デンマークの風車被害は1999年から。ではなぜ今も変わらない。

ニーナピアポントのデンマークの報告書です。小林先生から翻訳を頂きました。

(デンマーク語は知らないので氏名は適当にそれらしくカタカナ化しました。ここで見られる記事はデンマーク語から機械翻訳されたやや怪しげな英文なので、確信のない部分もありますが、大意は取れるでしょう。ここでもいろいろ悲惨な被害例が紹介されています。小林)

私の2017.3/21日付け記事、山本節子女史のWONDERFUL WORLD 3/24日付け記事には、最新のデンマークの風力発電被害の様子をアップしています。

デンマークの風車被害は、1999年にはニーナピアポントにより調査されています。
下記に原文と翻訳を示します。

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デンマークの風車症候群、小林先生訳】

風力開発者とメディアは、デンマーク人に裏庭の風車を早く好きにならせようとしている。ただ好きになってほしい!デンマーク、緑の巨人Vestasの祖国。
デンマーク、地球温暖化(金になる産業)の国連会議のホスト。

デンマークの風車への愛についてのお話を信じる前にもっと考えた方がいい。
コペンハーゲン市は、いろんな襲撃のうち、“大規模風車を地悪に作るのは非人道的だ”と気付いたデンマーク人の怒りから環境・産業界のお偉方を守るため、6000人の警官を導入した。

風車の画像 図説:トーシング2.3MW、全高26.5m、ジーメンス(stilhed.eu提供)

以下のエッセイはデンマーク語のウェブサイトで見ることができる、次をクリックせよ、こことここ。
(このサイトを英語で読むには、Google Toolbarインストールする必要があるが、それはInternet Explorerと Firefoxとでできる。無料で取り扱いは容易。Google Toolbar で何語にでも翻訳できる。)

以下のエッセイは、機械翻訳である。いささか粗っぽい翻訳だが、意味はとれるだろう。
デンマーク語では、英語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、ノルウェイ語、ポーランド語、イタリア語、スペイン語、日本語その他と同様、Vindmøller Syndrome風車症候群と呼ぶ。

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デンマーク語のオリジナルテキストを見るには、ここをクリック(以下は英語への機械翻訳の邦訳で、英訳のおかしいところに随時?が付されている)
われわれはユットランドのへ―ヴセーレの大型風車試験場の近くに住んでいる。

一番近い風車は、私有地から南西1450mである。大型タービンではあまりにも多くの未解決の問題があると考えたので、そこに試験場が出来ることに反対して闘った。
それは1999~2000年にかけてのことである。

それ以降、非常に明らかになったのは、われわれの最悪の予想が確認されたことである。
風車が出来てから、風が南西ないし西のとき、われわれは低周波ノイズに悩まされてきた。

そのノイズとは、我が家の門から玄関までの通路で巨大なトラックがアイドリングしているような感じなのである。
そのノイズがわれわれや、1歳半の娘に有害かどうかの説明は受けたことがない。

その影響は、風速が6~15m/sの時に起こる。
おまけに、回転するブレード・ノイズも加わる―それは風速が特に低いときにだが―それはあまり風速には関係ない。
一番迷惑なのは、ブレードがタワーを通過するときにノイズにできるhole空白?である。

迷惑を受けているのはわれわれだけではなく、馬も犬もこの不快な音に気付いている。
われわれは、視覚の汚染でも迷惑をこうむっている。風車塔はまるで飾りっ気なく、高さが高いのでlysafmærkningまぶしく、夜間でさえもその迷惑は避けられない。

タワーのギヤーボックスや車軸からの機械音もある。
ブレードが回転しており、タービンが回っているときのパタパタいう音があり、ギヤーボックスからは“機械に砂利が噛んでいるような”音がする。

シャドウ・フリッカー(ブレードで光が遮られる効果)は、太陽がタワーの後ろを通るとき、とくに冬期に陽が低いときに起こる。タワーの北側に住む隣人は、フリッカー効果が非常に大きいといっている。これらの人たちは、フラッシュ効果?を避けるため、家じゅうの窓を3重ガラスにしている。

