エセ科学、の理由

今回の地球温暖化シミュレーションのノーベル賞は、どうにも歯切れが悪い。ホッケースティックなど、データ不正、捏造が明らかにされているからだ。その原因となったシステム構築者に、なんで? と人々が疑問を抱いているからだろう。私は土木技術者なので、地震時の構造物の挙動を予測するモデルをコンピューター上に設定して予測する。

地盤、水位、構造物の大きさ、地震動の方向、地震波の波形(東北地震時の波形、新潟地震の波形、エルセントロの波形、等々) どのデータをとっても、地震時にそれらに合致した条件になることはない。同じ地震は二度とないからだ。だからシミュレーションと言ったって、データを弄繰り回すうちに、なんとなくこんなものか、と報告書に変形した地盤と構造物のイラストを載せるだけのことになる。

福島原発でも、たぶん同じ検討を重ねたはずだ。結果は見てのとおりよ。記事は御用学者の論だから、眉に唾つけて見る必要がある。中国との争いなのだと説くあたり、言葉のすり替えが気になる。各地のエセ反対運動が言うように「土砂崩れが心配です」と繰り返すのと変わらない。根底には被害者を隠ぺいして知らん顔を決め込む汚い魂胆が潜んでいる。

水俣病でもイタイイタイ病でも、被害者を排除するための作戦は今も強力に行われている。伊豆や伊方、由良町の風力被害者は、完璧に消されたでしょ。すごいことだと思いませんか。それが面白いってか。単に転落しているだけやで。