皆さま 私の病はいまだ一向に癒えず、ちゃんと仕事できる状態ではありませんが、たまたま今朝ほど福井のKajikaさんが送ってくれた論文を斜めに読んだので、関連情報をおしらせします。
論文とは:風力発電施設の免震・制振法に関する基礎的実験及び解析
これは、先ごろ触れた問題=「風車が停まっていても被害者がしんどい」ことに関係がありそうです。
風車の開発技術者もこの問題について知っており、それをどうやって停めるか研究しているからです。
1つは、耐震技術でタワーが揺れるのを防止する;もう一つはブレードが風で自由振動するのを減衰させることが必要と考えています。
第2の問題が、前便で私がふれた問題です。著者らは、第2の問題のため「風洞実験」をやっています。
ブレードの自由振動を減衰させるために、「制振装置」というものを使っています(図1、表1、図5など)。
ここに「スロッシング」という用語が出てきますが、「スロッシング」とは、盥の水がじゃぶじゃぶ揺れたり、津波で湾の水位が上下するような振動のことです。
表1で言うと、矩形や円形断面のタンクをブレードの先端が通過するあたりの柱につけ、それに水を張って置いて水の自由振動でブレードの自由振動を早く減衰させようというアイデアです。
結論を見ると(p456)、望みはあるが、まだ研究が必要だといってます。
結局、彼らも風車が回っていなくても一定の低周波音が出てることを知っており、なんとかしなければ・・・・と考えていたということです。
添付の測定グラフは、風力発電21基がすべて止まっていた時にO先生チームが測定したとものです。1Hz付近を引き延ばしてみると、よく分かります。(由良)