デトレフ・アルボーン博士のスライド資料

10/5日のページにあるドイツの風力発電反対記事で、デトレフ・アルボーン博士が、風力発電は役に立っていないとグラフを示して解説しています。このスライド資料では、風力発電の発電状況を詳細にグラフ化して、実際に、どのように運営されているのかを突き止めた形になっています。

火力発電なしには成り立たないのだ。風力発電の規模、経済性、社会的な影響を見ると、気違い沙汰だと結論している。こんな分析は日本にはない。各地の風力発電所には、ドラム缶の石油で何杯節約したとか、ウソばっかり書いてある。

本当は一般の電気で風車を回しているのにね。日本では、風力発電の被害に抗議することはタブーとされている。詐欺事業に抗議する人はいない。もはや恐怖政治よ。風力発電を推進するドイツの緑の党は、ネオナチだと考えている。ひどい連中よ。

それでも一部の運動家と話したことだが、機械文明に対する反対意識、自然の中で一体となって暮らす人間らしい生活、大規模な工業社会への反発、がそもそもの思想の出発点にあることを聞いた。素朴な自然回帰なのだった。日本とは全然違う。

御用学者が言う「ドイツに習え」という論旨は誤解、錯覚、妄想、狂気でしかない。カネと利権だけのひどい話になっている。

以下、小林先生からです。

原資料は、本訳の冒頭にURLを記してあります。本資料は講演スライドなので、詳しく説明するには、原スライドに加筆できるフォーマットに変換して、全文章の翻訳を記入するのがよいのでしょうが、この操作が難しかったので、図を参照しつつ、大事そうなことだけ任意に取り上げて説明しました。

本来の翻訳とはいえません。省力化のためですからご了承ください。小林

https://www.energieland.hessen.de/aktion/zukunftswerkstatt/weilmuenster/Energiewende_Wirtschaftlichkeit%20_Ahlborn.pdf#search=%27Dr.Detlef+Ahlborn%27

https://www.energieland.hessen.de/aktion/zukunftswerkstatt/weilmuenster/Energiewende_Wirtschaftlichkeit%20_Ahlborn.pdf#search=%27Dr.Detlef+Ahlborn%27

理性の力

風力発電の技術と経済性

No.1 表題:風力発電の技術と経済性 工博 デトレフ・アールボーン BIプロ ヒルシベルグ・ウント・カウフンガー・ヴァルド・グロスアルメロ-デ

No.2 電力はどこから来るか? 円グラフ 23000基の風車の出力は全電力の7.3%

右側の「枠」 ・電気は生産されると同時に消費されなければならない ・条件 発電所が十分な出力であること;十分なエネルギー貯蔵であること;規制可能であること;発電所の予備があること

No.3 電力はどこから来るか? 円グラフ 2013年ドイツの風力発電量は、名目629Mrd(十億)=6290億キロワット時 24000基の風車で7.9%の電力。他にバイオマス6.8%、水力3.4%、太陽光4.5%、家庭ごみ0.8%

No.4 総エネルギー消費における風力の割合 円グラフ 「黄色枠」:原子力停止に伴い化石燃料発電が必要になった。計画量:26000MW(つまり260億ワット)

No.5 2014年6月の貯蔵量 棒グラフ 「黄色枠」:ジーグマル・ガブリエル曰く;原子力からも、化石燃料からも同時に脱出するというのは幻想である

No.6 世界のCO2排出量 年変化の棒グラフ 青:世界; 黄色:中国; 赤:ドイツ

No.7 たまたまの風力発電 トラックの写真 トラックの側面に(たまたま)ZUFALL社の表示

No.8 たまたまの風力と太陽発電 経年変化の棒グラフ 「黄色枠」左から 赤:必要電力; 緑:太陽および風力発電量; 両電力の相関で出力の上昇がおこっている。 「ピンク枠」左から 赤:バーデン・ヴュルテンベルグの必要量; 全ドイツのピーク必要量; 確保された出力 0MW

No.9  専門家の判定 経年変化の棒グラフ 「黄色枠」 左:地理的に広範囲に分布しているため発電網供給量が平たん化している 右:600㎞もの距離のおかげで風が全地域で同時に弱まることがない

