第3回「由良町議会」を傍聴された「風力発電の被害を考える会・わかやま」事務局の総評です。

「風力発電の被害を考える会・わかやま」事務局です。

一昨日(13日)の午前中、和歌山県日高郡由良町の第3回「由良町議会」を傍聴に行ってきました。

3番手に一般質問に立った由良守生町議は、今回も「風力発電の被害」について畑中町長に質した。

畑中町長は、3名の住民が保険所に相談に訪れたことを言明したが、第1回・第2回・第3回の町議会とも、一貫して「風力発電の低周波音による町民の被害は存在しない。」との立場を繰り返した。由良守生町議は「私も風力発電の低周波音による被害者であることを当議会および社会的に広く訴えてきましたし、また、参議院会館まで行って由良町の風力発電の低周波音被害を訴えた人もおります。」と述べた後、「町長! 由良町を住みよい町にするために、風力発電の低周波音による被害の実態を明らかにする取り組みをして頂けませんか?」と迫った。

しかし、畑中町長は頑なに「そういうこと(風力発電の低周波音による被害の実態)は存在しない。」と答弁した。この答弁に、業を煮やした由良議員は「町長! 我が由良町は低周波音の公害の町としての汚名を全国に曝すようなことは一刻も早く止めて頂きたい。以上で、私の質問を終わります。」と質問を終えた。

http://www.town.yura.wakayama.jp/index2.htm ⇒風力発電の低周波音による被害など全く無視!

最後に質問に立った某町議は、「私の感想だが、先の質問者は自分の主張が正当と思うのだったら、裁判にかけて、正当性を訴えるべきだと思う。」と、突如として異例の発言をしたのには驚いた。

こういった由良町議会の背景には、日高郡の大平山ウインドシステム4基設置の提案に対する賛否を問う池田地区の住民投票(7月)では、大多数で否決された経緯を認識した上での畑中町長を擁護した発言だと思われる。

7月の住民投票に至るまでには、数度にわたり由良町や下津町での風力発電の低周波音による被害の実態を根気よく住民の各戸に配布し、その際に個別に訴えた「大平山・池田の風力発電を考える会」の情報紙が判断基準となったことが考えられる。

畑中由良町長や町長を支持する町議は、「風力発電の低周波音による町民の被害は存在しない。」との立場だが、隣接する他町は、由良町民との個人的な交流もあり、由良町での住民の「風力発電の低周波音の被害」を知っているのだ。

由良町では「風力発電の低周波音の被害」の実態が厳然として存在しているのに、一貫して「風力発電の低周波音による町民の被害は存在しない。」と強弁を繰り返し、追い詰められた心理状態から「裁判にかけて、正当性を訴えるべきだと思う。」との町長と一身同体の町議の代弁に至ったと思われる。

厳然たる事実「風力発電の低周波音による町民の被害は存在」を否定すること、「黒を白と言い張る!」ことの苦しさは、「福島第一原発事故が完全にコントロ-ルされている!」と全世界に公言した阿部首相にもいえることだ。