愛と勇気と、チョッピリの魔法と、

テレビで『シンデレラ』をやっていた。何気なく覗いてみる。ストーリイは簡単で何度も見ているからね。ヨーロッパ人に聞いたけど、みんな当たり前のように知っていた。そして「フッ」と意味ありげに笑うんだよ。それが、どういう意味なのか、やっと分かった。2015年の実写版、ハリウッド映画、なんや大人向けに出来ている。ビールをチョビチョビやりながら最後まで感動して見ていたよ。

同じ話を繰り返す。近くのお寺の行事でも和尚が毎年同じ話を飽きもせずにやっている。「今年もまた同じ話をします」と宣言するからね。お盆の施餓鬼の由縁なんか聞き飽きたでしょ。でもその理由がシンデレラ物語と似ていた。亡き母が地獄で苦しんでいる、とか。SFの世界よな。その考え方が心の中に浸みこんでいく。単純化されたPhilosophy、アルゴリズムやないか。夢を持てる。

希望がある。いくつになっても純粋に感動できる物語がある。まだまだやな、と安心したよ。それほどよく出来ている。それを純真、単純と笑うか。悪がある。何が悪いのか明らかではないか。ウソがある。なぜそんな汚い考え、策略があるのか。風力発電の被害を見ていて、これほど人々が悪意に共鳴していく場面もないわな。言っとくが『シンデレラ』は世界的にヒットしている。

日本人にも理解されている。それでもクリスマスと同じで、意味を深く理解する人は少ないのかもしれないね。ヨーロッパの異文化への憧れ、表面的な知識に終わっているのか。真実は常にある。ウソの話にも、突き詰めれば「なぜ?」があるだろう。日本人は社会風土として、理由は聞かないことになっているんだろう。囚人と看守、まるで社会実験のようだね。

アメリカの大学で行われた「囚人と看守」実験は、どれも惨憺たる結果になっている。まともな人間性が破壊されるらしいのだ。どちらの側になってもだよ。だから風力発電の低周波音で苦しむ人たちも、コテンパンに人間破壊されていることが理解できるじゃないか。初めからロボットの様になる、薄っぺらい人になる、と言われてきた。日本では笑いものにされて排除が繰り返される。

誰か「風力発電を止めろ」と抗議した人がいたか。由良町では、実に私一人だったのだ。海外なら、どこでも、どの国でも、「Stop wind turbines !」と抗議している。地域の人々が集まり、生存権を主張するのだ。それに対して日本では「アホよら」と被害者をあざ笑うだけの事よ。この違いは、どうしても日本人には伝わらない。理解が出来ないのだ。水俣病ではエライ差別意識が徹底されたと言うでしょ。

今も変わらない。由良町でもな。同じ言葉が流通したんだよ。「ほっとけ。相手になったらアカン」役場は何でも知っていた。だって隣の広川町でも下津町でも同じ被害者がいて、全国的に有名になっていたから。汐見文隆医師が調査して、本にして「何が悪いのか」知らしめたのだ。結果は、日本人に正義漢とか、倫理・道徳は見られなかった。環境課の職員たちは笑っていたよ。

法律も基準も何もない、とな。アホにしまくりよ。こんな公務員はいらんで。風力発電の被害を見ていて、日本人の精神性がこうまで顕著に暴露されることもない。人としての自尊心、自我意識、何が正しくて、何が悪いのか、自分で分からないようなのだ。風力発電の低周波観測は工学的な数値だから、ある程度の専門的な知識が必要になる。フーリエ級数は高校の数学で習うでしょ。

時系列な圧力変化は、測ってみると微妙な幅がある。周波数により到達速度が違う。単なる騒音じゃない。エネルギーをもった気圧変動だ。それもかなり激しく振動変化する。自然界にこんな空気振動はない。これが被害原因だと世界的に常識になっている。ところが日本では、政府が、低周波と健康に関係はないと主張する。強制的な思考統一だ。黒いカラスも、日本では「白だ」と言わなければならない。

全国の環境運動がキャンペーンを繰り返す。「私たちは土砂崩れが心配なんです」という。どこにそんな災害があるのか、なんて話はない。奇妙なデッチアゲ、嘘八百の環境運動会。風力被害者は堪らない。誰も批判しない所がまたスゴイ。「囚人と看守」理論なのだ。アメリカのように、その実験を止めさせないと止まらない。これが社会的事実だ。『シンデレラ』映画を見ても一般大衆はおバカさんで動物園と変わらない。

トカゲ、ネズミ、アヒルが御者となり従者になる。ちょっとした魔法で簡単に人らしくなる。時間とともにその化けの皮は剥がれるけど。社会とはそういうものなのだ。せめて魔法使いが現れて、哀れな被害者を人間に戻せないか。死んでいった被害者にも、何かモノ言わせようやないか。死んだら関係ない、と言うか。風力被害地の真っ暗闇の有様に、誰も何も言葉は無いのかい。

海外では人々が手を取り合って「風力発電反対」と言っているで。日本人にも人間としての感性があるんじゃないか。いつまでも「由良さん、ここは日本ですよ」と笑うか。その賤しさに吐き気がするんだよ。