ヘンな論文

私は知らなかったのですが、被害者の会などでは、この論文のことを承知していたようでした。
少し読み始めて、すぐに異様な内容であることが分かりました。論文全体にヘンな記述が満ちています。

例えば、「これまでの科学的知見やそれに基づいた対策方法(参照値)を捨て去ることが、住民の理解につながるとは考えがたい」
また、「専門家が風力発電や低周波音の指針を示すことは、被害住民の切り捨てにつながり得る」
また、「上半規官炸裂症候群の住民が・・・」
また、「中心周波数で40Hz付近が感度が高く・・・」

理解しがたい文章が続きます。津田敏秀著『医学者は公害事件で何をしてきたのか』まで引き回してきて、あたかも中立的な立場で発言しているかのように振る舞います。

「H特性音圧レベル」の提唱に至っては、もう理解不能です。被害者の会では、「間抜け」、「きっとハゲのHでしかありません」と散々です。

しかし全国の環境運動家たち、考える会などはこの人を講師に招いて、環境省の資料を使って勉強会を開催しています。
こんなところに風力発電の低周波被害が隠蔽されてきたトリックがあります。

香芝高架橋の低周波事件では、被害者たちが団結して被害の解決を訴えました。政治的にも、沓脱たけ子議員が国会で低周波被害の深刻な事態を訴えました。名演説でした。
小林先生たちの調査団には医師が何人も参加して、低周波病の特異な症状を診断しました。

そして物理現象として、中空鋼桁橋の振動が、低周波空気振動となって被害地域に伝播していることを実証しました。
どの一つをとっても、低周波被害を解決するためには必要なことばかりです。

野鳥の会、グリーンピース、考える会、などの環境運動家が被害者の抗議の声を優しく吸収して隠蔽しました。本音は被害の否定、自然エネルギーの推進でした。
共産党や日弁連の意見書には、大幅な自然エネルギー、再生可能エネルギー利用が謳われています。もちろん行政と連動しているでしょう。

区長など、地域の有力者が徹底的に被害者の弾圧に加担しました。低周波被害者になると、異常な現象で不安でいっぱいになり、孤立するのです。誰も理解してくれない。
日本気象協会や、このような御用学者が被害を否定して、問題をすり替えます。

政治的には大きなエコ利権を構築しているので、誰もが無視します。知らん顔です。政治は金でしかありません。
汐見先生のない今、医師として、誰も低周波病に力を貸してくれる人はいません。門前払いです。

風力発電の低周波被害では、たくさんの人がストレスが高じて心筋梗塞、脳溢血で死亡しています。苦しみながら風車に殺されたのです。
伊方町でも、同じことが多々あったそうです。

ところが、先日亡くなった谷口さんもそうですが、「考える会」や環境運動家は、死亡原因を何度も本人から聞いているのに、まったく無視しています。
むしろ被害を否定しています。行政と連携しているのです。

この悲惨な事実を前にして、行政は、事業者は、「規制する法律がない」、「証拠を示せ」、といってやりたい放題なのです。サイコパスです。
良心がありません。

日本の社会が溶けていきます。個人的にも、何が悪いのか、さえ分からなくなってきています。
地域の人はみんな知っているはずです。それでも被害者が亡くなると笑い者にするのです。誰もが知らんフリ。
気骨のある人、ご連絡ください。