洋上風力の講演について

二層流のことが書かれてあったので、アレ懐かしいこと、と学生時代の卒論を思い出していた。「密度流」と題してs58年度の土木学会で発表させてもらった。北陸地建の信濃川のデータを使ったもので、後日、あちこちの河川計画に関係する手始めであった。実験してみると分かるが、密度が違うと、水流は見事に分かれて拡散していく。

火力、原子力の発電所の温排水でも同じことだ。それが風力発電によってかき回されるというのだ。私がいつも訴えている低周波空気振動による健康被害ではなく、海中にも多大な影響があるらしい。現場を体験すれば当り前よな。風力被害に関係する方なら覚えているだろう。

「風力発電の被害」と検索すると、アメリカの論文で、風力発電はハリケーンを抑制する、という欄がしつこくアップされていた。実際はそんなことあるはずがないのに、デマゴーグ、宣伝のための仕掛けだった。海外でも洋上風力に反対する地域はたくさんある。日本では情報を隠ぺいしているだけだ。

日本の反対運動の特殊性は、あたかも被害を心配する風を装って、御用学者や環境運動家が主催して、合意形成、地域の発展とか、問題を見えなくして薄めることだ。何が正しいのか分からなくなるのだ。「いろんな意見があってよい」? そんなアホな話はないわな。現実に被害に苦しむ人かいる。

病気になって次々と亡くなっている現実がある。それらを無視して笑いものにする彼らの冷酷には恐れ入る。プロの地域対策とはこれほど過酷な現実を見せている。日本では、風力発電が発する低周波空気振動の様子を伝えることはない。汐見文隆医師、窪田泰氏ら限られた人でしかなかったのだ。

人の耳には聞こえない音であっても、地震や雷、太鼓の響きが、体に感じる経験があるだろう。もしそれが24時間、毎日、鼓膜に作用したら、人の健康に悪影響があることぐらい常識ではないか。それを少数の被害者だから、ヘンな人だから、と言って迫害、弾圧するやり方はとても許せることではない。

鮭の漁は大事なことかもしれないが、被害を受ける人がいることはもっと大変なことなのだ。それをはぐらかす人々が地域に跋扈しているのだ。全国で風力発電の被害が拡散している。何が悪いのか、くらいは分かるだろう。