環境テロなんやで

低周波被害者の会の窪田泰さんと話していて、秋田や山形はどうもおかしいよな、と悪口を言いあったことがある。石狩や下関などでも同じことだから、特別に、どうのということのない地域対策に踊る人々の不条理が見えるだけのことだった。h18年に、東伊豆町での風力事件から、汐見先生とともに叩き出されたからね。

恨み骨髄よ。なんせ低周波被害者が苦しみながら死んでいったでしょ。依頼された方としては、人として堪らない気持ちでいっぱいなのだ。それが汐見教の原点だと私は理解している。窪田さんは、話が伊豆の風力被害のことになると、激高して叫んでいたものさ。「彼らはみな嘘つきだ」と。私も由良町で散々に体験しているから、その意味がよく分かった。

ただ彼らは第三者なので、和歌山市や国立市の自宅に帰ればそれで済む。私はそうはいかない。周囲の馬鹿垂れ相手に非難轟々の嵐だよ。総スカン、と私は書いているけれど、実際は私に対する罵詈雑言に満ちている。私は一人暮らしなので、家族がいなくてよかったと振り返っている。10年前にも谷口さんらから同じ言葉を冗談交じりに言われていた。

地域対策は、家族、家庭からやられるのだ。谷口さんもボロボロにやられていたよ。私にまでとばっちりがあったものさ。風力裁判の時もね。彼らは、その後も全国あちこちの風力被害地、風力計画地に足を延ばしているから、結局、同じ轍を踏むことになる。その縁で由良町にも来ていただいて、風力発電の低周波音測定を何度も繰り返して、由良町役場などに抗議した。

『風力発電の被害』に書いたとおりだ。今日のtwitter 記事に秋田の風力記事があった。合わせてドイツや、それを解説する日本の新聞記事もあった。ふと見ると、風力発電のことをバランスよく書いているのか、とも見えたけれど、巧妙な罠であることに気が付いた。「我々は風力発電が発する低周波の影響を過大に見積もっていた」というのだ。

全体として、日本に風力発電を導入していこう、と意味する内容になっている。プロパガンダやね。秋田では、さぞや電気が余っていることだろう。もともと田舎だから電気の使用が極端に少なかった可能性もある。目的は補助金のおこぼれが少しでもあればありがたい、ということに尽きるだろう。「土砂崩れが心配だ」と彼らは言っている。

窪田さんは最後に「どうでもいいじゃん」と言葉少なになっていた。風力発電の低周波被害は強烈で、風車病になると頭をやられる。何度か倒れて意識を失ったら、すぐに逃げ出すのが正解だ。これがこの10年間に見て分かったことだ。人々は被害者が苦しみ、死んだら手を叩いて笑い喜ぶようになっている。歴史上、何度も繰り返されてきた倫理の喪失だ。

公害問題では、水俣病やイタイイタイ病を知っているだろう。同じことだよ。そうなったら、もう後には戻れない。被害者も周囲の人々も、弾圧を指揮した行政も、人でなしの烙印を押されて笑うしかない。ドイツ人にホロコーストのことを聞くと、必ず「私たちは知らなかったんです」というのと同じだよ。いいえ、あなた方はみな知っていた。

嫌われ者になったドイツの風力発電は危機的状況に

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