暗い洞窟の中の囚人たちへ

洞窟の比喩は『ソクラテスの弁明』に書いてあって、囚人となった人々に対する批判である。何も考えられない? それでは人間の価値はないと断じる痛烈な論理だ。ヘロドトスの『歴史』にも奴隷の町として、やがて滅びる人々に嫌悪を見せている。共通しているのは、自ら奴隷を選択する人の愚かさだ。

人間とは何か。二千年も前に人間の本質をこれほどまでに考え込んだんだから大したものよ。今もそれらの本は売れ続けている。それに比べると古事記や日本書紀はエラク、アットホームよな。ヤマトタケルや神功皇后とかさ。風力発電の被害では、人々は情報がないのではない。

例えば汐見先生にしろ、私にしろ、たくさんの資料を揃えて説明してきたし、各地の自称、反対運動の人とも話してきたつもりだ。もちろん風車病に苦しむ被害者とも議論した。インターネットで検索すれば分かるように、今、風力発電の低周波音被害を訴えているのは私一人だ。由良町でも私一人、全国的にも一人だけになっている。

たぶん他にも風力被害を訴える人はいるに違いない。なんせ苦しみの症状はみな同じよ。世界的に全く同じ苦しさに苦しんでいる。その現実を前に、日本だけ低周波音被害を言葉にできないでいる。アメリカのトランプ前大統領がスピーチして、「風力発電はガンになる」とニュースになったけど、非難する記事もたくさんあった。

「Pathway to disease」、オーストラリアの裁判結果の言葉だ。他にも風力被害を認められたケースがある。トランプは当り前の感情を言葉にしただけよ。アメリカの風力反対デモと、日本の自称反対運動と何が違うのか。真逆なんだよ。前ページにアップしたように、被害を否定する御用学者を担いでのエセ反対運動だ。

風力被害を否定する反対運動なんて、倒錯妄想、何だこりゃ、オチョクリのオンパレードよ。だから私は日本だけ、「Stop wind turbines」の言葉がないと、その異常なトリックを書いてきた。これは風力裁判の弾圧と同じだ。警察は何度も私に「低周波の法律はないんだよ」と嘲笑った。アンタ、だけでしょ、とさ。

谷口愛子さんもその言葉を何度も訴えている。「あなた一人ですよ」と役場でもどこでも言われたらしい。被害者を弾圧する言葉はマニュアル化されていて、全国共通だ。役場や県、環境省や経産省、総務省、環境運動家たち、警察もな。まさに暗い洞窟に閉じ込められた囚人と化した被害者の悲しさよな。

すぐに動物になって思考することもできなくなる。なんせ低周波音被害は頭をやられるからね。ヒステリックになったり、鬱になったり、疑心暗鬼、人の裏切りがとても胸に突き刺さる。打ちのめされるのだ。谷口さんは最後の時までその悔しさを伝えてきた。「私は今まで何を見て来たんやろう」とさ。

それほどに友人や知人と思っていた人が背を向けてひどい仕打ちをしたらしい。感情的にも限界を超えていた。電話を切る。そしたらまた掛かってくる。その繰り返しをしていた。今朝の産経記事に、電磁波調査の詐欺があった。私にはまだ電磁波による被害感はない。

電磁波被害者になると、電信柱のトランスがあるだけで、頭にチリチリとした刺激を感じるという。厄介な被害よな。電磁波被害と、低周波被害は相性が良いから、いつ私もそうなるか分からない。電話のコードや、電化製品のコードが、妙な音を立ててブルブルと震えていたことがある。

畑地区の被害者たちも同じ現象にとても驚いたと証言している。頭の中だけの事とは思えない。記事には精神疾患の人、という言葉がある。たしかにtwitterなどにはそんな人がワンサカいる。水は燃えるんです、とかさ。迷惑な話よ。ただ、そんな人たちを煽る人、タクトを振っている扇動者がいる。狂人と工作者の区別はない。

これも風力被害と同じて、「考える会」的な国の陰謀なんだろう。騙されて大切なカネを奪われた被害者は可哀そうだと思う。この記事自体が生煮えだ。そして低周波音の測定でも同じことが行われている。「低周波音被害者の会」では一回、たしか3万円で測定していたと思う。他の業者、弁護士に引っかかったらエライことになる。

なんせ法律がないんだよ。悪徳業者の悪意が分かるだろう。貧困ビジネスさ。窪田泰さんの後を引き継ぐものはいない。汐見先生の偉業を思うと、残念だ。これだけは言っておく。自分がどんな環境に置かれているのか考えてみることもなく、行政の言われるままに、政治の大勢にいて安心して笑っているなんてアホ丸出しだ。

とくに被害者になって苦しみながら、ひたすら周囲に媚を売って喜んでいるなんてヒツジはすでに人ではない。それを弾圧して喜んでいる奴には吐き気がする。添付写真を見せられても、その地域の人々には何の感覚もない。風力発電は精神を破壊する。そうなったらもう元に戻ることはない。

被害者になって苦しむ人にはヘンな人が多い。もともとがヘンな人だから被害を訴えるのか。溢れる狂気を抑えられないのか。これも事実としてある。ただ、風力発電が建たなければ、こんなに苦しむことはなかったのだ。汐見先生はそれを外因性の疾患であると言った。私の書いた論文や、汐見先生の冊子を見る人はほとんどいない。

御用学者の書いた被害否定の論文だけが絶賛される。それでその人がどんな人なのかが分かるんだよ。風力被害を通じて、年取ったからでもあるけれど、ホントによく見えるようになった。奴隷にだけはなりたくはないわな。世界の笑われもんやで。