12月議会の報告です。

私が風力発電の被害を訴えてから、ちょうど4年目になりました。今回も町長や執行部、議会の面々からヒドイ攻撃にあいました。
質疑①の途中で発言を禁止されました。質疑②は、発言していません。

根拠のない質問には答えられない。単なる風評被害だ。発言を禁止する。関係ない。やめろ ・・・ こういった暴言が飛び交いました。
まさに被害があることを封じてしまう暴力議会でした。

これが風力発電事業の正体です。被害者を弾圧する。黙らせる。被害を訴えるものを排除する。道義心をなくした議会が、ウソで固めた言い訳で暴走している。
では、あの協定書は何だったのか。偽物なのか。彼らは由良町だけでなく、地域社会の未来を大きく傷つけている。

誰も信用できない。被害を真剣に訴える私を排除する関係者は、小さな田舎町の、被害の事情を知りながら暴言を繰り返している。すぐに道義的責任を負うことになる。

気の毒だが、被害地域の被害者たちも自業自得だ。沈黙は金、と高をくくっている。地域対策が功を奏して、誰も苦しい被害状況を訴える者はいない。
頭が痛い、気持ち悪い、うるさくてかなわない、と言いながら、苦しみながら死んだ人たち。現に、まるで性格が変わってしまった周辺の百姓たち。

行政や政治権力に押しつぶされたとはいえ、被害を訴える機会は何度もあった。裏切りや工作員も活躍した。
何のために「言ってはならない」と拒否するのか。当人には、既に理由は分からない。
ロボットのようになる。とは全国的な表現だ。人としての自主自尊、自負心をなくしている。かわいそうだが、どうしようもない。

しかし、私は、このような事態を許すことができない。すべては人災なのだ。罪のない被害者を貶めて、知らん顔していて良いはずがない。
日本人としての矜持を思いだしてください。有志からの支援をお待ちしています。共に闘いましょう。

風力発電の低周波音による健康被害について

ここ数年来、12月議会になると、重く歳月の過ぎることを感じています。私が、この風力発電被害を訴えたのは、平成23年12月議会からでした。
年4回の定例議会で、何とか地域の人たちの苦痛をなくすようにと、頑張って発言してきました。今回で17回目の訴えになります。

私を応援してくれる人の中には、風力発電被害だけでなく、他の生活全般に関しても発言してもらいたい。
是非、もう少し幅広く町政に関わってほしい、との意見もありました。
三井造船からの有機溶剤飛散問題、門前地区の信号機設置の要望、中地区の白倉池改修計画についての要望、などでした。

関係者にとっては切実な問題であり、私はそのために議員として、ここで発言させてもらっているという責任感があります。
風力発電の低周波音被害については、当初から熱い期待と、呪いのような憎しみを感じてきました。
私自身も低周波音被害者となり、地域の被害者たちの胸の内がよく分かりました。

同じような環境、条件下でならば、大体100人中、1人か2人の被害者が出るとされています。ひどい地域では、これが5,6人になるようです。
それでも1割にも届かない。10人いれば1人いるかいないか。いない場合の方が多いでしょう。
それでも一旦、低周波音を頭で感じる被害者になれば、生活は一変します。日常生活が苦しい時間の連続となります。

絶えず耳鳴りがして、耳が痛くなり、頭痛がして動けなくなります。著しく日常生活の質が下がります。
この被害の特徴は、周囲の誰にも分かってもらえない、ことにあります。
今まで楽しく暮らしてきた家族の誰もが平気なのに、母だけが、あるいは、父だけが、被害を訴えて苦しんでいる。という事態になります。

風邪をひいたとか、事故にあってケガをした、というような誰にでも分かる経験のあるものではありません。
ただし、人間というのは賢いんですね。今まで経験がなかったとしても、何が原因だろうと考えをめぐらせて結果にたどり着きます。
どんな嘘も、作り話も通用しません。科学とは、歴史とは、そういうものです。