No.10  風はどれほど信頼できるか? 縦軸:年間の日数、横軸:出力kW 300KW風車の場合 「図中の囲み」:年に100日間、出力は120KW以下だった。「下の囲み」:もっとも頻度が高かったのは、低めな700KWだった 「右側の囲み」:1.2013年の全ドイツの風力発電供給は17%だった 2.電力必要量と供給量間に巨大な差がある 3.どんな風は力発電も背後に化石燃料発電が必要である

No.11  資源の浪費 風車とバイクの写真 120KW? 163馬力?BMWのオートバイ2台で100KW

No.12 貯蔵? 関係図(配線図のような図) メタンの貯蔵:貯蔵と発電に、当初のエネルギーの半分が費やされる ポンベ貯蔵:ドイツの不況を3週間なくすためにボーデン湖を300m持ち上げなければならない ヘッセン州のためには、エーデル湖の倍の面積が必要 矢印中の文:ガスで失われるパワー70%

No.13  3MWの陸上設備 ヘッセン州の地図

No.14  ヘッセン州はどれくらい風車が必要か? 計算の説明図 囲み内の文(上から順に)1)ヘッセンのエネルギーピーク 28000GWh 2)3MWの風車が2000時間稼働したとして6000MWh 3)2800/6000=4700基の風車 4)各発電所に10基ずつ風車 5)470の発電所が必要 6)ヘッセン州の面積 21000㎞2 7)44㎞2あたり1つの発電所

No.15  検証 計算の説明図 上の囲みから順に 1)ヘッセン州で必要な最大電力6000MW 2)4700基の風車が3MWずつ生産すると 3)最大4700X3=14100MW 4)蓄電できなければ、余剰はどうするのか? 5)設備を撤去する 6)6000MWhに対し風車の全部はいらない 7)計画に根本的な誤りがある

No.16  ヘッセン州はどう見えるか? 風車群の写真 フォーゲルベルグ発電所

No.17  100%の供給? 各種エネルギー系統図 類似の図が3枚続く 1枚目は全体 左端の赤枠 上から 太陽光 陸上風力 海上風力 水力 輸入電力

No.18 100%の供給?各種エネルギー系統図 中上の大きい赤枠 陸上風力 200GW 中段:80000基の風車 ドイツ全土に2100mおきに1基の風車となる

No.19  100%の供給?各種エネルギー系統図 太陽発電所1800㎞2の面積 ちなみにザールランドの面積は2750㎞2

No.20   100%の供給?各種エネルギー系統図 バイオマス50 TWh=550,000 GWh(テラは10の12乗、ギガは10の9乗)

No.21  価値創出 計算書 配電業者は 年に 21.8×10の9乗ユーロの電力を買い、2.0x10の9乗ユーロの電力を売り、19.8x10の9乗ユーロを失う。

No.22  価値創出2 価格変動グラフ 2013年12月の価格変動 縦軸:取引電力の価格、横軸:2013年12月21日(土)から22日(日)図の下に たった1日で 29,000,000ユーロの損失

No.23  ヘッセン州フォーゲルベルグの1月から9月の発電量 線グラフ

No.24 市民発電所? ・101基中86基は計画を下回る発電量だった。平均 マイナス16% ・過去に発行された風力株は予想されたように上がらなかった ・高い整備費と修理費は計算されておらず、株価にとって重荷になった ・シュパールカッセ・フルダの社長は言う:風力に投資した多くの顧客は、この設備に間違った判断をしていた。20年間保証だったはずだったのに、ある設備は、まったく信頼できない結果を示した

No.25  まとめ1 カッセルの地域集会におけるヘッセン州北部の市民運動  エネルギー転換はとっくに失敗している ・物理学の法則において ・統計学の法則において ・経済学の法則において

No.26  まとめ2 2014年4月17日、カッセルのシグマール・ガブリエルは、北ヘッセン代表者(SMAマネージャ、ドイツ社会党)の前でこう語った:、真実の1つは、エネルギー転換が分岐点に立っているということだ。もう1つの真実は、われわれがあらゆる分野においてエネルギー転換の複雑さを過小評価してきた。ヨーロッパのほとんどの諸国から見たら、われわれはいずれにせよ狂っているということだ。

No.27  ラインホルト・メッスナー もし本当は持ち続けたい、そのものを破壊するのだとしたら、代わりのエネルギー獲得はナンセンスだ。それは自然だ。次のサイトで学んでほしい:

www.vernunftkraft.de

ご清聴に感謝します。