この本の存在は以前から知っていました。5年以上経って、やっとたどり着きました。汐見先生や小林先生らの神神しい名が並びます。
40年前には、確かに錚々たるメンバーが低周波被害に苦しむ人々のために集まりました。被害者も、真剣に立ち向かいました。
今、風力発電の低周波被害では、風車病に苦しむ人が散々な迫害にあって貶められています。
低周波被害を否定する様々な仕掛けが用意されていました。これまでの経過を見れば、確信犯として事業を推進してきたことが分かります。
香芝高架橋では周波数が5Hzの所にピークがありましたが、風力発電では1Hz、2Hzで波長がとても長く、どこまでも遠くまで届き、回り込み、へばりつき現象がありました。
ですから、1km離れている、2kmも離れている、といっても減衰することなく到達していました。
また家屋内での増幅や、複数の風車の波が重なることもありました。谷間が多い地形の影響もあるでしょう。
私が知る限り、由良町では8人の人が風力発電の低周波被害に苦しみながら亡くなりました。
それぞれに風力業者や由良町長に抗議しましたが激しい弾圧に遭い、隠蔽されました。
被害者たちは、「このことは言ってはならない」、「私たちは風力発電に反対ではありません」、などと真逆の言葉を話すようになっていました。
区長や「考える会」、野鳥の会や環境運動家たちの暗躍がありました。村八分にしたり、周囲から取り囲んで脅したりと、散々な迫害がありました。
低周波音被害者は頭をやられますから弱いものでした。
この本の42ページには、被害地域でラットを飼育して、健康や死亡率の比較実験をしています。実験結果は明白でした。
生存率に大きな差が見られました。潰瘍の発生や体重の差も顕著でした。
私は由良町の被害を見ていて、100人に5人程度の割合だろうと感じています。本当に具合の悪い人はすぐにヒステリックになり亡くなりました。
汐見文隆医師や海外の文献では、被害地域の30%が被害にあうとしています。つまり被害感覚のない人でも、十分に風車被害を受けています。
ひどい言葉を投げつけられるから、仲間外れにされるから、変人だと思われるから、周囲に合わせて「私は何も関係ない」としているだけでした。
管理されたムラ社会が出来ていました。少数の弱者を差別して苛めるのです。さもなくば黙っていろと。
私は畑地区の被害者の谷口さんから依頼を受けて、平成23年12月議会から風力発電の低周波被害を訴えてきました。
この本に書いていることは凄まじい裁判記録です。
畑中町長は、この風力発電被害を目の当たりにしながら、被害を否定し続けています。
協定書には「低周波により地区住民に苦痛を与えない」として、自筆のサイン、印鑑まで押して提出しているのに、「そんなものは関係ない」、と豪語しています。
私から見れば、「知らない」、「知らなかった」、という状況ではありません。まさに殺人者であることは明白だと思うのです。
谷口さんは亡くなる日まで、私が懲罰議会で読まされた「陳謝文」をキッチンの冷蔵庫に貼って、毎日見詰めていました。
あわれでしかたない。
法律がどうであれ、現実の被害に苦しみながら死んだ被害者が多くいて、今もたくさんの人が苦しんでいます。
すぐに風力発電を撤去しなければなりません。