嘘つきは泥棒の始まり。

前ページでは渡辺正さんの論説を記載した。私と少し違うのは、日本の気温は確かに2~3度上昇している、と思うことだ。百姓屋に生まれて、長年農業をしていると気象のことはそれなりに詳しくなる。二酸化炭素濃度が高いと植物の生育がよい。それと温暖化によって、稲や蜜柑、野菜がよく育つのだ。

化学肥料が普及したせいもある。農薬も、これでもか、というほど使っている。60年前の昔とは大違いだ。それほどに毎年大豊作が続いている。原因は、やはり温暖化しているからだろう。ただ、温暖化と二酸化炭素の増加は、農業にとっては悪いものではない。これで現金収入が増えればもっといいのに。

何か不都合があるんだろうか。最近は昔のように台風や大雨も少なくなった。異常気象なんかどこの話やねん。さて今日は、汐見文隆氏の名著『左脳受容説』P.126に記載の広川風力の怪について訴えたい。現地の説明版にあるように、何世帯を賄う発電、ドラム缶に何杯の石油、CO₂の削減など勇ましい言葉が並んでいる。

現地に行けば分かるけど、風なんか吹いていない。近くにある風力事務所で聞いて見ると、「この辺は風況がよいですから」と業者らしい答えが返ってくる。全国で統一された言葉だ。受け答えのマニュアルがあるんだろう。ここからは由良町の山々に林立する21本の風力発電がよく見える。

もちろん広川町側の麓にも被害者がいる。ピカピカに被害を否定する農家があちこちにある。母の実家がこの近くなので、私も百姓らしく気軽に話をしている。誰も被害のことは言えないのだ。アホな奴らよ。かつての原発候補地はこんなものだろう。ここの国宝の寺の大僧正も笑っていたものよ。

「みんな煩いと言ってらあ、ハハハッハハ」とさ。汐見先生が広川風力の被害を調査したエピソードは、私のyoutube動画(morio yura)「蒲公英工房での対談」にあるとおりだ。私も現地で随分と怒られたよ。ご苦労様、と思った。添付の広告は嘘八百だと分かるだろう。だが行政は、政治は、業者はそれを認めない。

確信犯だ。開き直り、というより良心が欠落している。道徳観念がない。これが日本中に広まっていて、今や各地の自称、風力反対運動では「土砂崩れが心配」だと繰り返している。「風力の被害とは、土砂災害だ」と声高々に宣言するもんだから、これはすごいなぁ、と被害の本質を理解できたものよ。

国家犯罪なのだ。当地に限って言えば、発電なんかしていない。すべて演出、デモンストレーションだ。「私たちはデモンストレーションの風力発電に殺されるんや」と言って死んでいった被害者がいた。被害の真実が分かっていたらしい。何度も被害を訴えに行った役場の幹部たちは笑いものにして喜んでいた。

地獄絵よな。この風力発電の仕組みは、すべて嘘の上に構築されている。だからどこを切り取ってもウソでしかない。金太郎飴だよ。全部が我々の税金だ。役人は、行政は、この事実を知っているし、被害の把握もしている。その上での低周波被害の否定なのだ。許されるはずがないわな。

今、日本では私一人が風力発電の低周波音被害を訴えている。なぜ誰も本当の被害を訴えないのか。莫大な無駄遣いに抗議しないのか、私には分からない。答えは初めからある。ペテンは止めろ、ということだ。