バンパイヤ、珍獣をやっちまえ。

日曜日、久しぶりに大阪の心斎橋の辺りを歩いた。中国語のアナウンスが響いていた。それほど中国人はいないのに、阿りのサービスよな。白人もいるのに、フランス語やドイツ語の案内はない。目的がはっきりしている。御堂筋にも人の姿はまばらで、外人さんの数も少なかった。老舗のうどん屋には行列が出来ていた。

少し待って席に着くと、東南アジア系の女性がお茶を出してくれる。カモ南蛮を頼んだけど通じない。サッと店主が走ってきて、なにやら彼女に笑顔で話して厨房に伝えていた。私に対する言い訳はない。ちょっと残念な風景やな。10名ほどの店員はすべて昔の人たちとは入れ替わっている。

40年前とは違うわな。勤めていた会社がこの近くにあった。ふと、青春時代の新鮮な景色がよぎる。年は取りたくないものよ。夕方に由良町に帰り着いた。無人の百円売り場を見に行くと、蜜柑のコンテナ2つが空になっている。銭箱を見るといかにも少ない。半分盗られていたよ。2千円の損害だ。

せっかく良品を詰めておいたのに、と残念でな、腹が立つ。大体は良い客なんだが、ごく一部にどうしようもない窃盗犯がいる。盗癖、盗むことが日常になっている奴ら。さぞや生きるのがしんどいだろう。当人たちには分からないけどな。盗人と仲良くしたい人はいないだろうから。

ところが由良町には山々に風力発電が林立していて、他所から帰ってくるとウンザリするのさ。風力発電の麓には400人ほどの人が暮らしている。低周波音の被害に苦しむ人が60人ほどいることは分かっている。当初、10人ほどの人が苦しみながら死んでいった。あの時の烈しい抗議の声は今はない。

重症の人はすぐに消されていたし、癌や脳梗塞などになった人は強制的に病院、施設送りよ。その時には風力被害を言葉にする人は誰もいなかった。私の悪口を言うばかりになっていた。オマエのせいでこうなった、というのだった。そう思うならそれでよい。言い訳はしない。すっかり断絶した被害者たちはすぐにいなくなる。

誰も不思議とも何とも思わない所が社会管理の罠よ。言ってはならない。水俣病の時と同じやり方だ。どちらも差別地域だしな。もともとがそういう素質のある人なのだと判断する。初めから聞いていたけど、日本の「空気」、みんな一緒に、社会の人々が真実を知られないように秘密裏に口封じする。

やがて私の住む門前地区、町全体で風力被害は否定されていた。本当はみんな知っているんだけどね。そこの心理構造がとても面白い。日本人がこんなにダメなのかと言葉をなくしてしまう。山本七平の「空気の研究」は有名だけれど、さらにそれから発展した日本独自の差別政策を見るのだ。

原爆被害でも、水俣でもイタイイタイ病でも、同じ精神性を見る。コラボでやりませんか、と言っていた若者がいたけれど、おそらく多くの人が気が付いている。被害を訴えるものに対する蔑視、憎しみだ。体制側に立って話すようになる。ちっそは・・、チッソは・・、といったセリフを水俣でよく聞くでしょ。

東電は、東電は、とか言ってね。被害が現実にあるのに、権力側になったつもりになるんだね。原田正純や日吉フミコは反抗して有名になった。惨憺たる有様だったけど。今、私は日本で一人だけ、低周波音の被害を訴えている。たまたま旧家のボンだから差別されることはない。

逆差別か。由良守應だって差別事件を起こしたということになっている。言いがかりだ。真実を隠すためのトリックだ。しかし人々は真実よりも作り話の扇動の方が面白い。世間には何でもいいんだよ。たとえそれが被害者でもな。最近、ディープステートdeep state(闇の政府)として、陰謀論が伝えられている。

ウクライナやイスラエルの戦争が酷いからね。エネルギーとか食糧問題とか、まことしやかに伝えられる。私は専業農家なので、そうかな? と肌感覚で感じる。今年のコメ価格は、インターネット情報とは違って、我が家で1俵60kg、11.500円だ。これまでにないきれいな米だったよ。

40年前の価格は18.000円だ。意味が分かるかな。当時からの物価の値上がりを加味しても、あまりにも価格の下落に驚くしかない。小麦なんかもヒドイもんさ。作ったら赤字になるんやで。ミカンとか野菜でもそうだけどな。つまり、世界的に食料は有り余っている。

ヨーロッパを見ても、ウクライナの小麦が入ってきたら迷惑だと言って拒否している。作り過ぎたのだ。移民や難民はその過剰分に群がっているだけ。管理する方も大変なことよ。いや、我家の家計も火の車さ。公務員天国という。そうかな、私なら三日と持たない。半日でやめて帰ってくるだろう。

うつ病など精神のストレスがすごいという。分かる分かる。議員さんはアホしかないからね。平和なんだよ。それが平和過ぎて、カネ余り現象が、風力発電の被害に結実したと思っている。すべて税金なんやで。風もないのに巨大な風車が一斉に回っている。

誰もなんも思わんからね、ハウステンボスの観光風車と同じ仕組みなのにさ。由良町の人にはもう自分の頭で感じるリテラシー、人間力は奪われていた。いや、人々は進んで人間放棄していた。「ワシらは面白うてならんのや」というのだ。東北や北海道の風力発電の林立する中で暮らす人々と同じ感覚よな。

嬉しくてならないようだ。どんな魔法を掛けられたんや、と私は考える。現実に、たくさんの風力被害者が苦しみ死んでいる。だから世界中で風力反対デモが起きている。日本だけ、それがない。誰もそのアホらしさに気が付かないらしい。簡単なことなんやで。アホにされて騙されているだけなんやで。

私は違うからね。自由に、豊かに人生を全うするつもりだ。清貧で結構。狂気、欺瞞に満ちた人とは話し合えない。格差社会の意味が明らかになってきたやないか。昔からそうやけどな。

凋落していくドイツ。なぜドイツはこうなってしまったのか、川口マーン惠美さんに聞く=鈴木傾城 |マネーボイス (mag2.com)