この本を読んでみた。

宮仕え、という言葉があって、大きな組織で働くことは、いろんな柵(しがらみ)で難儀することは知っている。かといって、問題の本質を避けて、枝葉末節に言葉を尽くすなんてアホのやることよ。最初に地球温暖化はCO₂のセイだ、とする前提を書いているから、これは眉唾だな、と思った。日本の歴史でも、暑い時代があれば寒い時もあったじゃないか。

そんな簡単な事実も分からないらしい。CCUSといった、CO₂を地中に閉じ込めるとか、利用するとか、いつの話よ、という記述が繰り返される。まさに机上の空論だよ。と思っていたら今朝の産経に同じような記事があった。細長い記事だったので二つに切って縦にしたら読みにくい配置になっている。

ナニ、実現性はないから大したニュースではない。濁酒などを作るとき、澱粉が糖になり、甘い糖が酵母の働きでCO₂とC₂H₅OH(エタノール)になる。バイオ燃料だ。素人の私でもアルコール度数が22%にもなって結構酔っぱらえる。これを蒸留すれば立派な代替燃料になる。ただし、ここまで来るにはたくさんのエネルギーが必要でCO₂も発生する。

濁酒の泡は、とても香りが良い。私のような山の生活では薪や柴をくべて出来るけど、工業製品にするならそうもいかない。肥料や農薬、農業機械も必要だ。これが結構高くつく。こんな当たり前な現実が彼には分からないのだ。いや、だからこそ80年前のアメリカとの戦争を例にして、数字合わせ、机上の空論と断じたのかもしれないが。

太陽パネルのことは長々と書いていて、何ヤッテンダ? みたいな話で纏めている。風力発電の記事がない。利権があるんだろうね。表紙に風車の図があったので、何を書いているんだろうと思ったものよ。10年前、彼らは扇風機、扇風機♪~と言っていた。電気でプロペラを回していたからだ。今もそれは変わらない。

いくらウソを搗き通しても、実際の天気を変えることはできないからね。カーボンニュートラル、脱炭素なんてウソ話だ、と書いている。当たり前のことだから特に珍しい文でもなかった。じゃあ、由良町で行われた風力被害者に対する悲惨な弾圧は何だったのか、ということだ。

各地のエセ反対運動では、土砂崩れだ、精神疾患のものだ、とかエライ御用学者や環境運動家を招いて盛んに本当の被害を否定している。被害者の弾圧だ。それが彼らには面白いのだ。これまでの環境省の報告書を見れば、その酷さが分かるだろう。カルトになっていたのだ。オーム教と同じで、反対する者は消されていたのだ。

まるで徳川時代の封建社会だね、と言った識者たちもいた。行政や政治のアホらしさよ。その上で、こんな無責任な人が現場で「こうだった」とか言っているのだ。被害に合って苦しんでいる者の姿はそこにはない。ご自分は安全な丘にいて、ピクニック気分なのだ。これがエリートの正体よな、と理解した。

ハッキリ言おう。イノベーションじゃない。間違った政策に立ち向かう人材がいないだけだ。与党も野党も全員参加で再エネを推進する。こんなアホな時代は、あの戦争でもなかったことやで。