風力発電の場合は、仮説ではなく、目の前に大きくそびえ立ち、大きな音を立てて回っていました。
おそらく、由良町に風力発電が建設される時には、被害があることは関係者には分かっていたでしょう。
だから協定書には、第2条に、「低周波、電磁波等により、地区住民に苦痛を与えないこと」と書いた。

しかも、事後測定をして影響評価をして、被害はないと保証まで付いている。これは水俣病の時と同じやり方です。
有機水銀が検出されていたのに、無いとしていた。あるいは基準内としていた。因果関係はない。として、長年月対策を放棄してきた。

「行政は何もしなかった」 そう原田正純先生は書いています。風力発電の低周波音被害も、全く同じ手法で誤魔化しています。
測定業者が測ったものと、私たち被害者が測ったものとでは、なぜこうも数値や意味が違うのか。

みなさんは、考えてみたことがありますか。
被害があるから、何が原因か、と追求して測定して得た結果と、「被害はない」として騒音評価する測定とは、初めから考え方が全く違っているんです。
国道を走っている車がうるさいから被害があると言っているんではありません。町民の立場、被害者の立場に立って、考えているかどうか、ということです。

町民よりも風力発電が大事なんですか。被害者よりも、わずかな電気が大切ですか。
由良風力発電2.000kw,5基と、広川明神山風力発電1.000kw,16基とでは、低周波音の波形が違います。
その時の天候により、季節により、あるいは風向により、様々な低周波音が観測されます

音圧dbが激しくアップ・ダウンを繰り返します。風力発電独特の低周波音であることが分かります。自然界には、このような低周波音はありません。
由良風力発電2.000kwの場合、波長が2Hzのところで特異なピークを持った波形が観測されます。
30dbの差異で激しく変動します。エネルギー比で1.000倍のアップ・ダウンです。

耳に聞こえる騒音と違うところは、振動というエネルギーを持った空気の振動波だということです。
人に危害を加える波長は、これだけではなく、様々な低周波が関係しています。すべて風力発電が発しています。
天井がドスンッ、ドスンッ、と大きく響くのは、1Hz~60Hzまで、音圧がすべて70dbを超えるような時に起こります。

低周波音被害者にとっては、耐えられない辛い時間を過ごすことになります。
アメリカの医学雑誌mercola.comに書いてあるように、心臓病や脳溢血のリスクを高めています。

さて、どのようにして低周波音症候群、風車病になるのかについてですが、和歌山市の汐見文隆医師は、自宅にいて副交感神経優位の時、つまり、寝ている時や、くつろいでいる時に罹患する、病気になるとしています。
私は大学の土木科を出て建設会社で働いてきましたが、工事現場で重機に囲まれて作業している人が、低周波音被害にあったという事例は聞いたことがありません。

被害にあっているのは、工事現場ではなく、その周辺の住宅地に住む地域の人たちでした。
自分の仕事とは関係ないから、単にうるさく感じているのではありません。自宅で寝ている時、くつろいでいる時、ふとしたきっかけで被害にあうのです。
だから他所から視察に来たとしても、被害者の寝室で寝泊まりしたわけでもないから、被害の本質が分からないのです。

そして、もう一歩踏み込んでみると、学習効果があります。高架橋の低周波空気振動公害問題を研究した学者さんが、現地で体験宿泊したそうです。
初めは、ドンドンというような低い音が聞こえていた。その内それと同時に、耳の奥にズンズンという圧力変動のようなものを感じるようになった。

その学者にとっては苦痛というほどではなかったけれど、初めは感じなかった低周波音が、しばらく聞いているうちにだんだんと分かるようになったそうです。
こういう学習効果があるために、被害者は、それがますます耐え難いものになるのだと証言してくれました。
同じ説明を、汐見文隆医師からも何度かお聞きしました。

