12月議会、一般質問要旨

12/13日、ちょうど7年目、29回目の一般質問での抗議です。少し前から、私に対して、盛んに圧力がありました。前ページに書いてある通りです。

今回は、かなり激しい弾圧を受けました。添付した記事など根拠がないというのです。山名議長からは、根拠のない発言の中止と削除が命じられました。大声で怒鳴っていたのに録画にはその声は小声でしか入っていませんでした。

議会中継には細工があります。町長や副町長は大きく口をあけて笑っていました。議員たちもヤジを飛ばしていました。録音、録画はされていませんけどね。さらに次の議員の発言の時、「由良町には風力被害は一つもない。訴えもない。弾圧はない」と繰り返されました。谷口さんが何度も被害を訴えた人でした。「あの人は、人とは思っていない」そう何度も私に伝えてきた人でした。

今回の議会中継はたくさんの人が見ていると思います。ぜひ、全国の関心ある人はこの録画を見てください。風力発電の被害とは何か? すべてが濃縮された場面が詰まっています。私は、まるで遠山の金さんに出てくる悪党たちが叫んでいるように見ていました。これを見ないともったいないですぞ。

風力発電の低周波被害、健康被害について

先月11月に、水俣病で有名な日吉フミコさんが亡くなりました。103歳だったそうです。市議会議員として、416年を務められました。この間、延々と、13年も水俣病の被害を訴え続けました。

たくさんの弾圧や嫌がらせ、懲罰動議があったと記録されています。

今では有機水銀の排水による中毒症状だということが常識になっていますが、当時は腐った魚を食べたからだと言って、被害は否定されていました。社会的に貧困な地域だったという理由もあったそうです。

詳細な毒物名、原因物質が分からなくとも、多くの人に被害症状があって、苦しみながら亡くなっていきました。最初から魚が原因だと、工場排水が原因だと、多くの人には分かっていました。

有機水銀という被害物質についても、隠ぺい工作により、究明に至るまで長い時間を費やされました。卑劣な隠ぺい工作については、テレビ番組や書籍になって公にされています。

さて、由良町の風力発電による低周波被害です。

今日、参考資料としてH.26年に発行されたある地方紙の記事を用意しました。地方紙といっても全国に読者があって、各地の風力発電地域に配布されました。今もインターネットで「風力発電、低周波被害」と検索すると出てきます。

被害者の生の声が、苦しさを具体的に訴えています。風車建設の経緯や、由良町の対応のひどさを記載しています。Youtubeの動画で被害を訴えている通りです。

ですから由良町が「何も知らない」、「被害を訴える人はいない」などと、この7年間で28回も繰り返してきたことは、いったい、何だったのだろうと思うのです。

インターネットで「風力発電の低周波被害」と検索すると、全国のたくさんの被害例、被害のメカニズム、風力反対運動のページが出てきます。にぎやかなものです。

同時に、風力を利用した自然エネルギーを賛美したものや、低周波被害を否定したページも、それこそたくさん、あふれるほど出てきます。

おかしいですよね。

風力発電の低周波被害を検索しているのに、逆の「被害否定」のページばかりが出てくるんです。被害に苦しむ人よりも、被害を否定するページが堂々と、たくさんアップされています。これはアメリカやヨーロッパでも同じ現象でした。

英語でanti-windfarmとに入力すれば出てきます。風力発電には多額の税金が投入されていて、よっぽどボロ儲けできる仕組みになっているんでしょう。

対して、被害者には資金援助もなく、サポートも何もありません。すべて被害者個人の負担です。由良町のような田舎町ですと、経済的にも、社会的にも、能力的にも、抗議する手段はありません。役場は被害者の訴えを受け付けませんでした。

たまたま私は工学部土木科を出て、研究室や学会、コンサルタントを経て、町会議員でした。辛い被害体験もしました。

被害者たちの声も直接聞きました。

本年、8/31日の土木学会では、由良町での計測結果と被害メカニズムを講演しました。質疑時間には、誰も否定はありませんでした。

もう既に、公の常識として、情報を共有しているからです。私の論文は、全国の関係者に配布されたと聞いています。皆さんも一度は目を通してもらいたいものです。知っていることばかりです。

