大本営発表のウソ、日本人は知っていた。

由良港は軍港でな、古くは古事記に、神功皇后の船出の地だと記されている。百人一首に有名な「由良の戸を渡る舟人舵をたえ~」も、紀淡海峡の荒波がものすごかったから、その故事に由来する。軍港なのに興国寺の鐘は供出を免れた。祖母が国防婦人会の会長さんで、我家が寄進した鐘楼を守り切った形になる。たくさんの悲劇があって、人々は言葉少なに手のひら返しの戦後社会になっていた。政府の強制、恐怖政治がなくなったからね。

軍国主義がいかに恐ろしい社会であったか思い知ったことだろう。由良港にはアメリカのグラマン戦闘機がやって来て爆撃を繰り返した。勝っているハズの戦争に、本土が爆撃されることはないわな。すべてはウソだったんだよ。頭の上をグラマン戦闘機が低空で通り過ぎる。とても怖かったと聞いたものだよ。やがて百人ほどの兵隊の死体が菰に包まれて興国寺の広場に積み上げられる。大量の血筋が流れていたという。

勝も負けるも、地獄の風景よ。箝口令があったのか、誰も何も言わないね。みんな見たはずなんやが。見ざる、言わざる、聞かざる、生きていくとはそういう事かい。s30年代、私が子供時代にはまだ戦争の傷跡を引きずっていた。手や足のない傷痍軍人が乞食になってカネをもらっていたでしょ。哀れよな。風力発電の被害は、実に、嘘八百の国策に翻弄された被害者の物語になる。よくもここまで被害者を弾圧して殺して喜んでいるな、と感心する。

由良町は狭い谷あいの町で、人口5千人、誰知らぬものがあるかいな。77年前の太平洋戦争よりも、身近にそのウソを見て、カラクリを見破る人もいるだろう。由良町には風力被害を視察に来る人がたくさんいて、典型的な弾圧風景に、言葉をなくして笑う人が多かった。水俣病と同じで差別意識が先に立つ。穢らわしい。国の方針に逆らうか。これまでの公害事件を見てきた割には、どちらに付くかは明白だったようだ。

各地には、やがて風力反対の意識が伝わっていくけど、捻じれた奇妙な言葉にすり替わっていた。「土砂崩れが心配です」という。あるいは先天的に耳に障害のある人でしょ、という。お花畑の環境運動会になって、地域対策の泥沼になっていたよな。風力被害に苦しむ被害者たちは、グルグル巻きにされて消されていく。人間の弱さよ。低周波音は頭をやられるからね。コテンパンに虐待されて人形にされていた。人は暴力を加えられると動物になる。

強制収容所の囚人みたいだよ。人とは見なされない。そんなふうにされて笑いものになる。谷口愛子さんが書いた「ある風車被害者の独白」にも同じ記述が繰り返される。こんなにも虐待されるんやで。2019.2/7日のページには1時間の洗脳作戦の録音をアップしている。地獄の風景よ。皆さん、こうやって殺されたんやで。恐ろしい殺人事件やと思わんか。地域の人はもちろん知って笑いものにして喜んでいる。被害者になって苦しんでいる人でも笑うからね、救いようも助けようもない。

「私たちはデモンストレーションの風車に殺されるんや」と言って死んだ人がいた。「何でもする。助けてくれ」と言った人もいた。最後の断末魔も聞いた。政治、周囲の人々の冷酷非情な態度を見た。なんせ私なんか村八分だよ。汚い言葉で罵られる。どうなっているんや、と思う。これまで仲良くしていたと思っていた人は、みんな裏切っていたからね。社会の崩壊を楽しんでいるんだよ。人の不幸が面白い。日本人に倫理、道徳はないんかい。

前ページには、地球温暖化防止、脱炭素などはSFでユートピア、それはよいとして、現実のエネルギー政策は分けて考えていくべきだろうと書いた。風力事業は根拠がない。検証しない。というより初めからダメなのは分かっている。嘘八百、どこを切り取ってもウソでしかない。なぜ、誰もその事を言わないんだろうかね。戦時中の大本営発表と同じ事を繰り返している。みんな知っているんだよ。ドイツやフランスの風力反対デモを見て見ろ。

誰や「ドイツに習え」「ドイツでは上手く行っている」なんて言う奴はよ。「non aux éoliennes」、「kein windpark」と検索して見な。英語で検索してもドツサリ出てくるで。アホよら、関係ない、というか。なぜなんだろうかね。あの戦争では自爆攻撃して6千人が特攻で死んだという。日本人は皆褒め称えたからね。原爆被害者を差別して憎んだ。同じ心境を見る。これが日本の原理主義だ。哀れな風力被害者たちよ。笑いものにされて死ぬがよい。

日本人は皆大喜びだ。日本教、カルトの神髄を見る。役場、議員の悪いことよな。吐き気がするで。それは被害地の反映でしかないけどな。私一人が風力被害を訴えている。エライ役を貰ったよ。小林芳正教授は、有害な低周波音を測って見せた。本人は当たり前な単純作業のつもりだったらしい。しかし、聞こえない音は人体に影響しない、とか、タービンからは低周波は出ていない、とか、卓越した成分はない、とか、巷の学者たちの論説を見て、「そんなことあるか!」と一喝した。

私もこの言葉を聞いて、さすがやな、と思ったよ。ありがたかった。日本では、誰も風力発電の有害な低周波音を測る人はいない。ニセモノばかりよ。私の卒業した和歌山高専や長岡技大では、最新式の低周波音測定器を完備しながら、計ったらアカンのやと言って笑っている。この落差を見ても、いかに小林先生が偉大な学者か分かるだろう。汐見文隆医師と共に、稀有な出会いに恵まれた。これが有り難かったかな。