心理学実験のままに、

学生時代にEフロムの『自由からの逃走』を読んだ。もう55年も前だから、いまだにこの本が売れていることに驚いている。Sミルグラムの『服従の心理』も有名だ。どちらもドイツでのジェノサイド、大虐殺の原因を考察したものだ。日本人にはゲーテとか、ヘルマンヘッセとか、ドイツ文学が知れ渡っているので、私には読みやすかったかな。

哲学というと難しいけれど、こんな形で原因究明、システムを明かしてくれれば、日本人にだって理解される。日本の大学でやっている哲学講座は、どうも苦手だね。私は55点で欠点を付けられた。先生との相性が悪かったんだろう。講座名は『風土』であった。何を言っているのか面白くもなんともなかったのだ。

ただ55年経った今でもそのことを覚えて腹を立てている。そうそう、梅原猛の法隆寺論が流行っていてベストセラーになっていた。梅原哲学というけれど、今では誰も読まないね。それでも日本人は哲学といって持て囃していた。なんか違う。さて先日、BSでスタンフォード大の監獄実験をやっていた。

囚人と看守。映画にもなっているから相当な出来事があったらしい。実験は途中で中止。それをまた10年後に、イギリスのテレビ局BBCが再度繰り返したという内容だ。『服従の心理』でも、もう一度同じ実験をしたとして、今は違った結果になるだろうと言われている。監獄実験は、まさにその通りの結果を見せていた。

ただし途中で実験は中止となる。危険な結末はどちらも同じ有様を露呈した。詳しくはインターネット検索で出てくる。禁じられた心理実験だ。禁断の果実、と言っていた。アメリカではこんな実験や考察が多いね。自分たちは原爆や大量破壊兵器を自由に使っておきながら、敵対する国のことは、ボロクソに心理分析して丸裸にする。

日本がそうなんやで。定期的に彼らは日本の価値観や判断基準を調査研究して睨んでいる。日本はやられっぱなしだよ。これが国民性の格差となって、アホにされる原因だと見ている。風力発電は精神を破壊する、と書いてきた。なんで人々は被害者の苦しみ、死亡を手を叩いて笑うのか。

普通に考えるとそんなことあるはずがない。私もそう思うからこそ、このページを書き続けている。よく聞いてください。人間は、役割を与えられると、邪悪になる。風力被害はエンターテイメントになっている。日本人には分からないだけなのだ。だから海外ではあんなに烈しく風力反対しているのに、「由良さん、ここは日本ですよ」なんて言葉になる。

風力発電の被害は、既に悲惨な歴史を作って見せている。東伊豆町、南伊豆町、伊方町、由良町、他にもたくさんの風力被害地があって、そこでは低周波音被害に苦しむ人が、どんな目に遭って弾圧されたのかが伝えられている。警察による弾圧。政治や行政機関からの迫害。

私なんか総スカンで村八分だからね。人々は小躍りして喜んでいる。何がそんなに嬉しいんだろう、と私は書いてきた。手の付けようはなかった。『風力発電の被害』に書いたとおりだ。各地には風力発電に協力する悪党がいる。有力者とか、先生とか、農協とか、議員、自治会、気が付けば悪の花園に染まっている。

扇動する悪党を非難しても、社会が腐ってしまっている。表面的に虐待を、ダメだ、と抗議しても、根本的に個人の感情論にまで染みついた憎しみの現実を見る。そうか、それほどに私が憎かったのかい。同じ地域に生活しながら、利害関係はそうはないと思う。私が多少の田畑を持っているくらいか。

それでも2ha、100m×200m程度の広さでしかない。大半は山の斜面の蜜柑畑だ。それも一人でやっているから荒れ放題になっているし、赤字スレスレの貧乏百姓よ。わびしい一人暮らしだからね。何をそんなに悪口言われるのかと、気にしていただいて「どうも」と言うことか。違うね。

今では誰もが「風力の被害など聞いたこともない」と言うから、低周波音の被害に苦しむ者からすると、邪悪な弾圧でしかない。虐待が目的になっている。人々の険しい目つき、敵意が胸に突き刺さる。邪悪な顔が、行動をエスカレートする。「へへッ!」とな。アホな奴。人間以下。世間のはみだし。

消えて失せろ。アイデンティティを満足させるにはもってこいの風力被害だよ。私が家柄自慢に逃げ込むのも分かるだろう。人種が違うんだよ。スタンフォード大でも、イギリスBBCでも、安全性を確保する管理体制があった。だから心理実験は途中で取りやめになって、問題視されてタブーとなる。

由良町の風力被害の場合はどうか。心理実験のままに、被害者たちは叩き殺された。各地でも「私たちは土砂崩れが心配です」と地域対策チームは繰り返す。仮面をかぶったエセ、ペテンたちを見る。役割を与えられると、弾圧が面白くて、それが恥ずかしいことだとは思えなくなる。

被害者弾圧のカラクリだ。新聞記事には再エネ議員連盟の事が書いてある。民主党から自民、公明政権へ。あの時の茶番の面白さよ。どちらもドロドロの利権の綱引きやったんや。政治のアホらしさよ。由良町の三井造船の悪党よ。こんなになるんや。

日本人もさ、少しは何が行われて、何が悪いのか理解しませんか。その反映が政治の世界なんやで。残念ながら、誰一人として風力被害に抗議する政治家はいない。カネと弾圧だけ。海外から見たら葱鴨なんやで。