SDGsのためなら

太陽パネルの増殖に、危機を訴える記事が躍っている。再エネの何が悪いのか。幾重にも層を成しているから、一つ一つを取り上げて論じても、悪さの全体には及ばない。環境運動家たちは以前から「土砂災害が~」と言っていた。私は土木科を卒業して建設会社にいたから、その言葉は「コンクリートで固めて堅固にせよ」としか理解できなかった。

あるいは架台のパイプを頑丈な作りにせよ、とかさ。まるで再エネの推進派の言葉でしょ。この記事に至っても、ヤマタノオロチ、みたいな自然災害に持って行く。まぁ産経記事だから提灯でしかないんだけどね。この地域は富士山の噴火した火山灰なんだろうか、関東ロームのような、土ではない「灰」のような土壌が覆っている。

私が大学を卒業して、初めて土木工事現場に投入されたのがこの近くだった。埃がすごくてね。和歌山の土とは全然違うでしょ。これじゃ水田はできないわな、と百姓育ちらしく思ったものよ。土木工事だから谷間に廃材や地域の産廃などを埋め立てた。40年前と今も、そんなにやり方は変わってはいない。

自然の山々に人が住み始めると、たくさんのゴミが出るし、利便を図るのが行政の仕事になる。「健康のために~」か。SDGsと言っても難しいから、「地球温暖化防止のために~」ということか。理由さえ付けば、人はどんな残酷なことでもする。由良町の風力被害で、散々に見せてもらったよ。

それでも各地の自称、風力反対運動では「私たちは土砂崩れが心配なんだ」と唾を吐き散らすかのように激しく言っている。よっぽど皆さんネジを巻かれているんだろう。哀れなものよ。昨日のテレビニュースでは「太陽パネルは直接関係しない。状況を見れば明らかだ」と専門家を招いて論じていた。

御用学者、って便利だね。学者という人種を地に貶めている。そんな吐き気を催す学者を招いては、風力被害を否定して喜んでいる各地のエセ風力運動会よ。なんで日本だけ、風力発電の被害に抗議する人が出てこないのか、それが不思議でならない。インターネットは、しょせんバーチャルな世界だけれど、ご自分さえ人としての考えがあれば機能することもある。

「Protest windfarm」と検索してみないか。きっと日本人は、なんか知らないが闇の世界の論理に騙されていることが分かるで。ドイツ語でもフランス語でも、大体同じ事が書かれている。日本だけだよ。大本営の発表に覆われているのは。そして人々が皆、隷従して被害者を弾圧しているのはね。