ある人の紹介で弁護士に会ってみた。スラップ訴訟で難儀していると話したからね。「今の話を聞いていて、由良さんは谷口さんを利用していると感じた。谷口さんもさぞ迷惑なことだったでしょう。あなただけでしょ、そんなこと言っているのは。原発の被害に比べれば、風力の被害なんて被害とは言えないでしょう」と言うのだ。
この人は、いったい何を聞いていたんだろうか。私は『風力発電の被害』を見せて、被害者たちから依頼を受けて抗議を始めた経緯を説明したつもりだった。この本は、谷口さんから被害の訴えの電話があったことから始まって、亡くなるまでのことを書いている。彼女とはケンカしながらも、その時まで電話で話していたのだ。
紹介した人は、「お金が要らなかったというやないか。よかったやないか」と言っていた。何のことはない。私に弾圧を加えていたのだ。何人かの弁護士たちからも同じような拒否を受けていたから、不思議な感じがしたことは正直に書いておく。谷口さんも「不思議な事ばかりが起こる」と何度も連絡があったものよ。
何重にもスパイ、工作員に囲まれて対策されていたのだ。私もやられていたから、その気持ちがよく分かった。私が特に気が付いたのは、同じ言葉を同じ順序で話す人々の不思議さだった。田舎の人は一般的には語彙が少なくて素朴なものよ。だからかもしれない。注入された言葉は、ストレートに脳髄に浸みこんでいる。
権威にはめっぽう弱い。役場の言う通りに従う習性よ。さて、谷口さんを検索してみると、たくさんのページが出てきた。以前にはなかったことだ。今、風力発電の低周波被害を訴える人はほとんどいない。私一人になっている。海外では、どこの国でも「Stop wind turbines !」と言って抗議しているのに、これはどうしたことだろう。
由良町では、「谷口さんはウソをついていた」とあちこちで聞かされている。 どうもこの辺に理由がありそうだ。由良谷を見下ろす風力発電はバンバンと高速で回っている。「あの風車は、私をめがけて回っているんや」と谷口さんは泣きそうにこぼした。私には電気で回しているように見える。
自然エネルギーというユートピア、脱石油、あるはずのない理念に、なんで我々の社会が壊されているのだろうか。現実に巨大な風車を建設してみて、結果はすでに出ているはずだ。前ページにあるマイケルムーアの動画だけではない。世界中で詐欺の烙印が押されている。単にカネを作るための仕組みだと分かっている。
固定価格買い取り制度と、再エネ賦課金よ。谷口さんの記事を眺めながら、誰も、「風力発電を止めろ」という人がいないのが不思議だと思わないか。風力被害を隠ぺいするための仕掛けが、この8年間の間で明らかになっている。日本の環境運動家たち、日弁連や、野鳥の会など、様々な工作で被害者を黙らせてきたのだ。
日本人は島国根性で、考えが単純だ。簡単に騙されてしまう。風力発電に反対しよう。風力被害者を虐待して弾圧するのは止めてくれ。風力発電のプロパガンダで、社会が壊されていることに気が付いてくれ。谷口さんはスケープゴートではない。堂々と立ち向かったのだ。