拉致被害と風力被害②

1981年(S.56)の夏、私は新潟の柏崎ユースホステルに3日ほど大学のクラブの合宿で逗留していました。長岡技大から1時間くらいの海岸です。この他にも釣り仲間とジャコ釣りに来たり、海水浴に誘われて何度も海岸をぶらついたものでした。

1977年、横田めぐみさん拉致。1978年、蓮池さん、奥土さん、曽我さん、地村さん、浜本さん拉致。全国的に拉致事件が頻発していた時でした。宵闇に灯台のように煌煌と輝く「柏崎ユースホステル」は公安警察が監視対象としていたらしい。

新潟では、中学校の生徒手帳に「海辺に行くと誘拐される危険がありますので、近づかないようにしよう」と書かれていたそうです。地元の人々は、感覚として危険を察知していた。

同じ時、和歌山の由良町などでも海岸にたくさんの看板が林立して「不審船、不審者に注意。警察に連絡してください」とありました。

新潟にしろ、和歌山にしろ、私は危険な現場に居合わせていました。今は、拉致事件の本やニュースを通して、何が起こっていたのか知ることができます。和歌山の拉致被害を調査して公開すべきでしょう。

しかし当時は、まったく何も知らされていませんでした。こんな大事件が起きていたにもかかわらず、なぜ新聞やテレビは黙っていたのか。私たち国民に必要な情報を明らかにすべきだったのではないか。

最初から捜査当局は拉致事件の内容を相当に把握していたはずなのだ。全国規模で日本国民が誘拐されている。何かおかしいと思わないか。

さて、風力発電被害でも新聞やテレビは何も伝えない。御用報道にしがみついている。感覚が麻痺しているのだ。中には居丈高に被害者を蔑む記者もいる。行政や業者からの情報のみになっている。

「ドイツでは・」とお決まりのセリフを何度も言う。それを環境運動家は嬉しそうに繰り返す。ドイツにも風力発電の低周波被害はたくさんあって、反対運動が激しくなっている。この事実を全く無視している。

ドイツのニュースや研究論文を見せても通じない。「何が本当で、何が嘘なのか」自分で考えてみる知恵がないのだ。まるでオウム教の信者と同じよ。

全国の風力発電地域で被害を訴えているのに、それが何のことか分からない。「何かおかしい。この人たちは何を言っているのか」と考えられないのだ。70年前の大本営発表を思い出してくれ。

「連戦連勝」というウソを発表し続けていた。そしてドイツを信じていた。水俣病やイタイイタイ病の被害を思い出してくれ。被害の否定と隠ぺいの歴史だったではないか。ペテンで済む話ではない。

たくさんの風車被害者が苦しみながら亡くなっている。あるいは追い出されて転居している。石もて追われた。何の補償もない。

たまたまyoutubeには谷口さんの被害を訴える言葉が「風車の下で」にアップされている。亡くなってからも由良町議会では散々な悪態をつかれて笑いものにされている。「アイちゃんはガンで死んだ」と。それほど面白いのか。