先ほどの日吉フミコさんも、水俣市に住んでいながら、水俣病のことは全く知らなかったそうです。同じ町に住んでいながら、全国有数の公害に苦しむ人々がいることを知らなかった。他の県の人は知っていて、慰問に来ていたそうです。

地域の人は知っていても知らんふりをしていました。あるいは、被害者を差別して迫害していました。由良町と同じです。私は日吉フミコさんを神様の使いだと思っています。誰かが言わなくてはなりません。誰かが風力発電公害のひどさを訴えなければならないと思いました。

ですから全国で風力発電計画が中止になっていることに、成果を感じています。風力反対運動が各地で起こっていることに、情報の広がりを感じています。悪事は千里を走る、といいますから。

その理由は何か? というと、由良町で引き起こされた風力発電による低周波被害、健康被害です。それだけではありません。この7年間にわたる町長の被害否定の繰り返しと、被害者に対する弾圧です。

水俣病やイタイイタイ病ほどではないにしろ、人災という災害で、全国有数になって行政への不信、恐怖を煽っています。伊豆半島や伊方半島の風力被害より有名になっているんではないでしょうか。先ほどの記事ですが、私がニュースソースではありません。

私以外の複数の由良町の人が、それぞれに情報を発信しているようです。インターネットで検索してみると分かります。この紙面で私のことがあまり取り上げられないのは、好き嫌い、相性もあることでしょう。私は風力発電公害の訴えでは妙に目立ってしまいました。

本当はH.242/25日の事後説明会で30人ほどの被害者たちが怒ったように、地域の被害者たち、住民が総立ちで抗議運動をするべきものであったと私は思っています。

水俣病も最初は差別を恐れて、誰も反対できなかったそうです。風力発電公害では、「地球温暖化」というまことしやかな物語が浸透していました。エコでクリーンな風力発電というわけです。

「ドイツに学べ・」などといった煽動もありました。実際は、前回9月議会でも報告したように、全体の0.1%程の不安定な使い物にならない電源でしかなかったのです。

単なる地球温暖化ビジネスでした。しかし、再エネ促進賦課金だけで年間2.4兆円も集金されるといいます。恐ろしい暴走、無茶苦茶なエネルギー政策でした。

北海道では災害時に全く役に立たず、九州では、出力制御、発電停止に至っています。風力発電の看板には、「石油だけて何リットル節約できる」と書いてあります。ウソ八百です。こんな詐欺事業が平和な日本に許されてよいはずがありません。ましてや地域住民に対する低周波被害は明らかで深刻です。誰も否定はできません。

大半の人は健康被害として自覚はありませんが、畑地区では20%の人が、5人に一人の割合で、被害症状があると答えています。論語には忠恕という言葉があります。社会を構成するうえで、とても大切な概念です。「思いやり」「やさしさ」がその意味です。

和歌山市の汐見文隆医師は、低周波被害者に対して、いつもそう念じてきました。由良町は、もう来るところまで来てしまったんです。風力発電の発する有害な低周波は、科学的に否定しようがありません。現実の被害です。

行政の仕事は、起こってしまったことの救済と後始末です。地域住民の生活、健康を守ることにあります。中立はありません。住民のためだけに存在できる組織です。

せっかく汐見先生がH.19年に由良町に来て、風力発電の危険を訴えたのに、私たちはその神の声を聞くことができませんでした。

被害者が苦しんでいます。間違ったと分かったら、改めるしかないでしょう。被害を否定して事業を進めるとどうなるか。歴史が多くを語ります。由良町は正気に返る必要があります。

由良町にとって何が大切なのか。それは地域に住む住民以外にはありません。ぜひ、風力発電を止めてください。多くの人が注目しています。

質 疑 ①

ここに、ある地域の風力発電反対運動の会報があります。下関と由利本庄市のものです。毎月発行されて、全国の風力反対の関係者に配布されています。

内容的にも高度なレベルで、医学論文や低周波の物理的影響を論じたものまで、力の入ったチラシです。カラー印刷ですから費用も掛かったことでしょう。すべて個人の善意や正義感から、賄われています。

