風車が発する低周波音は地表にへばりつきながら広がっていた。

ある科学者と話していて、風力発電はかなり音圧の高い超低周波音を発していることは分かった。
それがどのように地形と関わって被害を及ぼしているのか、由良町の場合は、格好のモデルを提供していることになる。と教えていただきました。

もう一人の科学者は、風力発電が多数近接して設置されているので、低周波の音圧が、相乗効果により、さらに増幅されて増強されているのだ。と話してくれました。
以下、授業内容を示します。

音響学では「音場」(field of sound)という概念があるようなので,それを少し考慮して風車発電機のひとつから谷に沿って斜面を下り,畑地区を経て対岸の峰に至る地形断面図をGoogle Earthで描いてみました(添付)。

谷地形が音響的な「ダクト」の役割を果たし,赤の直線に沿って,風車のある尾根は音響的に解放端,右側(南側)の山麓は固定端で,両方で反射が起こります。

右側の固定端での反射はもと来たパスの方向ではありませんが,気温分布の逆転(高いと所ほど低温)が起きると,パスは弓なりに曲がるので,もと来たパスの方向へ反射する率が高くなると思われます。

また,100%もと来たパスに反射しなくても,風車からは低周波音が出続けているので,反射波によって一定の大きさの定在波が起こりえるのではないかと思います。
また,逆転沿うができると,地面に沿って伝播する低周波音が地表にへばりつくように拘束される現象やそれに類似した現象は地球物理ではよく知られています。

厳密には3次元のシミュレーションが必要だろうと思いますが,これについては私は詳しくありません。

低周波音はどこにでもある2?