マジック?風力発電の低周波測定方法

日弁連の公害対策環境委員会リーダーの幸田雅弘氏による報告です。

 平成24年4月5日、幸田氏ら四人の弁護士グループが、汐見文隆医師と協議して由良町の被害状況を視察しました。

 それらを踏まえての報告によると、なんと風力発電の低周波測定方法に問題があると結論付ておられます。 

A特性・・・・20Hzで50dbの補正(音圧減少)

    31.5Hz・80dbの音は、31.5Hz・40db となる。

G特性・・・・20Hz以下の超低周波については、4Hzで20db、1Hzで40dbの補正(音圧減少) 

 通常の測定器では、このA特性やG特性で補正された数値が表示される。

低周波音域に卓越した周波数があるかどうか分りにくい。

 低周波音の測定方法について、従来のマニュアルを維持したままでは、低周波の実態はつかめない。実態調査とは名ばかりになる。 

従来の方法では、手引書にしても、参照値にしても、音響工学的なアプローチが主流である。医師が参加した疫学調査の実施など、被害実態を直視することから始めるべき、との結論です。

環境省の姿勢が問われています。 

私は以前、米軍厚木基地に勤務していたことがありました。夜間のタッチアンドゴーをやりますと、大体、被害地では鼻血を出して苦しむ人がいるということで大変な問題になりました。

 このときの基準値が93dbであったことを覚えています。机の上のコップがビーン、と振動する程度の低周波でした。

 さて、我家ではキッチンの天井が、ブーン、と鳴ります。汐見先生のリオン社製NA-18Aで測定すると、最大で1~2Hz・60dbほどでした。これに40dbの補正の分を加えると、なんと100dbになります。

 そりゃ、鼻血が出るわけですよ。

 こんな大切な情報を隠して、情報を遮断して、関連はない、通常考えられない、気のせい、などと被害を否定しています。

 今、事業者や行政の地域対策として、被害者を黙らせ、うやむやにするために様々な手段が使われている現状を垣間見た気がします。