小林先生からのご意見です。

日の岬の風力発電の倒壊を話していて、小林先生の最近の関心ごとをお聞きしました。私のページ2018.1/3日付に「水をエネルギーにする?」と題して、誰でもふと騙される瞬間があるんだと思いました。小林先生ですら、水を分解して水素を取り出して、エネルギーとして利用するという夢物語に関心を持つのですから。

しかしこれが再エネ推進の根底にある騙しのテクニックだと思います。「こうあってほしい。こうなるはずだ」という期待が現実を見ないでごまかして、エライ不経済な詐欺事業に夢中になっている。イソップ物語にもそんな話があったと思う。昔からある同じ騙し方なのだ。

以下、小林先生からの伝言です。

太陽発電がいい加減だとおっしゃるけれど、技術的にはこの問題をずっと毎回、科学者会議で発表している学者がいます。宮城教育大を定年になったばかりの人です。この方は、無人島である南鳥島に太陽パメルを敷き詰めて発電し、その電気で、本土から持って行った純水(海水では駄目だから)を電気分解してできた水素を冷却して液体水素にし、それを本土に持ち帰って、エネルギーが必要な個所に配る。

それを燃やしても水が出来るだけで公害は発生しない。そしてその水を回収してもよいけれど、何らかの方法で純水を集め、それをタンカーで南鳥島に運び、上に述べた方法で液体水素を作って持ち帰る。草野さんは、この液体水素を作るために、発生した電気の何%を使えばよいかを計算して、十分成り立つといっています。

今の所、彼を相手にする人は、世間にも、科学者会議の中にもまるでいませんが、僕は注目しています。というのは、この方法は、太陽発電と水がいるだけで、火力の助けは全くいらないからです。ただ僕が心配だったのは、太陽パネルを作るための資材と、せっかく作ったパネルの寿命がどれぐらいか、また山田征さんがいうように?、そのリサイクル技術はあるのか?ということでしたから、今回そのことを質問してみました。

彼はあまり考えていなかった問題だったようですが、パネルの寿命は30年ぐらいじゃないか、それから材料に必要なシリカは地上に無限にあるといっていました。でも彼の話はあまりにでかすぎるからです(日本で必要な全電力が南鳥島と本土間を水と液体水素を運んで行ったり帰ったりするだけで出来てしまうというのだから、日本の全電力会社が合意してやろうということにならなければ事柄は動かないので)。

彼は工学者としては優秀だけど、政治や経営のセンスはまるでなく、こんな工学理論だけで世の中が動くはずがない。もっと経営センスのある同期生とでも相談して、小さいコミュニティ(1つの村ぐらい)やて見せたらどうかといっておきました。由良さんがいうように、世の中90%かもっとそれ以上に、儲かるかどうかで動いているという方が事実で、どんな素晴らしい技術が発明されても儲からないと思えばだれもやりません。

脱炭素や、再生可能エネルギーはいいことだけれど、おしゃるように、それを儲ける手段に使おうとしている輩らの方が多いと思います。再生エネルギーが悪いわけじゃない。その美名にかくれて汚い商売をやる奴がいけないんです。と僕は思っています。

小林

鉄塔の振動と、倒壊の関係について、振動学の立場からご意見をお聞きしたいのです。単なる強度不足であったのか、固有振動数などの風車特有の現象があったのかという問題については、鉄塔の強度が不十分だったのでしょう。

あれだけ高い塔で、あれだけ大きいブレードが付ていいるにだから、風によりかかる力は相当大きなものでしょう。タワー・ブレード系が風の息と共振してどんどん大きくなるようなこともありそうなことです。