平成26年12月議会の一般質問要旨です。

平成26年12月議会の一般質問要旨です。当初から議会から圧力を加えられ、嫌がらせの中で発言しました。
ここに至って、やっと、この風力発電事業が、行政主導の賜物であったことが明らかになってきました。
町長答弁は、既に責任放棄で、応える必要はないとうそぶいています。何度聞いても、質しても、「しらん」としか言いません。
頭痛や耳鳴り、目まい、体調不良で苦しみながら死んでいった被害者たちがいます。今も苦しみながら、ロボットのようになって暮らしている人たちがいます。
どのようにして口封じして黙らせているのか分かりません。公然の秘密として、ささやかれています。外部に対しては、「さぁ、知りません。私たちは関係ない」などと言って逃げるようになっています。
このひどい公害、風力発電の低周波音の被害を訴えているのは私一人です。地域には、スパイもいれば、変な工作員もいる。地域社会は、もろいものだった。
今回は、風力発電被害、白倉池の改修工事、三井造船から来るシンナー被害、の3点を主題として発言しました。
最後の言葉として「ファシズムの時代ではありません。今は民主主義の時代です。少しはこの町に住む人々の健康や日常生活のことに関心を持ってください。人を大切に考えてください」と訴えました。
私の発言の多くは、議長の権限により取消が命じられました。
(品位?  不穏当?  証明せよ?   いろいろ注文がありました)

私の発言を封じる処罰(5分間ルール)について、一言申し上げる。
この三年間、私は、風力発電の被害で苦しむ人たちの声を代弁してきました。
その声を圧力をかけて隠蔽する、封じ込めてしまう、このような議会のあり方、行政に、強く抗議します。

風力発電による健康被害について


私が初めて風力発電の被害を訴えてから、平成23年12月議会から、ちょうど丸3年になります。今回で13回目の発言になります。
由良町では、もう大体の人が、風力発電と聞くと、低周波音があって、耳が痛い、頭が痛い、首が痛い、体がしんどい、といった健康被害があることを同時に認識してくれるようになったと思います。
また、私が役場で、懸命になって被害者の声を代弁していることも理解してくれていると思います。

しかし、なぜ役場が無視し続けているのか、ということになると、まるで誰も返答に詰まります。一体、なぜなんでしょう ?
被害地域では、私の説明の仕方が悪いから、あるいは、他人事だから、といった非難の声も聞かされます。
これまで、全国から、いろんな人が被害の視察に来てくれました。

どう、ということないけどな、という人もいれば、直接に風力発電の低周波音や、キーンッ、という耳をつんざく音を聞いて、これはたまらん、と顔をしかめる人もいました。
被害に苦しむ人の声を聞きながら、真剣に低周波音被害の実態を、酷さを、つぶさに観察していく人もいました。
議会のあり方を考えなければ、という地方議員の方々もいまして、私も返答に困っています。

今年は、地方議員の不始末がニュースとなって世間を騒がせたものでした。私もテレビで話題になっている議員さんに、なぞらえられたものでした。
これまでの3年間に発言してきたことは、すべて真実です。たくさんの被害者から、必死になって、腕を掴まれて頼まれたことでした。
私は、そのことをそのまま文章にして、議会で発言しました。風力発電の被害を受けて苦しんでいる人のために、私の努力が、まだまだ足りなかったことは反省の至りです。
何かできることがあったんではないか。今も問い続けています。

地域の人々は、当初から風力発電を忌み嫌い、呪っていました。
風力発電、というと、顔をしかめて、ヒステリックになります。部外者に対しては、固く口を閉ざしたり、「知らん。関係ない」というようになったのも、その反動です。
最近、地域活性化などという言葉を役場で聞きますが、まるでどこかの世界です。米は安くなり、みかんも採算がとれません。野菜栽培などは家庭菜園以上の意味はないでしょう。
以前は、由良町でも黒竹の栽培がありましたが、今はどうでしょう。
誰か、その後のいきさつを知っていますか ?

