反対運動のトリセツ

最近の新聞を見て、風力発電に関する記事が一切ないことに気が付かないか。原発は再稼働だと言って、毎日のように老朽化だなんだと書いているのに、コインの裏表の闇の企みに、ヘンだぞ、と感じるのだ。添付写真は日高川町のものだ。麓には風力発電の音がうるさいと聞いていた。しかし今はそんな情報はどこにもない。

「日高川町には被害は一切ない」ある人はそう怒って私を睨みつけていた。アレアレ、以前は被害があるらしいような、視察に来た環境運動家たちのことまで話してくれたのに。触れてはならない傷跡に触ったようだ。途端に態度が変わったからね。

驚くじゃないか。また別の人は、ここで家庭菜園を楽しみながら、風力のことを言えない苦しさ、息苦しさを伝えていたものなのに、そんな話は聞いたこともないと言っている。拒否。「なにがあったんよ」と畑地区の谷口さんは私に詰め寄ってきた。私には思いつくことがなかったけれど、よっぽど周囲の人から背を向けられる孤独感、拒否を見たらしかった。

畑地区の人と一緒に頑張っていく、と見栄を切っていたのに、すぐにその思いは踏み潰されていた。あからさまな嫌がらせを受けてはもう誰も信じられないようだった。私の所にもいろんな話が伝わってくる。「中学しか出ていないんやで。高校には行ってないんやで。私は普通に出ているけどな」、仲が良いんだろうと思っていたのに。そうですか、と人の弱点を聞いて感心していた。

私の母も生前そんなこと言っていた。この周囲で、高校を出ているのは私だけなんやで、と。子供たちにバカにされてなるものかと思ったのだ。最後まで有田弁で通した。由良弁は話さなかった。かつての湯浅町の賑わいが自慢であった。由良に嫁に来る人なんかアホのこけさくょ、とも言っていた。落差を見たんだろう。

その有田でも風力発電の話はタブーになっている。言論統制の嵐よ。集団心理、みたいなものか。後ろ指を指されたくないのだ。誰だって欠点はある。触れてほしくない話題がある。それでも頑張って生きていくのが人間じゃないか。日高川町と南隣の印南町には風力被害があることは分かっている。たぶん、谷口さんの様にして口封じが行われたんやろうね。

施設に送られたりとか。わずかな協力金を貰ったとか。樮川地区に行ったけど、ものすごい低周波音の音圧だったで。行って計ってみな。2㎐のところで80dbを超えている。人間観測機。谷口さんもよくその言葉を言っていた。だから分かるのさ。なんせ風力被害者だから、辛い症状だよ。周波数2㎐の空気振動は人の耳には聞こえない。

風車騒音じゃないんだよ。聞こえる音の問題じゃない。聞こえない気圧変動だからこそ、被害に遭うのだ。この両町には反対運動は全くなかった。むしろ、何もない所だから被害でも何でもあったらありがたい。被害があるからこそお金になるんでしょ、と言っていた。由良町よりもさらに低いレベルの話であった。

ここの寺の和尚は教育委員長とかで、何でも知っているのだ。その兄弟も広川町で同じ役職にある。糞坊主よ。土地の有力者なんてこんなものだった。私は両方に、由良町での風力被害の資料を渡して説明したからね。拒否されたけど。我家とは宗派が違う。真言宗で良かったよ。臨済宗とかさ。簡単で分かりやすい。由良町での「考える会」は、これらの町には必要なかった。

大体は田舎はこんなものだろう。情報はあってもなくても、人は「考える」なんてことはない。そのことをしっかり見た。それで各地の「考える会」がいかに目的があって作られたものなのかが分かるのだ。低周波音被害は分かっている。h19年、東伊豆町で、それがどんな酷い有様になったのかを報告書にまとめている。

h23年には、環境省の報告書に「被害を訴えるものは精神疾患のもの」と記載される。環境運動家たちは大喜びだ。野鳥の会などの自然保護団体の汚さよ。利権があるんやね。アセスの作成とかさ。仕事の保身とかさ。実に生々しい欲望と、自然エネルギーというカルト宗教に憑りつかれた悪党の姿を見たよ。

h24年に由良町に視察に来たジャーナリストたちは、「あの人たちは何者で、いったい何を目的にしているのか。まずそのことを知るのが先決でしょ」と言った。知っていたよ。あれから10年経った今、彼らは決して被害者を助けなかった。風力反対もしなかった。「土砂崩れが心配だ」と言っていたのだ。

h20年の地元新聞にもそう書いているから、根の深い地域対策があったことを証明している。各地では相も変わらず「土砂崩れが~」と繰り返す。私の書いた論文や、低周波測定図なんかに関心があるはずもない。ましてや風車病に苦しむ被害者なんてあるはずもない。じゃぁ、彼らはいったい何者なんだ。

オチョクリよ。ナチスだよ。社会運動に参加して、狂気の環境運動会を楽しんでいるのだ。風力被害を否定する御用学者を担いでさ、市民風車に被害はない、と言ってさ、悪党に染まることによって自己実現しているつもりなんだ。不思議なのは、一人も、「風車を止めろ」と被害を訴える人のいないことだ。

海外の反対運動を見ても、同じ被害を訴えているのに、日本だけそれがない。つまり日本のそれはエセ、偽物でしかなかったということだ。誰も本当に、風力被害を訴えなかった。なぜなんだろう。由良町で見たように、谷口さんら被害者の死んでいく様を見て笑うことが楽しかったのだ。被害者を石もて追った。

だから私を見て、彼らは憎悪した。憎しみの言葉を投げつけた。「風力の被害など聞いたこともない」と。恥を知れ。「Stop wind turbines」で検索したら分かるように、海外にはたくさんの風力反対運動がある。Twitter や facebook にも真剣な記事がある。日本にそれがないのが、とても残念だよ。