MINZMATAについて

『MINAMATA』映画を紹介して解説する動画がたくさんアップされている。制作時に水俣市からの協力がなかったことも、事件の深刻さを際立たせることになったという。初めから分かっていたことだ。だからこそ、この映画が作られたんだからさ。私が風力発電の低周波被害、風車病の悲惨な実態を訴えた時も、水俣病の記録が参考になった。

同じメカニズムになっていたからだ。風力発電の場合、あらかじめ被害が分かっていたから、先手を打って被害者は精神疾患のものだ、とか、障害者が自分の症状を言っている、あるいは更年期障害だ、と被害を否定する情報を繰り返し伝えたことだ。それほどの悪意が行政にも政治にもあった。

問題は、今も現在進行形で、カチンコチンになって、被害者弾圧、被害の隠ぺいが行われていることだよ。「なんでやろう?」と思ったものだ。そんな疑問さえ、由良町では許されない。全国の、各地の風力発電の被害地でも、大体は同じ弾圧を受けて被害者は消されている。病気で亡くなったり、転居してしまっていたのだ。

もちろん風車病の苦しみを我慢して暮らしている人もいる。私もその一人だ。だが、私のように風力発電の低周波で苦しくてならない、と訴える人は誰もいなくなっていた。被害があるにもかかわらず、だよ。海外なら、本当に世界各国で被害を訴える抗議運動が起こっている。これまで紹介してきたとおりだ。

そのことを資料にして由良町の人たちに見てもらったこともある。いや、嫌悪の表情で血相を変えて走って逃げられたけど。それほど彼らには大変なタブーだったのだ。これが被害地の実態よ。外国人から見たら、これは変な現象だろう。自分たちが被害を受けているのに、被害者を嫌悪して、自分たちは「関係ない」と高をくくっている。

同調圧力という、みんなと一緒イズムではなく、レイシスト、人種差別のようなカルトになっている。オーム教の麻原彰晃もこの周辺だったから影響もあるんだろうか。イタイイタイ病もそうだけど、タブーにされていることは間違いない。日本の社会には、支配には、生贄、「下見て暮らせ」という安上がりの階級意識が必要なのだ。

被害に苦しむ人を虐待して、笑って喜ぶ工作員や人々はまさに悪魔の手先よな。それが奴隷化された社会だと私は書いている。まさにピエロではないか。この映画を見ても、日本人には何のことか分かるまい。ユージン・スミスが、なんで水俣の写真を撮ったのかも思いを馳せることはない。アメリカ人とは文化が違う。現に水俣市の対応は冷たいものだ。

そして由良町に電話して聞いても「被害はありません」という。さらに今回の衆議院選挙でも、新人の候補に風力発電の被害をぶつけても一切を無視される。被害は認められない、ということだ。各地の(エセ)風力発電反対では「土砂崩れが心配です」と言って、被害者が苦しんでいることには絶対に触れることはない。

つまり土木工事をしてください、と言っているのだ。参加者は拍手喝采して、誰もヘンだとも思わない。youtube動画にたくさんのそれらの動画がアップされているけれど、どれもが金太郎飴の断面で、同じ内容になっている。昔の国策映画やね。こんなもので日本人が踊らせられるんだから安物の大衆よな。私はまだこの映画を見ていない。

しかし何が悪いのか、その真実を見極めようじゃないか、という特異点だけは確かにあると思っている。哲学の言葉ではなく、彼らの言うphilosophy、価値観を見ようではないか。そうでないと識者たちが言うように、日本はまだ徳川時代、封建社会にあるようだ、と嘲笑われるではないか。なんせアメリカ人が、日本を舞台にして、日本の事件を世界に発信しているんやで。従軍慰安婦みたいなもんやで。

ジョニー・デップ主演映画に水俣市「後援拒否」。

その真相と撮影秘話(bizSPA!フレッシュ) – Yahoo!ニュース