下津町の大窪地区からの便り

先日、久しぶりに大窪地区の人から電話があった。以前、一緒に和歌山県庁に風力被害の訴えに行ったことがあった。Youtube動画に「由良守生」というタイトルでアップしています。それほど当時は緊張した空気があって、関係者は激昂して、泣いて被害の酷さを訴えたのだ。汐見文隆医師も当初から関わっていて、『左脳受容説』にその経緯を書き記している。

この本には由良町の風力被害のことにも触れているから、伊豆や伊方に始まった、風力発電の低周波被害が、ますます全国に広がり、社会が混乱することを心配したものだった。電話の要件は、この二月に、我家に甘夏採りに来てくれた人が、たまたま下津町の人で、大窪地区が今も風力被害に苦しんでいて、住んでいられないという話を私が拡散して全国に伝えたことだった。

「確かにこれまで5人の人が風力被害のために地域を出ていったことは確認している。しかし最近は誰やろう? 被害者の身内の人が言っているかもしれん」彼はそう言って私の情報に、より詳しい具体的な、それは誰か、といったことを知りたいようだった。彼は元区長さんで農協の幹部職員だったと聞いている。あれから10年経っているからもう80歳前後か。さすがに年齢は隠せない。

それでも風力業者に対して、その後も交渉し続けていることを話してくれた。「もう無茶苦茶やな。今度、さらに大型の風車に建て替える、と言うている」風力業者は被害を認めない。それでも、小型風力も大型化した風車も、騒音、低周波はそんなに変わらない、と言ったという。「いや、風車が大型化すると、エネルギーが大きくなる分、卓越した被害成分も強くなって、さらに苦しむことになる」

私はそう言って、低周波発生メカニズムを少し説明した。由良町でも、1000kwの風車16基が先にあって、次に2000kwの風車5基ができた途端に、ワアッーっと、風力被害が地域の人々に明らかになったのだ。それとガンで、若いのに早々に亡くなってしまうことが多いという。まだ64歳だというのに、かわいそうな人もいたという。一緒に活動していた人も亡くなったし、わしも年だから、いつ殺されるか分からん。

もう大窪へ帰るのは止めようと思っている。と言うのだ。たぶんご出身は大窪でも、生活しているのは近くの街中なんだろう。それで被害を受けずに済んだのだ。由良町と同じだ。畑地区で、若いのにガンで亡くなった人を何人か知っている。風力被害に苦しんでいて、それが悪いことは十分に知っていたのに、私の渡した資料には、いろんな風力被害の有様が記されてあったのに、彼は「世間との付き合いがある」と言って私を拒否したのだ。

同じことは大窪地区にもあるようだ。もちろんスパイや工作員が活躍していて、弾圧を繰り返しているだろう。彼らにはそれが面白いのだ。かつてこの地域でも共産党がいて、いかにも風力に何か問題があるように言っていたようだが、その時には再エネを50%にします、という公約を掲げていたから、どうも怪しい運動だったなと感じている。

その後、風力被害者を助けることもなく、単なる選挙活動だったのだ。今では誰一人として、風力被害者を心配する人はいない。小金を貰って、人々も安心しているという。これも全国の被害地と同じやり方よ。

私が大窪を訪れた時、霧が一面に覆われていて、風車はどこにも見えなかった。しかし低周波測定器を見ると、ちゃんと卓越した被害成分が見事に観測されていた。かなり強烈な空気振動があるのだ。

私のページで、2017.5/14日付けには、『天空の集落に~』と題して大窪を探索した記録をアップしている。確認してくれたまえ。風力発電の低周波被害は、重症者の確率は1~3%だ。なんとも感じない人は、本当に何ともない。だからと言って、ごく少数の人が苦しむのを見て、笑いものにして喜んでいてよいものか。単に君らは金儲けのダシにされているんやで。それも再エネ賦課金など、ドツサリと費用負担しているんだからアホな話よな。

さらに、風力の電気は不安定で稼働率は10%程度だろう。風速10m/秒の風なんかどこに吹いているものか。つまりゴミ電気よ。役には立っていない。誤差の範囲として、処理されているだろう。こんなものに人々は殺されて、あるいは地域を追われて泣いているのだ。それも石もて追われるんだから、なお一層の悔しさがあるだろう。と、その言葉を電話の主に言ってみたけれど、伝わったかどうか。弁ぜんと欲して、既にその言を忘する、みたいな感じやった。

北朝鮮の拉致被害者と同じで、みんなもう年で、どんどんと亡くなっていく。被害を訴える人も、その意思も消されていく。水俣病の時と同じだ。被害者だけが貧乏くじを引く。和歌山では、今もどんどんと巨大な風車の建設が進められている。よっぽどお金になるんやね。

風力反対、風車を止めろ、低周波被害で苦しんでいる、なんていうのは私一人だよ。海外では、地域の人々が協力して、各地で「Stop wind turbines !」と抗議運動を展開している。日本には、そんな抗議運動は一つもない。御用学者、常連講師を招いてのいつもの考える会になっている。

つまり、風力反対と言いながら、被害を隠蔽するためのカモフラージュになっていることが分かる。地域対策だよ。人間性の欠片もない、これらの環境運動家が、今日も各地でエセ運動会に人々を集めている。土砂崩れが心配、とか、地下水が・、とか、カーボンニュートラル、とか、たくさんのキーワードを用意して、元気一杯に風力キャンペーンを叫んでいる。被害者も、地域の人々も、そのカラクリに全く気が付かない。いや、私は何度も繰り返して怒ってきたから、それらの人は知らぬはずはないのだ。

少なくとも、総スカンで議員選挙から消されることになったんだから、とっても皆さんは楽しんだはずよ。風力裁判では、さらに嬉しさに笑い話をたくさん聞かされたよ。私もおかしくなって、つい笑ったけどね。

風力発電は精神を破壊する。風車の数だけ、人々の心が闇の声に奪われているんだよ。「ワシらは面白うてならんのや」とさ。こんな地獄絵を見ることもないよ。私がそう言って怒っても、もう誰も見向きもしないことは、この10年に間によく分かった。日本人のモラルは、どこへ落ちていくんだろうね。