私は大学の土木科を出て建設会社で働いていました。コンクリート工学という必修もあって、セメントの材料、配合、強度試験なども一応習ったと思います。正直言って、あまり得意じゃなかった。コンクリートの実験室では、セメントのヒビ割れを数えたり、円筒形の供試体を壊したりと、埃にまみれて何が楽しいものか、と思ったものよ。私がやっていたのは水理学、仕事面では主に構造解析だった。今ではすっかり忘れているけどね。
それでもこの記事を見て、なんか違うな、と感じたのだ。コンクリートに気泡を含ませて、軽量コンクリートにすることは昔からあった。ビルの外壁などに使っているコンクリートパネルよ。その空気に二酸化炭素を使うらしいのだ。なにが脱炭素だよ。コンクリート自体が、大量のエネルギーを費やして作られているやないか。
グリーンコンクリート、これが新技術なのかと驚くのだ。たぶん、たくさんの補助金があるんだろうと思っている。なんせ革新的なイノベーションとやらには眉唾が多いからさ。産経の宣伝記事だから、どうでもいいけど、セメント会社ではなく、商社がやっているところがミソなのかもしれないね。普通のコンクリート工学をやっているものなら、笑えて来る記事だろう。しかし騙される人は多いだろう。
なにが新技術なのかも分からずに、いろいろな専門的?関連記事を書かれると、反論する気もなくしてしまう。風力発電の説明会と同じだ。風力被害を聞きたいのに、関係のないピアノの鍵盤を見せてドレミファの一オクターブがどうのと延々と問題を煙に巻く。最初からそれが目的であることは明らかだった。「脱炭素加速」ってさ、プロパガンダよな。あの戦争の時のスローガンと同じやで。
これが再エネの現実だよ。地球温暖化防止の正体さ。この記事も、きっと税金やで。