でも、この研究紹介、かなり難しい。今までの論文の中でもよくタイトルが出ていました。イギリス政府の検討資料なんでしょう。
先生からの伝言です。
新しい紹介資料です。何故この文献を読んでみたかというと、これまで読んだ文献でときどき引用されるし、風力擁護派の代表的学者と目されているLeventhall の母国でもあることから、この国は低周波音問題にどう取り組んでいるのか知りたかったからです。
この文献はしたがって、決して風力反対派の言い分を述べたものではありませんが、それでもわれわれの常識からすると(たとえば日本の環境省と比べると)ずいぶん進んだ考え方を持っていることがわかります。
この資料自体は英国環境省の委託研究だから、ここに述べられていることが即 国の考えだとは言えませんが、このような委託研究を出すこと自体が進んでいると感じます。
内容的に気付いたことを順不同に列記すると、
低周波公害の存在を認めている;低周波音を停める方向のいろいろな法令がある;
「迷惑」を法的に規制しようとしている;
そもそもこの委託研究は、低周波に対する苦情をどう処理したらよいかを調べて欲しいというもので、目次では、研究の文献レビュー;法令レビュー;
苦情の調べ方が主要な項目になっており、真面目な動機の委託研究であることがわかります。
ついでに、一部で擁護派の汚名を着せられているLeventhall も低周波音公害がないなんていっていない。
規制するための1本化された基準がない(作るのが難しい)と言っているだけだということもわかりました。
そういう厄介な問題なのだけれど、連合王国はなんとか規制しようといろいろやっているのです。わが国の環境省にも、そういう態度が欲しいと思います。
最後に、翻訳について言い訳しなければなりません。
この資料には法令関係の話がよく出てきますが、私はその方面の知識が極めて貧弱で、医学文献の翻訳以上に難しかったです。
たぶんこんな意味だろうと想像しながら翻訳したので、全く自信がなく、権威はないものと思ってください。
ただ感触だけ見ていただければというつもりですのでご理解ください。