フッ素樹脂の汚染があったらしい。

以前、フランス人の数学教師と話していて、フランスは化学メーカーが発展していて世界的なブランドになっているじゃないか、と話したことがあった。フーリエ級数などの数学の話を聞こうと思っていたけど、まずは身近な話から始めようと企んだのだ。フランス人は料理に敏感だから、テフロン加工のフライパンなんか有名だよな、と言った。

途端に彼女の目元がキュンと締まる。「何言ってんの、どれだけの人が苦しんで死んでいったことか。日本の水俣病よりもっと酷いんですよ」フランス語も交えての話だったので詳しくは聞き取れない。私はフランス語は全然だからね。かなり左巻きやな、と驚いたものよ。私は知らなかったのだが、フランスではフッ素樹脂による公害が酷かったらしいのだ。

それは今も続いているし、これからも癒されることはないとも聞いている。とうとうフーリエの話は聞くことができなかった。低周波の解析には、必ず出てくる計算理論だからね。難しい論理より、具体的な物語として本場のフランス人の感性を聞きたかったのだ。私の妹も数学教師だが、難しい話は初めから相手になってはくれない。A型の数学教師だ。

私のは工業数学と言って、計算するだけ。技術屋はこんなものさ。ふと金曜日の記事が目に留まる。フッ素樹脂の汚染が大阪で確認されたらしい。健康被害のことは何も書かれていない。この辺は大阪市の水道水の浄水場がたくさんあって、全国の水道屋が先端技術の方向を注視している。私もその一人だ。オイオイ、危ないじゃないか。

フランスのような健康被害が広がったらどうするんや。記事には結論がない。行政は調査なんかセンやろう。あの水俣でも、福島の被ばくでも否定するからね。この『金曜日』誌にも、低周波被害と健康被害は関係ない、と堂々と書いている。すごいじゃないか。もっと驚くのは、誰も被害を否定されて怒ることも意見を声にすることもない。

沈黙は「キン」とせせら笑っていることだ。被害者はとうに奴隷に転落して人間性を放棄している。自らの選択だよ。恐ろしい事態になっている。この記事の人、逮捕されるんやろうか。多額の罰金刑とか、懲役刑を言い渡されて弾圧される可能性はある。危ないと思ったら朝鮮にでも亡命するんやね。下関の風力裁判では、罰金が払えなくて大変らしいで。

私なんかは町中の人が大喜びしたものよ。被害を訴えて逮捕されることがそれほど嬉しいのだ。企業城下町。摂津市でも同じことやろ。ご安全に。