人心操作の実態

風力発電の低周波音による被害は、社会全体が理性を失うことを書いてきた。由良町は谷あいの小さな町で、長さ4㎞の由良川に沿って5千人の人が暮らしている。古い港町で、ほとんどが四国や九州から流れ着いた人だ。南海道という黒潮経由でな、我が家も廻船問屋をやっていたと聞く。私が子供の頃にはまだ瀬戸物がドツサリ詰まった木箱が積まれていた。

ソバを食べるオチョコがあってよく売れたらしい。今も大皿の古伊万里が何枚か残っている。昔から人の出入りが多くて、自由な気風があった。芸者衆がいて、朝から三味線の音を聞いたものさ。田舎町の割にはいろんな人がいた。近所の開山興国寺は関南第一禅林といって、この地域では一番大きなお寺、位が高い、と言われたものだ。源実朝の墓がある。

15代将軍の足利義昭もしばらく住んでいた。歴史的にも誇りがある。我家だって千年もここに住み着いているからね。言い伝え、意識することはある。ヒエラルキー、と言えばその頂点にある。だから私は余計に批判にさらされた。たまたま家訓に背いて選挙して議員になってみた。自分がいかにもの知らずなのかが分かる。親も祖父も、ボンでしかなかったのだ。

先祖の残した言葉通りに生きてきた。世間とのズレを見る。私もこれでよく大学を出て企業で働けたものだよ。恥をかくことは多かったかな。それでも善悪のけじめがある。風力発電の被害を見ながら、「これは違うやろ」と理想とは真逆の現実に驚くばかりなのだ。それを分かっている人もいるのだ。私と被害者が、あるいはジャーナリストと話しながら、山々に林立する巨大な風車が何を意味するのかを理解したものさ。

たぶん他にも同じように人々は理解したんだろうね。だって、風もないのに風車が勢いよく回ったらヘンでしょ。風車建設後、すぐに被害者がいて苦しんでいた。役場は口封じの契約をしている。マニュアル通りだ。風車建設と弾圧はセットになっていた。2018.1/22日、1/20日のページにその録音をアップしている。被害者はその時すでに死んでいた。地域の人はもちろん知っている。h24年、もう10年の歳月が過ぎた。

時間という過酷な現実を見る。地域対策の成果だ。被害者は個人個人に合わせて対策されていた。手のひら返しで裏切っていく。いや、生きていくための方便として敗北のセリフを摺り込まれていた。『谷口語録』にも書いたけど、ここまで心理操作されるんや、と気持ち悪くなる。その人が死んでいくんだから、やっている人は鬼だと見る。それをせせら笑って喜んでいるんだから地獄の風景よな。

やがてそれは私が住んでいる門前地区でもカチンコチンに固められていく。昔から知っていた人たち。同じ百姓仕事して、寺の行事を務め、農協の選果場で世間話を積み重ねてきた。それが一瞬にして否定される。彼らはいったい何を考えているのか、私を敵視して、何を喜んでいるんだろう。それほど価値観がすり替わっていたのだった。畑地区の人を不可触賤民と書いた。

もともと付き合いなんかないから、どうでもいいけど、私の近所の親しくしていた人がいきなり感情を露わにする。それほど私が憎いか、となる。私は私で、武家ですから、と昔の身分にすがっていた。オチはない。どこまで行っても責められアホにされてきた。死ぬまでやられることは、畑地区の弾圧を見て知っている。死んだら手を叩いて喜ぶんやで。「敗北」としか言いようはない。

私を掴んで泣いて苦しんだ被害者が何人もいた。それが人々には面白い。【被害など聞いたこともない】と大笑いする。アホよら、アホよら、と言って喜んでいる。この状態が全国各地で同じようにして実行されている。隣町の日高川町、印南町、広川町でもそうだった。下津町なんか弾圧の嵐よな。東伊豆町の惨劇を見ると、被害者たちのアホぶりがよく分かるやないか。

行政や政治だけでなく、地域の人たちの悪意が爆発する。風力発電を賛美するキャンペーンばかりよ。ナチスのプロパガンダ、大本営発表の大嘘。実は人々は分かっているのに転換できないのだった。悪いとも思わない。罪悪感がない。由良町で見たことは、私一人じゃないでしょ。多くの人が物珍しそうに谷口さんの話を聞いて喜んだ。【まあ、なんということでしょう】。

誰一人助けようとか、反対する人なんかなかったよな。せいぜい「土砂崩れが心配です」と嘲笑っていた。東伊豆町でも同じセリフでしょ。キミも電話して聞いたことを知っているんだよ。再エネ、風力発電の理想、目的とは何だったかな。すべて嘘でしょ。詐欺なことは世界の風力反対を見れば常識的な事実だ。それを日本人だけがこうして被害を楽しみ喜んでいる。お花畑、環境運動家たちのレジャーでしかない。

権力の手先として被害者を迫害、弾圧することが面白い。言ったじゃないか、「問題の大きさを取り違えてはならない」と。何が大事なのか、というとな、嘘八百のオンパレード、社会を笑いものにして破壊することだったんやで。データ、資料を集めて分析評価して見ろよ。すべて幻想でしかない事実があるばかりだ。被害のあるなしではない。社会が転落していく。何のために、というオチがない。敗北の現実だけが残される。