風力発電という幻想

今から30年ほど前、「ふるさと資金」として、各市町村に1億円ずつ配られたころ、公園にシンボルマークの風車を建てようという要望があった。

「風」をテーマとした「風待ち橋」とか、シャープな斜張橋なども、1億円でできないかと検討していた。金の延べ棒を購入した自治体もあって、今なら金の値段は高騰しているから、投資対象としては成功しているだろう。町の発展に、どう役立ったのかは知らないが、悪くはなかったことだけは確かなようだ。

風車にはスクリュウ型とか水平式、とか、いろんなタイプがあった。原型は、オランダにあるような偏西風を受けて回転する巨大なモニュメントだ。日本でも、大阪の堺で使われていたという小さな風車を回して井戸から水をくみ上げて潅水に使っていた。

今日では、巷によく見られる三枚羽の風力発電に落ち着くことになる。製造とか、発電効率とか、一番良い形へと収斂していったんだろう。

30年前はまだ、世界的にも風力発電の実績は少なくて、日本も同じように試行錯誤の時代を過ごしていた。公園のシンボルマークだったのだ。遠くからでも公園の位置が分かるようにと、白くて高い目印、ランドマークが求められていた。

風車プランの問題は、すぐに故障して、メンテナンスが大変だということだった。風車専門のエンジニアなんていなかったからね。公園の邪魔者、として放置されていると言われていた。それでもつくば市などで、試験的にウィンドファームが作られて盛大に失敗している。その後も洋上風力として、浮体式の大型風車を実験して、やはり失敗を繰り返している。

30年前に分かったことは、風力発電は維持管理が難しく、トテモ発電を目的にはできないことだった。すぐに故障するし、風が吹かなければ回転しない。誰かが常に点検していないといけない厄介な施設だった。当然、風車プランを持っていた各自治体は、風車建設を排除した。

この時にはまだ、風車に低周波被害があるなんてことは、どこにも書いてなかったし、聞いたこともなかった。再エネ、自然エネルギーという言葉もなかったしね。理想と現実の区別がはっきりしていたものよ。

「ロシアの粉ひき男」の話が、記憶にあるのもこの頃のことだ。

ロシアのある村に、たいそう粉引きの上手い職人がいて、自由に風車を操って粉を引いて人々に喜ばれていた。ある時、男は粉引きの技術は風車の操作にあると思いつく。それで風車の改良に取り掛かり、肝心の粉引き仕事はそっちのけで、風車の研究に取り組んでいく。粉引き職人として認めていた人々は訝しむが、男はとうとう完ぺきと思える風車を完成する。しかしその時には、以前は称賛されていた男の粉ではなく、何かしら人々の好みに合わない粉しか引けなくなっていた。男は何が間違っていたのかも分からずに落胆して死んでしまったという。

男は粉を引くという目的を忘れて、風車の改良に魅せられたのだ。ちょっとした勘違いが、男の運命を変えていく。

私も他人ごとではないな、と思ったものよ。今、この話を思い出しながら、30年前に体験した風車の実態調査に、たぶん今も、そのまま通じるものがあると考えている。各地の風力発電所では「ここは風況がよいですから」と言っている。ウソつけ。

山田征さんら活動家は最初から、「風力発電は電気で回している」と言っている。私や谷口さんも、由良町の風力発電を見ながら、「電気で回しているな」、と感じている。

「私たちはデモンストレーションの風力発電に殺されるんや」谷口さんはそう言って亡くなった。周囲の人から被害否定の虐待を受けていた。議会でも笑いものにされていた。

伊豆や伊方に始まった、風力発電の低周波被害は、いったいどこまで繰り返されるんだろう。ヨーロッパなど海外では、新聞やテレビで風力被害をその都度報じている。ニーナビアポントの『Wind Turbine Syndrome』のように、研究論文もたくさん公開されている。日本とは、なんという落差があることか。それを日本の環境省は、「海外には知見はない」、と断定している。恐怖政治だよ。

先日のNHKでは、電気式タンカーを造り、洋上風力で発電した電気を、タンカーのバッテリーに積んで必要な工場などに供給するのだという。いったい、いくらかかるんだろうか。とてつもなく高額な電気になると思わないか。大体、大容量のバッテリーなんかどう調達するんだろう。理想と現実の区別がつかないのかと、まず疑問に思うのだ。

電気は、必要な時に必要なだけ送電する。これが鉄則だ。間に蓄電池が入ると、馬鹿みたいに制約されて不経済になる。何のために、そんなアホなことするんだ、ということだ。

各地の風力被害地のことも痛ましい。伊豆や伊方の被害者たちは、どうなったんだろうか。最近では、ほとんど抗議の声は聞かれない。

このような漫画にして、たくさんの人に風車被害を知ってもらおうと懸命に活動していたものよ。この情報をキャッチして、風力計画を拒否した地域も多いだろう。

しかし今、全国のエセ風力反対運動では、「土砂崩れが心配です」という言葉にすり替えられている。土砂崩れを心配して、私たちは頭痛や目まいに苦しんでいるのか? 全く人を馬鹿にした話にされている。