この辺では、春、秋にガチョウの群れがたくさん来たものだ。風車が運転を始めてからそれらは全く来なくなった。タービンの隠れ家寄りの?キツネやシカも消えた。
大型タービンで論争中?の皆さんに警告する。大型タービンを近所に造ることは非人道的である。このことに権力を持つ?のはデンマーク政府である。

Lene and Torben Lund-Hasen
Bøvlingvej 47 7650 Bøvlingjerg

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原典を見るためには、ここをクリック

“12基の巨大風車の近くの住人は、彼らのQOL(生活の質)が、睡眠障害、不眠、その他の重大な影響のため、ひどく低下したと感じている。”

―ペーター・スキール・ヒョルト

“彼らは、私たちが一番大切にしているもの―静寂、静寂と暗黒を奪った。夜、外出すると木の上に?赤い明かりが見える。屋内でもその赤い明かりが見える”
“音もして、それはもう一つの問題だ。風向きによって、家の内でも外でもタービンの音が聞こえる”

助産婦ブリッタ・カリソン(63)が新しく近くにできた風車でどんな問題にさらされたか語っているのを聞こう。
ラホルム自治体のヒシュルト森の中のオクスルト公園のすぐ近くに住むほかの住人達も、全高150mのヴェスタスV90タービン12基でひどい影響を受けた。

この住人達は顕著なQOLの劣化を経験している。
”こんなに大きいタービンを住まいの近くに造るべきではない。

そんなことはわかり切ったことだ。それは姿も見苦しいし、音は不快で、シャドウ・フリッカーも不快だ“とトルベン・イショイ博士はいう。
彼はアフガニスタンのデンマーク赤十字で働いたことのあり、チュシスの大量虐殺の後、国連により救出され、バルカンとルワンダで解放された。

彼はイラクの最初の戦争の後の、いわゆる”湾岸症候群“についてのデンマークの研究でも知られている。
9月に、トルベン・イショイはオクスルト公園などの多くのページに載っている。彼は、風車の音を遠近の距離で聴く機会があった。
トルベン・イショイは、11月に、本稿のもととなった対話を行った。

“私は人々がひどく不快なのがわかります。開発に伴って健康への配慮がすぐになされるべきです。これは人の健康を損なう可能性のある新しい分野です。
長期にわたる睡眠妨害は小さな問題などではなく、これまで我々が知らなかった医学上の結果を招きかねません”とトルベン・イショイは指摘する。

破滅した暮らし

睡眠障害、不眠、苛立ち。これらが風車ノイズ、回転する影、点滅する警告灯でひきこされた。
彼らは、自然の中で暮らしたいという望みを絶たれた。未来への心配。売ることのできない家に縛り付けられること?もっといやなのは大きな風車が近くに建つことだ。

こんな条件が、イースターより後に開始された風力発電所を見るたびに住民の生活をひっくり返した。それまでは、住民は田舎の静寂と夜の暗黒を楽しむことができたのだ。
建造された12基の風車のもとで、村人たちはそれを見たり聴いたりしないことを強いられた。

ソルヴェイク・ダリン(55)(訳注:男性か女性か不明、あるときはhe、あるときはsheと書かれているので)の家から9基の風車がよく見え、それ以上は見るべきではないのだ。それが彼女が知らされていたことだ。確かに、たいていの風車は、家から見えるとおりに、写真に写っているけれど、4基が見えないのは“写真にスペースがなかったから”で、この写真も、建設が合意され、工事がほとんど始まるまで撮影されなかったのだった。(訳注:総数12基で、9基が見えるなら残りは3基のはずで、勘定が合わないが・・・ともかくそう述べられているので)

実際はまるで違っていた。一番近い風車の距離まで1000mなのに、ある風向の時、巨大風車群の音は強く聴こえる。

ソルヴェイク・ダリンは、風車が彼女の生活にどう影響したかを語るとき身を固くした。トルベン・イショイは語る“現在の彼女の身体と精神状態を嘆くのです。
眼から光が消えています、それはみんなにもそうだけど”

5月5日に風力発電所が運転開始して1か月後に、ソルヴェイク・ダリンは高血圧で治療を受け始めた。
“窓を開けたまま寝るんです。今、これまで経験したことのない睡眠障害にかかっています。いったん眠っても、すぐに目覚め、眠ったり起きたりです。