このように、風力発電の地域では、1次産業に携わる人々の暮らしは想像以上に厳しくなっています。
この社会情勢に風力発電の騒音、低周波音です。人々の心理に、心に、大きな負担を強いています。重い空気がのしかかります。
先日、11月に、ジャーナリストの方が由良町の様子を視察に見えました。被害状況の様子を見て回りました。
これまでにも何人かの人が情報集めに、記事のベースにと、調査に来ています。
今回、いくつかの重大なことを新ためて教えられました。

その一つに、協定書に書いてある「低周波、電磁波により、地区住民に苦痛を与えないこと」という文面です。
今まで、私は協定書に町長がサインしてあるじゃないですか、と抗議してきました。
しかし、ジャーナリストの意見は、さらに一歩踏み込んでいます。
それは、低周波により苦痛があることを知っている。被害があることを前提にして、分かっているから書いている。ということです。
そして、風力発電が建設されて、実際に頭痛や耳鳴りなどの被害があって、苦痛だと訴えると、知らない、という。
低周波を事業者側で測ったら、「ない」という。

実際に私たち被害者が汐見文隆医師の低周波音測定機NA-18Aで測ると、自然にはない風力発電独特の1Hz,2Hz周辺の低周波音が高い音圧で観測されます。測定値は激しく振動しています。
風力発電の被害者が苦しいと言って訴えている。低周波音を測定すると間違いなく高い音圧を測定する。
それでも「ない」と町長は言う。
これは「嘘」をついているとしか言いようがない。
被害者が嘘をついているんでしょうか。
私が嘘をついているんでしょうか。

私が何度でも、風力発電の被害について、抗議の一般質問を続ける理由は、人々の苦しむ姿を見ていられないからです。
「関係ない」「因果関係が分からない」と言い続ける町長答弁を、被害に苦しむ人々、地域の住民はどう受け止めているんでしょうか。
同じことを何べんも言う、と批判する人がいます。苦しんでいる人々を放っとけ、というんですか。私にはできない。
「頭が痛いなら、それを証明しろ」という。
誰が頭痛の苦しみを証明できますか。苦しいから、痛いから、訴えているんです。
しかも、24時間、ほとんどの被害者は苦しんでいます。
「説明できない被害は被害ではない」という人もいます。
風力発電ができたから、頭痛や耳鳴りの被害に多くの人々が苦しむようになったんです。

長年、この地域で百姓やってきて、他にも自営業や大事な自宅があって、どこへも転居ができない。あるいは家族があって、自分ひとりだけ、どこへも行くことができない。こういう被害者がたくさんいます。地域社会の破壊です。
「うちは何ともなくて良かった」と思っている家庭も、内心は他人事ではありません。自覚症状はなくとも、脳神経や内臓に影響があることは何となく分かるものです。気味が悪いんですよ。いつ、自分も被害にあうか分からないんです。
ジャーナリストたちは、いろんな言葉で由良町の被害を語ります。
・人体実験をしている
・被害モデルを提供している。
・こども園の子供たちが心配だ。
・地域の引き裂き。

既にたくさんの関係者が風車被害の取りまとめに入っています。当事者である由良町だけが知らん顔はできないでしょう。
私が、ここでお願いすることは一つだけです。
たくさんの人が被害に苦しんでいます。他のことはさて置いて、すぐに被害者を助け出してください。何のために議会があるのか、原点に返って、思い出してください。
誠実な答弁を求めます。
質疑①
風力発電問題に、私が関わってから、全国の関係者から支援やアドバイスをもらいました。
風力発電の建設計画がある地域からは、被害の実態がどのようなものなのか、本人が、自分で体験するために、たくさんの人が来てくれました。
山口県の下関市や北海道では、大規模な建設計画があって、関係者は、それはもう大変な議論と反対運動にまきこまれています。

由良町は、全国で有数の被害地です。各地で、風力発電の建設をストップさせようと、由良町は、まさにモデルケースとして紹介されています。
行政がどのように関わってきたのか、ということも、最近、話題になっています。
議会で、私の発言を封じる仕組み作りも有名になっています。

全国の人々が、由良町を注目するようになった、と私は感じています。
再生可能エネルギー、と言っても、実際は、その名前とは随分違うぞ、ということも理解されつつあります。
夢のように語られた自然エネルギーではなかった、ということです。

全国の風力発電問題はさておくとしても、由良町の里地区や阿戸地区の人々は毎日、畑地区の山々で回っている風力発電をどう思っているんでしょうか。
あるいは、日高町の人たちは、風力発電を圧倒的多数で拒否して、由良町をどう見ているんでしょうか。
少しは周囲の人々の思いや感情を考えてもらいたいと思います。
これ以上、風力発電の被害を放置することは、人道的に、とても見られるものではありません。

被害者に対しても。加害者に対しても。
私に課せられた責任は重大です。
私の話してきた被害者の声を聞いてください。
皆さんが、人として、何かできることがあるはずです。