風力発電と一緒に、インフラ整備もしてもらいましょう、ということなのだ。道路も直してもらいましょう、という行政や地域のニーズがある。協力金や利権を当てにする人もいるだろう。低周波被害のことなんか、どこにも見当たらない。

原発建設の時と同じことを繰り返しているんだが、放射能に対して、低周波という言葉はどうにも分からない。

環境省は、「聞こえない音は人体に影響しない」、「卓越した周波数はない」としているが、どちらも嘘だ。よくもこんな見え透いた嘘を書き記すものよ。そして被害者を弾圧するものよ。環境破壊省ではないか。

住民に配布されたこの一文を見るがよい。これは犯罪やで。

しかしながら行政は、政治は、地域社会は、全く風力被害者には関心がない。被害を否定している。そして被害者を嬉々として虐待して死に至らしめた。「考える会」などの環境運動家も外部から加勢して被害を隠蔽した。被害者を黙らせたのだ。

海外にはたくさんの風力反対運動、抗議運動が起こっている。しかしなぜか日本だけ、「Stop wind turbines !」という声がない。「風力発電を止めろ」という言葉が消されている。言葉狩りだ。

風力被害者がいて、その人たちの人権が大事だから風力発電に反対するんだろうが。

ところが伊豆でも伊方でも由良町でも、被害者たちは「私たちは風力発電には反対ではありません」と言う様になっている。おかしいだろ。こんな人を馬鹿にした弾圧が行われているのだ。

学生時代の知人に、県庁に入って出世して幹部職員になった男がいた。環境課の重職に居ながら、ご自分が風力被害地に住みながら、「風力発電の被害なんて聞いたこともない」とうそぶくのだ。これには参ったよ。彼のご出世が羨ましいと思ったけれど、笑えたよ。カネや地位で、人の評価はできないな、と改めて思ったものよ。

以前は日本の各地で、伊豆と同じく、風力被害を訴える人がいた。ところが最近、それらの人は消えていって誰もいない。今では私一人が風力発電の低周波被害を訴えている。どこでもそうだが、被害者は、被害者を攻撃する。仕組まれた世論操作なのだが、アホらしい人的被害よ。彼らは私の風力裁判を見て、嬉々として笑っている。面白くてならないのだ。

私が、「風力発電は精神を破壊する」という意味がここにある。低周波被害は頭をやられる。と同時に、簡単に操られるようになるのだ。囚人、奴隷と変わらない。言われた言葉をそのまま私に吐きかける。ゾンビの様だよ。彼らは、腐臭を放つ。元に戻ることはもうないだろう。

それにしても海外の抗議運動を見て羨ましいと思わないか。私にはまぶしく見えるのだ。

海外では、被害のある人も、ない人も、地域の人たちが一緒になって抗議運動をしている。地域社会の、人としての尊厳の問題なのだ。

ところが日本ではどうだ。

風力被害を訴える人を、何重にも取り囲んで黙らせている。嫌がらせや圧力をかけて虐めるのだ。暴力を振るわれた人がいると聞いている。泣いて私に苦しさと苛めの悲しさを訴えた人もいた。私をせせら笑った被害者もいた。私も門前地区で散々やられたからね。由良町役場では『風力発電の被害』に書いた通りよ。

それでも各地の被害者たちは、何も言えないようになっていた。既に人ではないのだ。

それをまた行政や政治、警察では「由良さんだけでしょ」と笑いものにして喜んでいる。これがサステナブルの正体だよ。地球温暖化対策だよ。最近では「気候変動の危機」、とかいうらしい。環境大臣が嬉しそうに宣言していたじゃないか。よっぽどカネになるのだ。

各地の風力発電は、金儲けのダシにされているのさ。CO₂削減というスローガンで、何もかもが闇に隠されている。これが日本の姿か、と思うと驚かないか。誰もが思考停止になって、カネや利権に媚びを売る。ナチズムと同じで、いずれ破綻することは分かっている。だって風力発電は電源として役に立っていないからね。いくらなんでも、いつまでもこのカラクリに気が付かない人はいないだろう。いや、風力は詐欺だと、最初から言い続けている人はいくらもある。私もその一人だ。

風車のコマーシャルパネルには、「年間にドラム缶〇〇本の石油を節約します」と書いてある。誤差の範囲でしかないのにウソばっかりよ。いい加減に、こんなアホ嘘に怒ろうではないか。全部、私たちの税金なんやで。そのカネで、私たちの精神が蝕まれて、社会が破壊されている。

海外の風力反対運動、そして抗議デモを見て、私たちも目を覚まそうではないか。完全にやられてしまってるで。

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