これに対して風力被害否定のあふれるような宣伝、コマーシャルの厭らしさはどうでしょう。すべて私たちの税金で、行政や補助金を受けたNPO、風力業者のなりふり構わぬ乱暴な世論操作です。風力被害者に対する思いやりや、罪の意識は全くありません。

この対立風景は、最近、本当に明確に、はっきりと見えてきました。エコでクリーンなエネルギーと言っていたものが、実は地球温暖化ビジネスでしかなかったこと、原発反対と主張しながら、実は風力など再エネと言われるものと一体となって推進してきたこと、再エネ、自然エネルギーとは、偽りの物語でしかなかったこと、風力発電によって、まったく石油の節約などできない事実、

そして何よりも、最初から風車病、低周波被害があることを知りながら、被害を前提として、抵抗の少ない無知な地方の田舎町に建設を進めてきたこと、でした。

このことは、今日、用意した新聞記事にも具体的に詳しく書かれています。全国の関係者が、「風力発電の被害」とは何か、という情報を共有しています。初めから風力発電の被害を否定することはできなかった。どうしても無理があった。

というより、風力事業者、行政がそもそも被害があることを前提に事業を無理やりに進めてきた当事者だからでした。だから環境省では毎年のように風力被害を否定し、低周波被害を否定し続けてきました。

まったく皮肉なものです。これまで私は7年間も風力被害を訴え続けてきました。行政は、7年間も被害のあることを否定し続けました。

ところが初めから行政は被害のあることを、被害者が苦しむことを前提にして、対応して被害を受け付けなかったのです。準備万端で待ち構えていた、ということです。

まったく人道に反する酷い話だと思いませんか。低周波被害に苦しみ、亡くなっていった人たちに何と説明してきたことか。

私は言語道断、許されることのない犯罪だと思っています。いくら無知な人たちとはいえ、何が原因で苦しんでいるのかは誰だって分かります。風車建設に際しての協定書にも、「低周波等により住民に苦痛を与えないこと」と明確に記しています。

そして「互いに信義を重んじ、対等な関係に立って誠意をもって協議し解決する」とあります。この風力事業は、初めから由良町役場が業者と一体となって進めてきたではないですか。事前説会も、事後説明会も、役場職員が出席して進行したものでした。

本当はね、こんな協定書があろうが、無かろうが、町民が苦しんでいる、被害を訴えている、その時点で行政は救済の立場をとるべきでした。中立はありません。行政とは、住民の生活を守ることが仕事なのですから。

風力発電を擁護し、風評被害を心配し、被害を隠ぺいすることなど、論外のことなのでした。水俣病と同じ理屈なんですよ。みなさんも分かりますか?水俣病も同じ経緯をたどって今日まで来ています。風力発電に低周波被害があることは、もう誰だって知っていることです。

「被害はない」と強調したところで、全国では、とうに被害者たちの悲惨な被害が知れ渡って明らかにされています。先ほどの記事の通りです。そして反対運動、抗議運動が巻き起こっています。

今日、用意した新聞記事だけではありません。新潟でも、山形でも、北海道でも、和歌山市でも、三重県でも、全国のあちこちで風力発電は危険だと反対し、抗議しています。悪事千里を走る、といいます。

この新聞は先日129日の風力反対の大規模なデモ行進を記載して全国に配布しています。「エコでクリーンなら東京湾に建てろ」と書いてあります。もちろん風力計画を中止にした地域がたくさんあります。由良町にもありましたよね。そういう風力反対運動が。覚えておられますか。

途中で引き返した自治体がたくさんあるんですよ。理由は、皆さんにも分かると思います。分かりますよね。由良町の惨状を知っているんです。町長答弁が恐怖を煽ったんです。

畑中町長の7年間の答弁は、まさに全国の反対運動に火をつけたことは間違いありません。何度も私は聞かされました。「ウチは由良町ほどひどくはない」と。

水俣市では今も、水俣病に苦しむ患者が裁判をしています。水俣病は決して終わらない公害です。そして彼らが言うには「私たちは決して許すことはできない。償ってもらわなければならない」と言い続けています。

