死んでいく被害者の最後の言葉には、どれも共通した言葉があった。それを聞いたのは私だけではないだろう。被害者同士で、皆同じ苦しみを話したからこそ、全国的に連絡し合って風力発電の被害を話したのだった。大概はあきらめの言葉とともに、誰にも分かってもらえない辛さ、行政や政治の不作為を指摘している。
実際は弾圧されているんだが、「甘え」と云うんだろうか「助けてほしい」と媚が止まらない。「〇〇サンが、もう少し話を聞いてもらえたら」と続くんだけれど、そんなことあるはずがないわな。それが政治家、そして役人というものだよ。誰か一人でも風力被害に立ち向かった政治家がいたか。役場の職員が何か助けてくれたか。
そんな話は聞いたことがない。そこに環境運動家という悪魔たちが押し寄せる。野鳥の会などの自然保護団体、「考える会」、原発の関係者、それぞれに一癖も二癖もある奇妙な、もう一つの作戦部隊だ。ナニ、同じ言葉を話しているから、みんな同じなんだと気が付くんだけどな。
「ドイツでは上手く行っている」とか言ってさ、環境省の報告書を言葉を変と繰り返されてきた地域対策なんだよ。誰か助けられた被害者がいたかい。誰もない。殺されるか、叩き出されるか、ロボットにされるかだけのことだ。転々と活動する職能集団みたいなものか。いろんな意見が必要だ、という。違うよ。
今、被害に遭って苦しんでいるから助けてほしいんだよ。被害症状は日本でも海外でも同じことだから、少し検索すると詳細な惨劇がどっさり見られる。自称、被害者がヘンな言動をして「私たちは風力発電には反対ではありません」という吐き気のする現実までもな。それと共に風力被害を否定する記事もたくさんあって、こちらの方が大勢を占めている。
だから「Stop wind turbines」と検索すると、風力発電の風景写真ばかりが出てくるのだ。日本でも同じでしょ。あるいは風力被害を否定する勉強会とかさ。あたかも被害を心配する風を装った、凝り固まった怪談物まで、理解に苦しむ迫害を多く見る。それだけ金が掛けられている。それに対して被害者の側は、普通は田舎の百姓、年寄りだ。
幼児にも被害があるというけれど、子供には何が悪いのかは分からない。感覚の事だからね。集中力の低下とか、精神的な発達の遅れとか、親としては気になるだろう。由良町では、風車の真下に保育園を運営している。社会実験だね。園児の親たちに風力被害の資料を渡して説明したけれど、誰一人として反応はなかった。
地域の人からの反発になったようだ。人々の不安を煽るトリックスター、自作自演。嫌いよな。人々に道徳的な抵抗はなかった。由良町の人々の敵として私の活動は収斂していく。イプセンの『民衆の敵』そのものじゃないか。思い込みが強い、暴走と言うのか。ストックマンの「心が汚染されてしまったら、この社会はたちまち虚偽という病原体で犯されてしまう」とする。
自分の心を汚しては生きていけない、ということだ。各地ではヘンテコな風力反対運動を見聞きする。低周波被害に苦しみ死んでいる現実を拒否して、土砂崩れが心配だと繰り返す。海に作っても土砂崩れだと言っているのかと思ったら、今度は海底の砂が心配だと抜かしている。どこまでもアホな連中よ。
集められた大勢の環境運動家たちはナチス運動みたいやないか。ユダヤ人の迫害やね。最近は地域の政治家が参加して「環境を守りましょう」と抽象論？ 意味不明の反対論になっている。すべての政党が再エネ推進で、低周波被害を否定しているから、彼らがいったい何を言っているのやら誰にも分からない。
それを分かったふりして聞いているジャーナリストたち。終わっているよ。ブレーンストーミング(Brainstorming)みたいやね。私は、なぜ日本人だけがまともな風力被害を論じられないのかと考えてきた。汐見文隆医師以来、小林芳正教授や窪田泰氏の活躍があった。あとが続かない。前記のストックマンは、一瞬の煌めき、流れ星でしかないのか。
その儚さに、今も名前だけ残されたんだろうか。日本では水俣や福島といった世界的な公害がある。弾圧の風景は有名だ。ジョニーデップの『MINAMATA』には、その場面がしっかりと描かれている。日本人に通じないのが残念だ。学生時代に読んだ大塩平八郎を思い出す。幕末はこの時に始まったと見る。
我家には由良守應がいたので、その時の物語は昭和になっても、由良町でよく聞かされた。近所の若者を集めて剣術の稽古をしたという。しかし世に出たのは守應一人だけだ。牢獄、追放のおかげかもしれないね。私の風力裁判でも、そのことがダブって見えた。これが世間、社会というものなんだと。結局、生き残った者がその後の明治維新を引っ張っていく。
紀州藩のアホらしさは、その後も長く笑いものにされていた。武士でも何でもなかったのだ。我家は繁盛したと聞くけれど、今は私一人暮らしの零落よ。私一人のセイじゃないからね。運命だと思っている。「真実は一つ」の言葉は生前の谷口さんが何度も伝えてきた言葉だ。よっぽどたくさんなイジメに遭わされたんだろう。
誰一人助けるものはなかった。他にも同じ被害者がいて死んでいく。地域の人はそれを見て知っているんだよ。それで「風力の被害など聞いたこともない」と言っている。ミステリーさ。
Wind turbines cause heart problems, headaches and nausea, claims doctor
(telegraph.co.uk)
https://www.telegraph.co.uk/news/health/news/5963049/Wind-turbines-cause-heart-problems-headaches-and-nausea-claims-doctor.html