私は、そう信じています。
風力発電を、一旦、止めて、地域の人々の正直な被害を聞いてください。
誠実な答弁を求めます。
白倉池の改修工事について

平成26年、今年の秋になって、中村にある白倉池を改修するんだということで、役場の3階の会議室で説明会がありました。
私も白倉池の水で稲を作っています。

白倉池は大きい池で、直接に配水する水田も多いのですが、それ以上に、一の湯、中湯といった由良川を堰き止めて取水している田んぼの面倒を見ています。今は、一の湯という堰はなく、すべて白山湯となっています。中湯についても、8月になり、雨の少ない年には白山湯を引いてきて、大事に使っています。
私は15年ほど、ここで稲を作っていまして、白山の役員を3年ほど勤めました。

9月になって、稲刈りの寸前まで、池の水を使ってしまわないように、それは大変な気苦労をしたものでした。
今でも、その年の役員さんたちは、ご苦労な役回りを順番に勤めていることと思います。
さて、役場の説明会によると、白倉池の改修工事は2年を要し、池の水で耕作している農家には、2年間は水稲を作れないということでした。
さらに新しい堤防断面を見せられて、今よりも4.000㎥も貯水量が減少するとのこと。

この2点のことを聞いて、説明会に参加した農家の人たちは大いに驚きました。
2年間の補償がないのです。水稲以外に何を作ればよいのか、思い浮かびません。
例えば、スイカやメロンを代わりに作ろうと思っても、そう簡単に技術があるわけではありません。たまたま、できたとしても、販売方法は ?  あるいは値段は ? と不安が募ります。
アライグマ、タヌキ、アナッポ、サル、ここぞとばかり食い荒らしに来るでしょう。

私もたまに遊びでメロンなどを栽培しますから、その悲惨な状況が良く分かります。
役場職員の説明によりますと、将来的に米が過剰になることから、米価が下がり、水田がいらなくなり、宅地に転用されていくでしょう、ということでした。
それでも地域の農家の人々は、急に2年間も米作りを止めて、3年後には、4.000㎥も水が減らされるとなると、了解ということにはなりません。生活がかかっています。
堤防改修の一つの目的として、耐震化を上げられていました。本当でしょうか。

どこの溜め池でも、土を固めて堤防にしています。我家の上の方にも同じような溜め池がありますが、特に危険を感じたことはあまりありません。
もし、耐震化が必要ならば、杭を打設する、コンクリートダムにより補強する、漏水が心配なら遮水シートを敷設する、樋が壊れているなら修理する、取り換える、など、対応策はいくらでもあります。
我が国は地形上、たくさんのダムを建設してきました。古来より、稲作の発展とともに、溜め池築造の技術を培ってまいりました。
目的は、農業生産のためであります。

今回の、白倉池の改修工事には、目的がはっきりしないように思います。肝心の耕作者に、何の相談もなかったからです。
私が考えるには、もし耐震化が必要ならば、特に大規模な改修工事をしなくとも、適切な補強工事をするだけで十分に使用に耐える白倉池になります。
設計、工事計画の見直しをお願いします。

2年間の工期、4.000㎥の減水、どちらも受け入れることができません。
どうか、ご検討くださいますよう、お願いいたします。
米作りについては、政府の方針が二転、三転してきました。休耕田にするとか、個別補償するとか、そのたびに、何なのだろうか ?  と疑問を持ったものでした。
基本的に水田は米を作るための施設、田んぼです。農家は大切に維持管理してきました。

将来的に米が余ってくるからと言って、長い歴史を否定して、宅地に転用していく、ということにはなりません。
食料自給率という言葉をニュースでよく見ます。現在、我々が食べているウドンやラーメンなど、麺類は、ほとんどが外国産です。
米くらいでしょう。日本産で、中身をよく理解できるのは。

大変、失礼な話で恐縮ですが、子供のころに、白いご飯が食べられなかった人もおられるんではないですか。
麦飯やイモご飯であったご家庭もあったはずです。
ノド元過ぎれば、何とやら、と言います。

白い米にあこがれ、腹いっぱいご飯が食べたい。という理想があったことを思い出していただきたい。
今、一時的に食料があふれ、飽食の時代とまで言われています。
しかし、世界中を見れば、食糧難にあえぎ苦しんでいる国はいくらでもあります。
日本も50年前まで、そうだったんです。この事実を忘れてはいけません。歴史を忘れるわけにはいきません。

田んぼは、いったん、壊すと元には戻りません。溜め池、用水路、地域の協力関係、そして文化、伝統があって、それで米が作れるんだと思います。
仮に、白倉池の貯水量が減ることになると、配水のできなくなる水田はどうなるんですか。