由良町でも私は同じ言葉を聞いています。恐ろしい出来事だとは思いませんか。人の恨み、怨念が町を覆うようになる。町民が町民を恨む。地域社会が崩壊する。何のための町政か。何のための行政か、と私は訴えています。

前回、9月議会で、私は、この風力発電の公害は、とても恥ずかしい被害なのだと発言しました。多くの住民に塗炭の苦しみを与え、被害を隠ぺいする。こんな恥ずかしいことはありません。ボタンを一つ押すだけで風車は止まるのです。風力発電の下では、今もたくさんの被害者が苦しんでいます。

それを知って知らん顔するほど、恥ずかしいことはないのです。これは畑地区のある被害者が、何度も私に伝えてきた言葉でした。風力は、もうあきらめて止めてもらいたい。由良町にとって、これほどの恥はありません。被害者たちからの遺言です。風力発電を止めてください。

質 疑 ②

7年間も風力発電の公害を訴えていると、学者さんや政治家、環境運動家など、たくさんの人たちと話し合う機会に恵まれました。

口下手な私が町会議員となり、風力被害、風力公害を訴えることで、人生が一変したように感じています。私が学生時代、40年前には、この地域に「原発反対、地域を守れ」、と訴える熱血漢がいて、必死になって原発の危険性を訴えていました。

だからこの地域に原発は建設されませんでした。その頃、私にはどちらの立場が正しいのか分かりませんでした。40年たった今、その人たちが私を支えてくれています。政治的な駆け引きで、「原発がどうの・」といっていた人たちもあって、結局、原発も風力も、政治的な駆け引きでしかない人たちのことも分かりました。

今、私は風力発電の公害、低周波被害について、懸命に訴えていますが、原発被害も、風力被害も、結局、人災でしかないことに気が付きます。今年の漢字は「災」という字になっています。

原因は同じで、地域をダシにして金儲けする人がいる。そして必ず被害者がいる。地域が衰退する。お決まりのパターンがあることが分かります。最近では、産廃とか言って、産業廃棄物の処理場が問題になったりしています。

有毒物質が地下水に溶け込んだり、川の水が汚染されたり、焼却ガスが周辺地域に拡散したりと、様々な公害になっているらしいのです。私たちは、これらの問題のあることを常に思いめぐらし、注意していかなければなりません。

そして、もし、公害を被ることになったなら、毅然として抗議し、問題解決に取り組まなければなりません。何が大切なのか。それは「住民の生活を守る」という原則に尽きると思います。

大気汚染にしろ、海洋汚染にしろ、私たちの先人は大変な苦労をして克服してきたではないですか。自動車の排気ガスもきれいになりました。

赤潮も減ったし、真っ黒い廃油の塊が海岸を覆うこともなくなりました。「公害をなくすんだ」という私たちのひたむきな努力の成果であろうと考えます。

それが今、地球温暖化とか、自然エネルギーとか、まやかしのプロパガンダ、宣伝工作で再エネが進められ、被害を拡散しています。

原発の理想を吹聴したのと同じやり方です。被害を被っても、頬かむりして、知らん顔することはできますまい。福島原発の被害と同じシステムになっていることに気が付きます。放射能も低周波も、目に見えませんのでね。匂いもないし、鈍感な人は何も分かりません。

けれど、被害があるからこそ、福島原発でも、風力発電被害でも、これだけ社会問題になっていることは、誰も否定できないでしょう。水俣病でもイタイイタイ病でも、途中から行政の不作為が問題視されるようになりました。「行政は何もしなかった」というのです。

行政の在り方が問われたのは言うまでもありません。

水俣市や、新潟水俣病の阿賀野市、村上市で、風力発電が中止になったのは、公害事業の成否を象徴しているではないですか。人間は、どんなに注意を払っていても、間違うことがあると思います。だからこそ、間違いがあれば反省して改める、工夫が考えられて社会が進展してきたと思います。

もし、間違いを改めなければ、底抜けの無責任として、被害者だけでなく、社会全体が非常な災難に見舞われると思います。被害地域なんて、誰も住みたいとは思わないですからね。是非、由良町という社会のことも考えてもらいたいのです。風力発電を止めてください。以上です。