環境省のパブリックコメントの返事は酷い内容です。被害を受けて苦しんでいる人たちが、懸命に書いて提出したと思います。
小林先生の感想です。
環境省のパブリックコメントへの回答をちょっと見ましたが、彼らの原案は完全無欠で、どのような批判も受け付けない。つまり唯我独尊の確信犯的態度で、パブリックコメントはジェスチュアで、どんな意見が提出されようと、初めからこのように処理するつもりだったのでしょう。
したがって、ちゃんとした論評をするのは無駄な労力と思うので断念しました。以下はただの感想です。
環境省の「風力発電施設から出る騒音等の評価手法」についてのパブリックコメント実施結果を少し読んでみたが、これは真面目に検討する価値のある文書ではないと判断したので、時間の無駄を省くため詳しく読むことはやめにした。
意見提出者には、被害をなくそうという立場の人だけでなく、環境省報告を是認し補強したい立場の人も混じっているようだ。
Bladeを「羽」というのはまずく、「翼」で統一すべきだというようなどうでもよい意見は素直に取り入れる一方、1/3オクターブ分析では不十分で1/12オクターブ分析も行うべきだとか、風力発電の超低周波音の評価をA特性でするのは適当でないというような重要な意見は一顧だにせず、自説を固執するのだから、何のためのパブリックコメント募集だったのか?これは広く意見を聴取したというただの体裁づくりだったのだ。
多くの応募者もそのことは予見しつつも、せっかくの機会に意見を言うべきと考えて応募したのだが、やはり予想通りだったことを確認する苦い結果となった。
現在の環境省に態度の自発的改善を期待しても無駄で、彼らを動かない事実、学説に裏付けられた圧倒的な世論で包囲する以外に政策を前進させる道はないだろう。