国土問題シンポジュウムで風力発電被害を訴えました

12月23日、京都テレサで国土問題シンポジウムがありました。テーマは、『最近の水害問題』でした。
私は特別枠として、出席者の方々にチラシや資料を配って、由良町で起こっている風力発電の被害について説明させていただきました。

ちょうど、京都市の天ケ瀬ダムの放流での低周波被害に取り組んでいる会員の方もおられて、現実的な被害の話ができました。

また、西名阪自動車道、香芝高架橋の超低周波空気振動問題に取り組んだ先生方が来てくださり、被害の実態の把握に、どのようにアプローチしていくのか議論を重ねました。

由良町だけでなく、淡路島、伊方町、伊豆半島、など、全国的に被害が聞かれる現状についても、会員の方から活発な質問がありました。
今後の展開に向けて、忙しく資料作りをしています。

風力発電の低周波による健康被害

 
和歌山県日高郡 由良町門前1023
由良 守生

私が住む由良町で、21基の風力発電により、たくさんの被害者が低周波空気振動により苦しんでいます。苦しみながら死んだ人もいます。

風力発電業者に抗議しても受け付けません。由良町役場、和歌山県、環境省に事情を説明しても拒否されています。

当初、被害を訴えていた被害者たちも、由良町役場からひどい言葉で愚弄され拒否されて、御坊保健所からも拒否されて、それが何度か繰り返されるうちに地域対策も相まって、沈黙するようになりました。

風力発電の稼働は、由良風力発電所 2.000kw  5基  2011.9/30日(h23)
広川明神山風力発電所1.000kw 16基  2008.11/11日(h20)

私が由良町議会で被害を訴えてから、ちょうど4年になります。年に4回の定例議会での一般質問です。17回、連続して、その時々の被害状況や原因の解明、解決を訴えました。

平成27年12/11日の一般質問では、発言の途中から、発言を禁止されました。根拠のない質問には答えられない。単なる風評被害だ。発言を禁止する。関係ない。止めろ。科学的な根拠を立証して書面にして提出して議論をして後のことにして・・・ アンタの言うことは妄想だ。

町長や議員たちから散々に暴言を浴びせられました。
不思議なことは、被害地域ではたくさんの被害者が苦しんでいるのに、小さな田舎町のことで議員たちも事情はよく知っているのに、誰もが被害を否定しています。

被害を聞いたこともない、という。そして、被害の酷さを訴える私を攻撃します。地元紙が2紙ありますが、まったく風力発電の被害については記事にしません。むしろ私の懲罰委員会、懲罰議会をオドロオドロしく書き立てて、被害を訴えてはいけないような記事を仕立てていました。

風力発電が発する低周波により、地域の人たちは体調により、様々な健康被害を受けています。耳鳴り、耳の痛み、目まい、頭痛、首の痛み、体のしんどさ、吐き気、胸苦しさ、不眠の苦しさ、我慢できない騒音、神経の痛み、不定愁訴というイライラ感、など、細かく聞けば、さらに多くの辛さを耐えながら過ごしています。

どこか他所で生活すれば良いでしょう。と気楽に言うかもしれませんが、田舎の生活です。先祖から長く暮らしてきた家と共に、家族がいて、被害を受けた者だけがどこかに移住するわけにもいきません。自給自足のような百姓生活です。この家での生活が人生のすべてです。

低周波の被害として顕著なのは、その人の性格が変わっていく、ということです。中には脳溢血で性格が変わった人もいますが、これも低周波で脳溢血になったのか、どちらが原因で言葉使いが変わっていったのか、という人もいます.アメリカの医学雑誌、Mercola.com 2015.6/20 には、騒音の影響についての論文が記載されています。

私は、奥の方から、畑地区、中地区、門前地区、と続く被害地域に住んでいるので、気軽に被害者の聞き取りに行っていました。6人ほどの人に泣き叫ばれました。掴みかかってきた人もいました。夜、寝られないので、家にいられないので、表に停めてある軽トラで朝まで休憩している、といった人もいました。すぐに亡くなりました。

被害の原因は低周波空気振動です。2Hzの所に特異なピークがあって、連続して観測することができます。鋭く尖った卓越した成分ですから、低周波測定器で測定して見ると、それが被害成分であることはすぐに分かります。我家では、30dbの差異で変動しています。