更に、条件が整ったとしても、誰もが被害者になるわけではない。100人中、1人か2人。多くても5、6人です。
しかし、この人たちに被害者になってもらって、大多数の人は知らん顔できますか。少数だからと言って、被害者の人権を無視して、我慢しろ、と言えますか。
風力発電の低周波音被害者は、とても我慢ができない。生活ができない。苦しい。と訴えています。

だから建設に際しての協定書に「低周波、電磁波等により、地区住民に苦痛を与えないこと」と書いたのではなかったのか。
最近、地域の人から「歯は悪くないのに、歯が痛くて困っている」、[耳の周りが変に痛い感じで、肩が凝って気分が悪い]、「遠くに風力発電を見るとゾッとする」
というような風力発電の低周波音による神経の痛みを訴える声を聞きました。

風力発電がこれ以上、建設されると由良町には住んでいられない、とのことでした。
今、実際に被害を受けて苦しんでいる人は20人以上いるでしょう。音がうるさくてかなわない、という人は、さらに多くの人が困っています。

巨大な風力発電を建設したから、地域の人たちは、頭痛や耳鳴り、目まい、などの被害に苦しむようになりました。この事実を否定できるような証拠はありますか。
行政として何もしない、というのでは、水俣市の悪行を繰り返すことになります。是非、一旦、風力発電を止めて、健康調査なり、意識調査をしてください。
答弁願います。

質疑①
今から35年ほど前のことです。
北陸道の金沢市付近や、西名阪自動車道の香芝町付近で、高架橋が原因の低周波音被害が公害として、ニュースになったことがありました。
覚えておられる方も多いと思います。

この時、田中角栄の日本列島改造論というのがあって、全国的に大規模な鋼桁橋が建設されて、同じような被害報告が全国でありました。
私は、大学の土木科にいたので、設計演習として、橋梁の設計書を作成して、担当教官に提出したりしていました。

当時は経済設計ということで、出来るだけ軽量にして、コンクリート床版の強度も組み入れた合成桁橋が流行でした。
後日、問題となる振動や疲労破壊は、あまり考えなかったと思います。
その時に、噂話として、中空のボックス桁、鋼桁橋が車の走行で振動して、低周波音を発生させて、周辺住民から苦情がたくさん出ているそうだ、みたいなことを聞いていました。
ジョイント部の衝撃が振動させている、とも言われました。

この件には汐見文隆医師や武田眞太郎先生も参加していました。
鋼桁橋の低周波音被害の対策として、隔壁や補強リブを設置したり、大量のコンクリートで固めたり、防音壁で覆うようにしたり、ジョイント部の改良を重ねたり、これでもか、というほど剛性を高めて振動を抑えました。
最近のニュースに出てくる東洋ゴムですか、ゴムパッドを敷設して、振動を吸収させる研究も進められました。
かなりな補強工事を行ったと思います。

さて、風力発電との構造比較です。
構造計算、構造検討をするためにモデル化してみると、橋梁と風力発電とは、ほとんど同じ構造系をしています。
鉄パイプが横になっているか、縦になっているか、だけの違いです。
橋梁の場合、厚いコンクリート床版と一体となっています。隔壁や補強リブなどで振動が抑えられるように対策しています。

風力発電の場合は、まるで何の対策もしていません。風が吹いていなくとも、内部の電気機器で鉄パイプのタワーが振動します。
ブレードが回ると、タワーとの間で空気が圧縮される瞬間に荷重がかかります。もちろん空気振動が発生して、遠くまで伝播します。
ナセルの荷重が重く、常に頭を揺らしていることになります。構造全体で複雑な振動をしています。

風力発電は、タワーの高さ100m、風車の直径が80mの巨大なものです。由良町の場合、隣の風車との間隔が200mほどですから、互いに影響し合っているでしょう。
風車が21基も並んでいますから、点ではなく、面的に低周波音を発生させて真下の被害地域を襲っています。

