風力被害者は具体的に何ができるのか?

低周波被害の会の窪田さんと話していて、「では由良さんは具体的に何をどうするつもりですか?」と聞かれました。私はこれまで7年間に29回も連続して風力発電の低周波被害を由良町議会の定例会に訴えました。電話でも抗議したし、署名を集めて直談判したりもした。和歌山県庁にも抗議した。由良風力の大阪ガスに何度も抗議した。もちろん環境省や通産省に抗議した。

同じことは他の被害者たちもそれなりに抗議活動をしたらしい。全く刃が立たなかった。加害者と被害者の区別が明らかになった。このような抗議活動は、なにも由良町だけではなく、全国の風力被害地で行われていた。試しに、由良町、東伊豆町、伊方町などに電話してみるとよい。「風力発電の被害はありますか?」「風力発電の被害はありません」この繰り返しよ。

これだけ凄まじい風力発電の被害に苦しめられながら、「風力発電の被害はない」と断定するのだ。「ではなぜ被害者たちは引っ越していったのか?」と聞くと、「こちらでは分かりません」と答えられる。何度聞いても、誰が聞いても同じ答えが返ってくる。答える役場の人も、すっかり悪党に変身していることだろうね。「バカめ!」と。

重症の被害者たちは引っ越していなくなっているし、苦しみながらすぐに亡くなっている。ヘンになってジッと我慢している人もいる。環境運動家となって「私たちは風力発電には反対ではありません」と狂ったのもいる。再エネ促進賦課金2.4兆円と補助金で、年間に3兆円とも4兆円ともいわれている。国の一般会計予算が100兆円だから、いかに激しい利権が渦巻くか分かるだろう。

経済成長のない現在に、国が保証して推進する風力産業がどれだけ美味しい仕事なことか。すべて国民負担というトリックがすごいじゃないか。少し歴史を見てみよう。よく取り上げる例なのですが、他にもたくさんあります。人間は残酷です。NHKのドキュメンタリーで何度もやっていたように、アウシュビッツやゲットーにかかわったナチスドイツの看守たちは、後日、何の罪悪感も示しませんでした。

殺人部隊としてフランスやポーランドなどを荒らしまわったナチス兵も罪にはならなかった。凄惨な報復があったらしいけど。ホロコーストに協力したユダヤ人たちがいた。それもユダヤ人リーダーとして戦後も素知らぬ顔をして罪悪感はなかった。ハンナアーレントが書いている通りです。他にも証言はたくさんある。同じことは水俣病、イタイイタイ病などでもあった。

生体解剖を行った九州大医学部の面々は最後まで名誉ある功績だと思っていた。それを讃える会まであった。加害者は反省どころか、何の罪の呵責も感じなかった。その非人間性を上坂冬子、遠藤周作は書いた。津田敏秀先生も書いている。風力発電の被害では、議員たちは、被害者が亡くなると手を叩いて笑って喜んだ。H.30.12/13日の由良町議会の一般質問では、「被害を訴える人は誰もいない。

選挙で明らかになる」と発言があった。実際の2月の選挙では、私は総スカンであった。被害地域の人は、誰一人として私には入れなかった。そして私に、「風車の被害はない。誰も由良さんには入れない」と何人もの人が宣言した。『風力発電の被害』の本は、由良町で1冊だけ売れた。H.19年に汐見先生を招いた人たちも一様に私や汐見先生を拒否した。私はまだ生きています。

生きて現実に起こった風力発電による凄惨な虐待事件、殺人に至る物語を伝えています。風力被害者が「止めろ」と言って抗議するのは、全国で私一人でしょう。海外なら当たり前、普通のことなのに、日本ではなぜ抗議運動が出来ないのか。そのように仕組まれているからです。インターネットで「風力発電、低周波被害」と検索すると被害を否定するページがあふれています。

環境省の「低周波Q & A」などひどいものです。これは犯罪やね。やはり上坂冬子や遠藤周作を探すのが早いと思います。素人がいくら頑張っても被害情報は伝わらない。今回の風力発電被害では、野鳥の会や日弁連など、環境運動家が被害を否定して、再エネ推進の宣伝を行っていました。政治や行政と、環境運動が一体となって風力発電を進めていたのです。風力被害者はいいように騙されていました。

一つの方法として、Youtubeで発信する方法もあります。プロの演出、プロデュースが必要です。シナリオ、脚本から始める必要があります。私レベル(morio yura)ですと100人くらいの人が見てくれています。多くて1000人くらいです。今、低周波被害を受けて、正確に被害の内容を説明できるのは窪田さんか私くらいのものでしょう。貴重な、希少な存在であると思います。誰もクリアな被害の現実を論じることができません。

低周波被害者になるとヘンな人になります。被害者対策として、圧力を加えられるからでしょう。汐見先生の最後の言葉にあるように、「国家犯罪だ。なぜ低周波被害を認めないのか。人にやさしくできないのか」と民主主義のあるべき姿を訴えることです。「黙らされる」これが一番悪い。人としての尊厳を奪われる。神仕事だと思って、できることは何でもやりましょう。協力してください。必要なら私も東京へ行きます。

伊豆の自称被害者たちなんかと一緒にされてはたまったもんじゃない。私は、ヒツジになった被害者とは違う。添付写真は御坊発電所の遠景です。煙突の高さは200m。今回の計画では、ブレード先端高さ260mというから、こんな巨大な風車が150本も海岸に立ち並ぶことになる。ところが誰も反対しない。私一人が「風力発電反対」と発言しています。今、県議選の真っ最中だけれど、候補者たちは風力推進、「再エネで地域おこし」と言っています。

風力発電が出来ると、その地域は崩壊するのに、彼らはみな狂っている。全国で今、同じような風力発電計画が進められています。被害者は、人の尊厳をかけて抗議しましょう。黙っていては何も始まらない。そして低周波被害の恐ろしさを堂々と訴えましょう。