もちろん風力発電は、様々に振動を受けていて、他にも被害成分や要因があります。200mくらいの間隔で建設されていますから、相互に影響しあっています。縦列状態になれば、後方の風力発電は複雑な挙動の風を受けて、判断に戸惑うでしょう。あるいは、一斉に被害地域を見下ろすことになれば、逃げ場のない低周波暴露地帯が出来るでしょう。複雑な地形です。相互干渉もあるはずです。

風力発電から発する低周波には被害成分があります。だから耳鳴り、頭痛などの被害が起こるのです。一般家庭にある冷蔵庫やクーラーにも低周波はあると言いますが、規模が違います。タワーの高さ100m、風車の直径80mの巨大な風力発電です。ブレードの先端は新幹線並みに300㎞/hrで高速で回転しています。遠くから見るのと、近くで見るのとでは大違いです。

行けない畑がある。行くことが嫌な田んぼがある。あそこの山で鼻血が出た。などの話を聞いています。私も経験しています。

ところが、この低周波測定には幾つものトリックが仕掛けられています。事前評価、事後測定でそれが示されて、今日に至っています。詐欺です。
行政や業者は、この特異なピークを持った被害成分を平均化して表示して、評価しています。このやり方は、まったく意味のないもの、影響のないものとする意思に基づいたものです。

あるいは、A特性、G特性といった耳に聞こえる騒音として、音圧を低減補正して過小評価する、などは論外であることは言うまでもありません。
参照値とか、感覚閾値とかで説明できるものではありません。

水俣病の時、厚生省や環境庁などが被害の原因を隠蔽したのと同じやり方です。さらに被害者を弾圧した。行政や議会は何もしなかった。
さらに彼らは因果関係を証明しろ、という。

建設に際しての協定書には、「低周波、電磁波等により地区住民に苦痛を与えないこと」と書いてある。
これはいったいどうしたことか。自ら被害のあることを前提に契約書を作っておきながら、苦痛のあることを訴えると、「それを証明しろ」、という。

私は工学部を卒業しています。環境という講座で、騒音測定などの実習をして、報告書作成の技術を学びました。当時、上越新幹線で、福田組、計測コンサルタント、教授陣と共に、体験しました。
ですから彼らのウソがよく分かります。

同じ時、高速道路の高架橋での低周波空気振動の被害が全国で問題になっていました。私は土木科でしたから、橋梁設計が必修でした。西名阪自動車道、香芝高架橋の低周波空気振動の調査報告書は有名です。これに関連した低周波被害の研究書はたくさんあります。

調査結果は、被害成分が確認されて多額の補償がなされた。改修工事も大がかりに行われた。
私は、かつて技術開発部にいました。それであちこちの大学の先生に被害の解決に向けて協力して頂きたいとお願いしました。全くダメでした。

立派な低周波測定器を何台も取りそろえて、設備を誇ったホームページがあるのに、風力発電の低周波は測定しない、と彼らは言うのです。あるいは、酷い暴言を吐かれたこともありました。御用学者とはこんなものなのか。

また、世界的に有名な『Wind Turbine Syndrome』 by Nina Pierpont がAmazonでも、楽天ショップでも消されています。他の風力発電の洋書ならいくらでもあるのに、被害報告の洋書は全部消されています。私は、ロンドンとニューヨークで、それぞれ一冊買いました。ここにも深い闇があります。

御用学者と共に、御用運動家が活躍しています。野鳥の会、自称「考える会」など全国で被害者を説得して混乱させています。

「環境省の報告書をよく読んで勉強しろ。年と共に更年期障害が出てくる。沈黙は金。我慢できればそれでよい。しばらくは頑張ってくれ。」など。
なんのことはない。苦しみに打ちひしがれた被害者に優越感、勝ち誇っているのだ。行政との間で楽しく暗躍している。話し言葉が同じなので分かるのだ。
被害者たちの変わりようもすごいことになっている。

「私たちは風力発電に反対ではありません」これは全国で聞かれる魔法の言葉です。誰が考えたものか、共通の合言葉のようになっている。次に、どんな言葉で被害内容を訴えても、最初に宣言した「反対ではありません」と言い続けることになっている。

「ハイルヒットラー」と敬礼することと同じ仕組みなのだ。誰も反対できない仕組みを構築している。ちなみにドイツでは、これを言うと刑罰に処せられる。実に巧みな心理操作で被害者や運動家の言動を規定している。支配している。行政は全く機能していない。

