どうしても書かなければならなかった。

風力発電の被害に突き落とされるまで、私は石牟礼道子さんを知りませんでした。

由良町で引き起こされた低周波被害に苦しむ中で、水俣病と同じ仕組みになっていることに気が付きました。
役場が、議会が、被害を隠ぺいして、被害者を弾圧していました。

被害を糾弾した日吉フミコさんは議会から非常な弾圧を受けました。私も同じでした。「鉄板の胸板を当てて役場へ行け」と言われ続けました。
『苦海浄土』は途中まで読みながら、そのままになっています。

文学というには、あまりに悲惨です。なぜ、こういうことが起こったのか、この悲劇を見ても、地域社会は抵抗どころか、被害者を差別して迫害しました。

私の書いた『風力発電の被害』は、被害地域では、見せただけで人々は顔色を変えて逃げていきます。
行政や環境運動家などにより、不安や恐怖心を植え付けられてしまっています。そして私を嫌悪することが仲間外れにされない条件付けになっています。

ハンナアーレントは、「思考を停止した凡庸な人間ゆえに、結果的に悪魔的な犯罪を遂行した。
上からの命令に忠実に従うだけだった」とナチスによるユダヤ人虐殺を説明しています。

S・ミルグラムの『服従の心理』では、人が苦しむ様を楽しむ被験者がいたことを指摘しています。
私は、低周波被害も悪いが、こういった人が苦しんでいる様を見て、笑いものにして楽しんでいる人がいたことに、非常な悲しみを感じたものでした。

もちろん扇動する人や組織がありました。「義によって助太刀いたす」ですか。風力発電の低周波被害では、地球温暖化や再生エネの「だましの手口」が巧妙に仕掛けられました。

私の下手な文章や考え方でも、何かしら被害の実態を伝えなければと思いました。日吉フミコさんは健在だと聞いています。
勇気をもって相手に被害のあることを言う。私は水俣病から、たくさんのことを学びました。