ある風向きの時、トイレにも入れず、落ち着きません。トイレの中でさえ風車の音が聞こえるのです”とソルヴェイク・ダリンはいう。
“はじめのうち、私は風車があることをあまり気にしていませんでした。見たところは悪いけれど、慣れると思っていました。

だから抗議グループには入らなかったのです。私はとくに反対じゃなかったのです。でも風車が出来てから、前みたいに元気ではいられないんです。”

それは家のヤギにも影響した。羊は平気みたいだが、彼女のヤギは気分が悪いようだ。食べ物に近づくだけで食べない。
小屋に引っ込んでいる方がいいみたいなのだ。1年を通じて家畜をとじ込めてはおけない。ヤギを無理に外に連れ出すと、フェンスを破って小屋に戻ってしまう。

ソルヴェイク・ダリンはヤギは死ぬだろうと思っている。“うちの犬も元気がなく、前と挙動が違うのです”と彼女はいう。
“家畜は、前みたいにリラックスできず、不快そうです。
私も前のように静かで快適ではありません。風車音や、シャドウ・フリッカーや、赤色灯のために、自然の中に行っても快適ではないのです。

赤色灯は、家の中でコンピュータに向かっていても眼を引き付けるのです。私の生活は破壊されました。前みたいに元気にしていられません。
私はもともと静かな人間でした。今はリラックスできず、いら立っています。お客に来てほしくないし、普通の社会生活もしたくないのです”
の平安は乱された

ソルヴェイク・ダリンの隣人、ブリッタ・カールソンは巨大な風車から1100mに住む。
“家から25m歩けば12基の風車が全部見えます。前は木があって見えなかったし、音も聴こえませんでした。

自治体当局に聞いて知ったのです”とブリッタ・カーソンはいう。彼女は当局に騙されたと感じている。
6年前まで、彼女の家から自然の景観を楽しめた。今は赤色灯が見えるのだ。

彼女は、巨大風車から20キロも離れたラホルムを仕事で走っている時?も風車は見たくない。ノイズも光も、彼女の心の平安を乱した。
“私は仕事中、いつも他人がそばにいるので、家に帰ったら静寂が必要なのに、自然からのそれががなくなってしまいました。

それがここに住んでいた理由なのに。森の中の散歩で、前にそうだったように、リラックスできないのです。そのことが私をさらにいらだたせるのです”

“睡眠障害はよくなっていません。ノイズのため夜も窓を開けておけません。その音というのは古い皿洗い機みたいな音なのです。
私は風車ができる前から高血圧でした。いまの血圧はもっと高くなっています。体中痛い感じがするといっても信じてはもらえないでしょう。

でもそれが私が思っていることなのです”ブリッタ・カールソンはいう。

“以前と今との違いは大きいのです。ある日私は犬を連れて散歩に出ました。でも、音のために気が狂いそうになり、家に戻りました。それは拷問です。

静寂は私たちから奪われました。私は森にとどまり動きたくない。なぜなら他所に行っても同じ目に合うのだろうから。何をなすべきかいろいろ考えることがあります”

風車ノイズで目覚める
クリスティーナ・ヨンソン(46)はタクシードライバーで、一番近い巨大風車から2マイルに住んでいる。彼女はここに25年間住んでいた。
6月の先週のある夜、彼女は響く音で目覚めた。いったい何なのかわからなかった。

トラックが道路から外れて、そこから脱出するため?エンジンを吹かしているような音だった。だが、それは風車ノイズだったのだ。
一番近い風車は2㎞も離れているのに、ある風向きの時、その音は非常に強い。風車ノイズのため、夏の間、彼女はよく眠れなかった。

7週間の夏季休暇も役立たなかった。彼女の睡眠障害は続いていた。以前は?睡眠障害など全くなかったのに。
数週間眠らなかった後、クリスティーナ・ヨンソンはひどく調子が悪かったので医者に行った。

彼女は睡眠薬?を処方され、最初の1錠を飲んで2時まで眠ったが、そのあとは目覚めてしまった。
次の日、タクシーを運転しているとき、頭が混乱して、ナビゲーションが出来なくなった。

クリスティーナ・ヨハンソンは薬が原因だと思ったので、睡眠薬は飲むのをやめた。彼女の不眠は続いた。
こんな例を話してくれた:“先週の金曜日、2時まで眠って、それから5時まで起きていました。24時間リズムが壊れてしまって、私は一日中あくびをしています”

