢れてきて、新しい時代が幕を開けてきたやないか。それは人が命懸けで切り開いたことだと思っている。今は弾圧という手法で人々を家畜にする。

いや、自己家畜化といって、自ら進んで奴隷になって喜ぶ仕組みが出来ている。私は民間でも公務員でも、誰であっても新しい人材が出てくると信じている。政治は、見ての通り全くダメになっている。日本には、ついに民主主義はできなかったのだ。上から言われるままよ。それが実にカラッポで無責任な政策でしかない。誰も責任を取ることはない。

被害者は泣いて死ぬだけよ。人々はそれを見て笑いものにして喜んでいる。太平洋戦争から変わらない。市民が・とよく聞くけれど、誰一人として風力被害を訴える人がいない。なんと日本では私一人だよ。滑稽じゃないか。それほど日本人はアホになっているんやで。自ら進んでな。見ぬもの清しの世界よ。諸君、少しは世界の常識を学ぼうぜい。ドイツに習え、じゃない。

日本の環境運動家の言うドイツは嘘八百だ。そのことだけでも見破る眼力を持とうやないか。世界が日本のアホさを見ている。何もしないことのリスクは大きいで。