町長答弁では、健康に影響を与える低周波音は出ていない、としていますが、この高架橋の被害例、その被害の歴史を見れば、いかに無責任な対応であるかと思います。
高架橋の低周波音に関する研究論文は、それこそたくさんあります。『西名阪自動車道、香芝高架橋問題科学調査団』の報告書を見ると、スサマジイ被害があったことを記録しています。
インターネットで公開されていますので、是非、見ていただければと思います。

また、由良風力発電を施工した三井造船が、高架橋の低周波音の低減に成功したというページがあります。製品名は、「音なしくん」というそうです。
鋼橋の伸縮装置部の制震部材で、振動を吸収するらしいです。

そこには、何と書かれているか。「高架道路橋では、100Hz未満の構造音と呼ばれる騒音も発生しています。この音源は主に主桁腹板面から放射される、いわゆる低周波音であり、近隣住民の不眠、イライラなどの原因として注目されています。」と書かれています。
三井造船は、低周波音の発生メカニズムを研究して、対応策、製品まで売りだしていました。

町長、私は今、一つの被害例として、高架橋の低周波音被害と、その歴史を少しだけ説明させていただきました。私は橋梁の専門家ではありませんが、おそらく膨大な研究資料があると思います。これを否定することはできません。
同じように、風力発電についても、どんなに低周波音はないと言っても、現に被害者がいて苦しみ、何とか止めてくださいと訴えています。

今は季節風が吹いて、一番苦しい季節です。
35年前の高架橋の低周波音被害と、風力発電の低周波音被害は、似ていると思いませんか。
高架橋の場合は、これでもか、というほど対策をしたと思います。

風力発電の場合は、何の対策もしていません。同じように被害者がいるのに、なぜなんでしょう。
被害対策をしない理由を教えてください。

質疑②
低周波音の被害について、私なりの説明を一つ致します。
それと、低周波音という呼び方ですが、誤解を招きますので、低周波空気振動、と呼んだ方が、実際の物理現象を正しく伝えているでしょう。
音なら聞こえますが、今、私たちが主に被害を被っているのは、超低周波音と言われている20Hz以下の特別に長い波長のものだからです。

人の耳には極めて聞こえにくい、感じにくい、とされています。
低周波音被害者は、一般の人よりも敏感に感じるようになっています。個人差が、かなりあります。

低周波は、自然界にあって、特に珍しいものではありません。周囲に、人工的な低周波を発するものがなければ、風のないときは、20~30dbで、あまり変化はありません。
風のある時は、80dbを超えることもざらにあります。

この音圧で、普通の騒音ですと、えらく、やかましい音に感じるでしょう。でも、自然界の低周波は、人に被害を与えません。
なぜ、だと思いますか。?  被害成分を持っていないからです。

先に話した、香芝高架橋などの低周波音測定でも、卓越した周期、特異なピークを持った成分が継続して観測されています。
参照値とか、感覚閾値とかで、説明できるものではありません。
特異なピークを持った、鋭く尖った被害成分、これが連続して伝播されるから、一定の確率で人間に被害を与えます。

35年前、西名阪の香芝高架橋の低周波空気振動公害問題で証明されています。
これは事実ですから、誰にも否定することはできません。
この特異なピークを持った低周波音の測定値を平均化して表示する、評価することは、まったく意味のない、影響のないもの、とする意思に基ずいたものです。
被害の原因を誤魔化して、隠蔽するためのトリックです。

あるいはA特性、G特性といった、耳に聞こえる騒音として、音圧を低減補正して過小評価するなどは、論外であることは言うまでもありません。
由良町の巨大な風力発電は、周波数2Hzで連続したピークを持つ有害な被害成分を発しています。

また、周波数が、1Hzから60Hzまで、連続して70dbを超える低周波音を発して、付近の住宅に、ドスンッ、ドスンッ、という大きな音を立てて被害を与えています。
こういった被害は、これまで何度も伝えてきた通りです。

私は、あってはならないことだと抗議してきました。たくさんの人が住んでいる住宅地域で、許されることではありません。
すぐにでも止めていただきたい。たくさんの人が苦しんでいます。