おバカな電気

揚水発電を使う記事だ。太陽光や余剰電力の電気を溜めておく、まぁ、もったいない思想かな。ダムの水にしておけば、必要な時、必要な電気が発電できる。天気に左右される不安定な電源になることもない。でもよく考えてみるとさ、バケツの水を、高さ100mとか200mの高さに持って行って、その落下速度でタービンを回して発電する。

例えば、1kwの電気を使って水をくみ上げて、その水で電気を作った時、いくらの電気になるのか、ということだ。1kw使ったのだから、1kw取り戻したいよな。そうはならない。さらに上部ダムと、下部ダムの二つも専用のダムが必要になり、発電施設も送変電設備も必要になる。大工事なんやで。採算なんて、まるでないやろうと思うのだ。

余剰電力といっても、もともとは火力発電所から出た電気だ。タダではない。太陽パネルの電気なんか、高価な買い取り制度で、ほとんど税金でしょ。発電システムを絵にして分かりやすく書いてあるけれど、よくよくお金の計算をしてみると、いかにおバカな電気なのかが分かるものだよ。

採算が合えばそれでよいのか? 火力発電の余剰電気だけなら、それもよいかなと思うのだ。しかし太陽パネルの電気をこんな形にすると、さらに再エネ事業の詐欺が、そのウソが積み上がることになる。これまでにたくさんのウソが層を成して積み上がってきたから、どこを切り取って見ても、なんだこりゃ、というメルヘン物語になる。

ヨーロッパやアメリカでは、すでに再エネの効果に否定的な調査研究結果が出されている。日本には、なんでそんな調査や研究がないのか不思議に思わないか。この記事には風力発電のことは書かれていない。日本では無理だからだ。タダの演出、デモンストレーションなのだ。

私は、日本人が今、エネルギー問題と言うとき、言われるがままで、何も考えられなくなっている有様に驚いている。今の自民党総裁選挙で、彼ら4人が、何を言っているのかを見れば明らかだろう。なんで再エネに置き換える、なんて発言が出てくるんや。「アホ」としか言いようのないレベルで、恥ずかしげもなく堂々と主張してるやないか。

なんで誰も疑問、抗議がないのかそれがおかしいのだ。この記事の図にしたって、よく見ればヘンでしょ。日常の感覚で判ることなのに、それが何を意味しているのかも分からなくなった時、人々はただの金儲けのダシにされているのだ。騙されたらあかんで。