被害者のことを、運動家の人たちは、「ロボットのようになる」と言っている。私も同感です。まるで薄っぺらい紙のように、人間性が一枚の紙のようになっている。低周波の影響を受けて人間性を奪われるのだ。そのくせヒステリックに叫んだりする。

自分だけ正しいことを知っているように話すようになる。大体が、御用運動家や役場の言葉の受け売りなのだ。本人は勉強しているから知っていると思い込んでいる。その時々で同じ言葉で話すから、あちこちで同じ話を聞くことになる。地域対策の成果だ。

汐見文隆医師からは、付近の医師に対して、「医者なんか辞めちまえ」と言っていた、と言ってこい。と何度も怒られました。21基の風力発電を見渡すところにある医師からは、「あっ、それはダメだよ。受け付けない」と拒否されました。たぶん、汐見先生から託された資料を持って行ったつもりが、見向きもしないだろう。

被害者たちは、「話を聞いてくれる優しい、よい先生やわ」と評判はよい。
しかし実際は薬漬けになって苦しむ被害者がいる。内因性ではない。外因性の疾患なのだ。原因を取り除かないかぎり苦しみは無くならない。永遠に薬を売って儲けている実態がある。汐見先生の言葉を借りると医師の資格はない。

今から6,7年前、堺屋太一、池上彰、青山繁晴、武田邦彦などの有名人が風力発電には低周波という被害があるから、日本では無理だと書いている。
人口密度が違う。日本は340人/平方キロ、アメリカは32人、スウェーデン21人、フィンランド16人。

どんなトリックを使っても、低周波音に苦しむ人々の声を隠すことはできない。風力発電は日本の風土には合わない。
私は、今、風力発電の被害地域に行くと、たくさんの人から嫌悪、憎悪の目で見られている。誰も私の用意したチラシやDVDを受け取る者はない。それを見せるだけで、ワァッと言って逃げていく。よっぽど怖いのだ。

4年前、当初から、何人かの人が注意してくれていたとおりになっている。半ば驚きながらも、この事態を受け止めるものは誰もいないのだ、ということに身震いしています。できれば、皆さん正気に返ってもらいたい。自分たちがどんな事態に陥っているか気が付いてほしい。

全国で同じ被害が展開されています。被害者の苦しみ、悲しみを分かってもらいたい。何が大切なのか考えてもらいたい。12/11日の一般質問では、これでは水俣市の悪行と同じではないかと訴えた。変だと思わないか。町長は、全然思わない。と言い切った。

とうとう全国で一人だけ、風力発電の被害を訴えることになった。貧乏くじなのかどうか。ウソではない、本当の被害を訴えている。人災なのだ。

低周波は本来、自然界にはざらにある。田舎の野山では風のないときには20~30dbでフラットです。風のある日には80dbを超える時もある。嵐の日にはもっとすごいでしょう。でも、それで低周波音被害者になることはない。

私は低周波音被害者となってから、古いレコードとCD録音の差が分かるようになりました。デジタル録音は低周波と高周波をカットしているらしいのです。それで聞き比べて見ると感動が違うことに気が付きました。音楽の低周波成分には人の心に及ぼす成分があるのです。それはコンサートホールなどで生の演奏を聞いた時も同じです。

汐見先生は副交感神経優位の時、リラックスして寛いでいる時に低周波音の被害成分を浴びると罹患する、病気になる、としています。

私は土木科を出て、大きな工事現場で重機の中で仕事をしましたが、現場作業員が低周波音被害にあったという事例は聞いたことがありません。活動的に仕事をしている時には被害に遭わないのです。被害にあうのは、周辺の住宅地に住む地域の住民でした。単に車の音がうるさいと言っているのではありません。自宅にいて、くつろいでいる時に罹患する、被害者になるのです。

風力発電の低周波により、塗炭の苦しみを味わっている被害者がいます。しかし、その苦しみを訴えることができなくなっています。散々に人権を蹂躙されて、地域社会が引き裂かれて来ました。

人に対する思いやりもなく、見て見ぬ振りをするようになりました。地域活性化、地方創生などであるはずがありません。表面だけの華やかな言葉の政策で地域社会は疲弊しています。

さらに風力発電を建設するという動きもあります。無責任の極みです。
人々が生活する領域に、このような邪悪な事業があってはなりません。
まず被害者たちを解放して、正常な生活を取り戻したい。ウソで築き上げた自然エネルギーの賛歌を見直してもらいたい。

ご指導、ご協力をたまわりたい。私のブログ『由良守生』を見てください。