今でも、雨のない年には、池の水をにらみながらの状態です。昔は、もっと厳しかったと聞いています。
水の取り合い。地域の引き裂きにまで及ぶでしょう。
この改修計画は見直すべきです。
耕作者は、そう考えています。
是非、地域の耕作者のために、由良町の農業のために、再検討してください。

三井造船工場から飛来するシンナー被害、粉塵被害について

私が町会議員になる際に、江ノ駒地区の人々から強く要望されたことがありました。いつか議会で有機溶剤の飛散問題を取り上げなければならない、粉塵公害による被害者の声を公にしなければならないと考えてきました。
私の任期における最後の一般質問ではありますが、この化学物質過敏症、と言ってよいのかどうか、被害に苦しむ由良町民の声を届けたいと思います。
シンナー(トルエン)は、シンナー中毒という言葉があるように、毒性の強い溶剤です。化学式でいうとC6H5・CH3です。ベンゼン環にメチルが付いています。

ペンキ塗料に使いますから誰でもよく知っているでしょう。
工場では、たぶん他の有機溶剤も使っていることでしょう。しかし、シックハウス症候群にもあるように、化学物質に過敏に反応して症状に苦しむという点で、被害の重大さは無視することはできません。
風と共に、シンナーなどの有機溶剤が、辺り一面に充満するそうです。工場が大きくて使用する量が本当に多いですから。小規模なものではありません。
そしたら、急激な頭痛、目まい、吐き気、息苦しさに、苦しくて、たまらないと言います。

工場の側では、これまで様々な対策や配慮があったことと思います。江ノ駒地区に対する予算もあるでしょう。大企業に対する期待もあって、被害に苦しむ人たちは強く抗議の声を上げることはできませんでした。
粉塵についても、最近話題のPM2.5ではありませんが、何の関係もない地域の住民が、粉塵の混じった空気を吸うことがたびたびあるそうです。
粉塵の混じった空気を吸うとどうなるか。肺胞がやられて、肺機能が低下します。咳が止まらない。痰が出る。気分が悪い。などの被害に苦しむことになります。
気管支喘息みたいなものでしょうか。

いずれも日常生活に著しい障害となって、被害者は苦しんでいます。
環境基準という言葉がありますが、その都度、どこに飛んでくるのか分からない。どれだけの時間、滞留するかも分からない。
濃度も、凝縮されることもあるでしょうし、拡散されることもあるでしょう。

何よりも、被害の症状が出る個人差が大きい。という問題があります。
シンナーは大丈夫でも、粉塵はたまらないという人もいるでしょう。洗濯物に何やら付いている。という人もいるでしょう。
化学物質に過敏になると、少しの暴露でも敏感に反応してしまうものです。

これを一律に、何ppmだから安全と決めつけるのは、あまりに残酷です。
被害者は少数だから、あるいは、因果関係が分からない、などという判断はもう止めて、地域に住む人々の健康や日常生活について、考えてもらいたいと思います。
長年、温めてきた公害問題です。是非、誠実な答弁を求めます。
(三井造船100%出資の)MES由良工場から飛んでくるシンナーや粉塵については、本当に長年、ささやかれて来ました。
由良町は地方の小さな田舎町ですから、MES(三井造船)という大きな経済効果の前には、声を大きくして訴えることができなかったのかもしれません。
そして、私のように被害を被害として、公害として認識して、発言する議員がいなかった。

私が町会議員に立候補するとき、たくさんの人が、このことを訴えてきました。
たぶん、この訴えは、私だけではなく、他の人にもあったはずです。
公害というものは、一旦、被害者の側になると、なかなか訴えるのに勇気がいります。泣き寝入りが普通でしょう。
しかし、それは民主主義ではない。

そこに住んでいる人たちが、豊かに、楽しく生活できることが、民主主義の目的であり理想です。
お金のために、地域の人々に苦しみを加えてはいけません。
放射能ではありませんが、密閉する必要があるでしょう。密閉できなければ、どこか人の生活に影響のない場所で作業してもらうしかない。
由良町として、住民の生活を大切にする。守るんだ。という方針を示していただきたい。

由良町は人口が減り続けています。まず、今、住んでいる由良町民を大切にしていただきたい、と思います。
風力発電により、苦しんでいる人々がいます。

私は、どちらも見過ごすわけにはいきません。
被害者を助けるために、どのように考えるのか、どのような対策をするのか。誠実な答弁を求めます。