4週間の病欠もクリスティーナ・ヨハンソンには役立たなかった。いま彼女は、睡眠を取り戻すために、睡眠治療クリニックに送られている。
彼女の睡眠障害の理由は:風車ノイズである。

“私の生活が悪くなっているのは確かです。別の寝室に移っても変わりません。却って悪いぐらいでした。
私の家の反対側にカフルト風力発電所が出来れば、もっと悪くなるでしょう。風力エネルギーを利用するのはいいです。
でも、人間を犠牲にしてほしくないです”と彼女はいう。

以上

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さらに、私の4/3日、4日の記事 EPAW (European Platform Windfarms) を見て、実に不思議な気分になりました。
ニーナピアポントは本当のことを書いています。私が風力発電の低周波音被害者なので、自分のこととしてよく分かります。

EPAW では、ヨーロッパ各国の被害の様子が詳しくアップされています。ではなぜ、被害が確認されているのに、風力発電の建設が進められているのか、ということでした。
健康被害の原因は、風力発電が発する有害な低周波音であることは初めから分かっています。

低周波測定機で測定すれば、周波数が1Hz、2Hz で特異なピークを持った被害成分が連続して観測されます。風力発電がない時と、風力発電が稼働した時の音圧の差を比較すれば明らかです。
自然界にはない有害なピークを持った被害成分が連続することにより健康被害を生じているのは簡単に明らかにされてきました。

汐見文隆医師の本にはその経緯が書かれています。 私のホームページに
は、何度も低周波音測定グラフや、卓越した周波数の挙動を示す動画をアップして説明しています。

低周波音被害を認めないのです。100人に1人か2人です。由良町では多くて5、6人です。田舎の集落のことですから、まばらに散った民家に、誰にも言えずに一人苦しむ人ばかりでした。

被害を隠蔽する方法はたくさん用意されていました。
①役場に電話すると「あなただけだよ」と言って拒否されました。
②毎日、テレビで見る天気予報の日本気象協会が測定して健康に影響しないと説明会を開きました。
③野鳥の会、環境運動家などが被害のことを聞きに来て、優しい言葉で被害を吸い取りました。抗議の署名運動はさせない。更年期障害だ。と。
④「考える会」が作られて、あたかも被害者が結成したかのように装って、被害者を取り囲み、様々な言葉で黙らせました。村八分とか。
⑤環境省の風力発電の低周波音被害の否定の報告書が毎年のように出されている。
⑥NHKなどでは、時折チラッと風力発電の風景が出てくる。サブリミナル効果です。
⑦風力発電の低周波音によって苦しめられても取り締まる法律がない。
⑧日本では、行政は初めから低周波音被害があると分かっていて風車の建設を奨励している。
⑨水俣病の時と同じやり方です。被害調査をしない。

まだまだ被害の隠蔽工作はあります。テレビや新聞では、決して風力発電による健康被害は伝えません。

それぞれの国の状況に合わせて、低周波音被害を無視して建設されてきました。行政は、風力発電には低周波音被害があることを分かっていながら建設を進めています。
低周波被害よりも大切な理由があるとしているのです。

イデオロギーが利用されました。地球温暖化、CO2削減に役立つ。再生可能エネルギー、持続可能な再エネ開発、ナチズムやマルキシズムと同じです。
多額の税金を投入して、風力発電を建設することが目的にされていました。

なぜなら、「自然に優しいから・」、「自然との共生」、といいながら自然公園の山々を切り開き、由良谷を見下ろす山々に、民家に沿って、巨大な高さ100mを超える風車を建設していきました。

「被害者がいて苦しんでいる」思考の停止です。少数の被害者はリスクとして、無視するのです。国や地方公共団体が助成金を付けて奨励しています。
環境ビジネスとして推進しています。

世界中で、この有害な風力発電の建設を止める手立てはないのです。土木学会誌、4月号には、またもや「再生可能エネルギー特集」です。
地域に与える被害など露ほども考えることなく、建設することにのみ意義があるようです。技術者倫理はありません。

由良町では、低周波音に苦しみながら死んだ被害者を嘲笑う、S・ミルグラムの実験に出てくる被験者の笑いが現実に行われています。