柴の庵と、高級ホテルと

我家の近くには名勝、白浜温泉があって、私も何度か高級ホテルに泊まったことがある。付属の温泉設備は抜群で、日本一の泉質だと思っています。この近所には白浜町が運営する海岸の古い温泉施設が二か所あって、どちらが良い、というものでもないなぁと感じている。

ちょっと気分転換に、というなら500円の入浴料だから気軽に利用できる。温泉地、保養地独特のフワーッとした開放感があって、わが家を訪れるお客さんも喜んでいた。とまれ、自然災害に困窮している地域に高級ホテルか。仮設住宅で仮の生活している人にはたまらんやろう。

地元の百姓なら、まず地域整備が先で、どこかのお金持ちを喜ばすだけの高級ホテルは、どこか遠くに造ってくれよ、となるだろう。お金のために外人さんを大事にもてなして、地域の下々の人は仮設のプレハブ住宅か。金持ちは大事にしなければならない、ことは分かる。

貧乏人をどれだけ集めても、貧乏な社会でしかない。金持ちには、貧乏人とは違った価値観があって、それが社会を引っ張っていく。ある程度の経済発展は必要だからね。ちなみに、私は曽祖父が建てた明治初期の古い百姓家に住んでいる。柴の庵よ。

26歳の時に建てたというから金のない時で、そのまた昔の家屋に使っていた木材を再利用しているので、あちこちに以前の差し込み穴の開いた梁がたくさん使ってある。たぶん次の南海地震では倒壊するかもな。私は観光産業という言葉が嫌いだ。だからIRとかいうカジノの建設も嫌で仕方がない。

それでこのページを書いたのだと気が付いた。風力発電の低周波被害も、カネだけが目的でしょ。なんでもカネカネといっては、地域の人々を貶める政策は、どこか間違っている。高級ホテルは東京駅の周りで十分だろう。