風力被害を隠ぺいするトリック

低周波被害者の会の窪田泰さんと話していて、最近、彼がお友達として交流している人たちが「考える会」に没入している現実に、「おかしいではないか」と議論をした。全国の「考える会」は、風力発電の低周波被害者を隠ぺいしてきた。それらは風力推進を目的にあらかじめ構築された仕掛けであった。

環境省の調査報告書と同じ仕組みよ。あたかも心配している風を装って、言葉巧みに被害を否定するのだ。水俣病やイタイイタイ病の時と同じことよ。野鳥の会にしたって、海外では盛んに野鳥の被害に抗議しているけれど、日本では、一切そういう抗議はないでしょ。彼らは風力事業の手先なんだよ。

仕事としてやっているから罪の意識はない。むしろ「自然との共生」というテーマに取り組んでいると崇高な理想に高揚しているのだ。彼らは、御用学者や御用運動家を招いては「勉強会」と称して風力発電の仕組みを習うらしい。風力発電の詳しいデータや海外のニュースもあって、それはそれで知識としては満足感に喜ぶらしい。

風力に疑問を持つ人も、思考をマヒさせる瞬間があるらしい。しかし彼らのやっていることは風力事業の一環として、あらかじめ構築された仕組みの中での活動なのだよ。御用学者たちが言葉巧みに低周波被害を否定する論理はこれまで伝えてきた通りだ。それをサポートして提灯持ちする御用運動家の姿も紹介してきた。

環境運動家が、どんな面白い珍しいお話をしようとも、低周波被害者の苦しみが一つもない。いや、話のネタとして利用しているだけで「助けよう」「止めよう」という言葉がない。元々現状維持だからね。問題の核心がないから、私が聞いても、「それでどうした」という理解ができないのだ。「エコなのか」と。

低周波被害に苦しんで引っ越した被害者たちに、そして苦しみながら死んだ谷口さんたちに、「エコなのか」と言ってやれ。まったくの的外れな第三者のたわごとに、なんやこれはと驚くではないか。彼らは思考停止状態になっていることが分からないのだよ。いや、主催者は目的を達成しているから分かっていると見ている。

環境運動をやっているのだからね。けっして風力被害が目的ではないのだ。これが海外の抗議運動なら、「Stop wind turbines ! 」、「NO WINDTURBINES !」、「Kein windpark」、「Nein windkraft」と明快に風力発電を否定している。各国の言葉でキーワードを入力して検索してみるがよい。

日本と、いかに違う状態にあるのか分かるはずよ。日本独特のプロパガンダ、宣伝工作なんだよ。あの戦争の時もそうやってたくさんの人を殺したでしょ。各地で戦争を鼓舞して扇動したでしょ。特攻の悲劇と言っても、誰も責任を取らなかった。祖母が国防婦人会の会長さんだったのでよく聞かされたんだ。

風力発電には、景観の破壊、シャドウフリッカー、土砂の流出、などたくさんの被害がある。しかし中でも低周波被害は、『風車病』といってその人の人生を破壊する。かつて汐見文隆医師は、「人が苦しんでいる時、救急車を呼んで、何が原因が分からなければ放置して放っておくのか?」と声を荒げて怒った。

由良町では、それどころか被害者たちを弾圧して黙らせてきた。私に対する嫌がらせも凄いことになっているが、苦しみながら死んでいった谷口さんたちのことを思えば、なんで私が黙っていられようか。人間の尊厳が、これほど破壊されているのに、「エコなのか」はないやろ。「風力発電を止めろ」それ以外にはないのだ。

今まで一度でもそう言って抗議したか。私一人が抗議してきたではないか。「だからアンタは誰も仲間に入れてくれないんや」と言われながらよ。何の仲間なんや。被害者を話のネタにして笑い合っている。仕組まれた洗脳システムに、誰も反対、抗議できないのか。違うだろう。人の不幸が面白いのだ。

権力の手先に繋がることで、ご自分にも力が与えられて、言われた通りのことを実現するロボットになった存在の意味を確信して安心するんやね。それが彼ら環境運動家たちの主体性なのだよ。道徳の崩壊、破壊は、いつの時代にも安々と行われたということだ。