平成28年9月議会一般質問要旨です。

9/12日、20回目の一般質問です。

町長答弁で、1Hzでは、参照値、感覚閾値が92dbになっている。測定値が60dbだから問題はない。
他の市町村の被害では、200mや300mで被害がある。由良議員宅まで1.500mもある。音は減じている。

町内で活動したらどうか。想像だけで他の町に発信するのはどうか。議員として町の益を考えてほしい。
町民がこの話を聞いて誤解されたら困る。このような答弁を延々と、久しぶりに聞かされました。

よくもまぁ、被害に苦しむ者相手に無責任を通すものよ。そして言葉による弾圧を繰り返すものよ。
この後、他の議員からも、「根拠のないことを言うな」、「作り話をするな」、「嘘つくな」、と汚い言葉を投げつけらました。

彼らは実に楽しそうでした。被害地域では、周辺の非情な有力者から同じように弾圧されて人災に苦しめられたんでしょう。
私はたくさんの人から泣き叫ばれました。


風力発電の低周波による健康被害について

私が、風力発電の低周波被害について、一般質問で発言するのは、これで20回目となります。
平成23年12月議会から、もう5年になろうとしています。

風力発電が発する有害な低周波は、1Hz周辺にあることは海外の文献などによって明らかにされています。単なる騒音被害ではないのです。
由良町においても、低周波測定機で測定してみると、自然界にはない特異なピークをもった超低周波音が誰にでも観測することが出来ます。

本年2月、京都大学理学部の元教授たちが由良町の被害状況を視察しました。元教授たちは、日本気象協会の測定報告書は結論がおかしい。
風力発電の建設により、低周波音は若干上昇したのではない。周辺地域に被害を及ぼす大きな変化がある。測定してみれば明らかである。と証言してくれました。

被害者の立場に立って、低周波を測定するのと、風力発電の経営側に立って、測定するのとでは、自ずと結果に差が出来るのではないでしょうか。
風力発電の低周波測定と並行して、被害地域の被害調査は欠かすことができません。
一度、一週間ほど、運転を停止してみてはどうでしょうか。

地域の人々は、きっと喜ぶことと思います。そして感謝するでしょう。
そして、アンケートを取ってみてください。風力発電は、由良町に必要なものなのかどうか、と。
町民の意見を真摯に聞くことは、民主主義の基本です。

9月は風もなく、発電効率は非常に悪いと思います。無理に回すこともないでしょう。
一方的に風力発電を推進して、結果を顧みないのでは、あまりに貧困な施政であると思います。
風力発電事業が、今、どのような状況にあるのか説明する責任があります。

今も被害地域の人から、「何とか止めてもらえないものか」と頼まれています。また、私の一般質問での「風力発電の被害について」、このまま続けてやってくれと言われています。
あるいは被害意識のない人からは「ワシらは関係ない」との批判も度々聞いています。

利害関係もあることでしょう。複雑な社会生活では、反対したいけれど声に出して言えない人もいるようです。
被害者と、被害を感じない人、それぞれに立場があって、地域社会では怨嗟の声が泣き声のように聞こえてきます。
何がこうまでして暗い陰鬱な状態にさせているのかと思います。

原因は風力発電です。
「このことは言ってはならない」ということになっているそうです。
「言うたらアカンというやないか」とあちこちで聞いたものです。
水俣病でもそうでしたが、被害者は、「言ってはならない」と思いこんでいます。

風力発電の被害者は少数ですから、周囲の人からそういう風に強制されるんでしょう。
田舎社会のことですから、周囲との協調が何よりの大事です。
たぶん自分を殺して我慢しているんでしょう。それが地域の公然の秘密として、抑圧された空気として充満しています。

平成24年9月7日に役場の3階に里地区や阿戸地区の住民130人ほどが集まった説明会の時も、「ああはなりたくない」と思った理由がここにあります。
残念ながら、その時、被害地区の人たちも数名、参加していましたが、彼らは里地区や阿戸地区の人が、なぜ怒っているのか分からなかったようでした。

まるで驚いていたように感じました。
いったん被害地域に住みなれてしまうと、被害意識は薄まっていくのかもしれません。
被害を受けて苦しんでいる人にも、様々なレベルがあるようです。

頭痛や耳鳴りでいたたまれない人。
騒音がうるさくてかなわない人。
なんとなく気分がすぐれなくて、どうしようもない人。様々です。

汐見文隆医師や海外の文献では、地域の30%の人が被害に及ぶ可能性があると報告しています。
耳鳴りや頭痛なら、本人が自覚できますが、脳溢血や心筋梗塞などは、地域のすべての人の健康調査をしなければ分からないものです。
今は、なんとなく被害の重圧を感じている。というものです。
低周波音被害の症状は、人それぞれです。

風邪を引いた時の症状と同じようなものです。その人の体質や環境によって、出てくる症状は違います。ですが原因は一つです。
風力発電が発する有害な低周波によって、人により、様々な症状が出てきます。

耳の痛み、耳鳴り、頭痛、首の痛み、神経痛、体のだるさ、胸苦しさ、息苦しさ、吐き気、不眠、精神的な圧迫感、生活の質の低下、人それぞれの症状に苦しみます。
本人に自覚症状のないリスクもあります。統計的な調査が必要です。

このような被害があることを知っていながら、何もしない、ということは、「不作為」というだけでなく、大きな人道的な

問題に直面することになります。
「知らなかった」で済むことではなくなっています。
由良町は既に全国有数の被害地として有名です。

是非、風車を止めてください。
是非、健康調査をしてください。


                h.28.9.6

質疑 ①
先日、9月4日、京都の龍谷大学深草学舎において、日本科学者会議がありました。
1.000人くらいの学者さんたちが参加されていました。

私は、公害、環境問題の分科会に参加しました。
約50人ほどの学者さんが講義室に集まりまして、北海道の山田大邦先生と、京都の小林芳正先生が風力発電の低周波問題について講演をされました。

それぞれに高名な科学者でありまして、専門的な、かなりレベルの高い議論が行われました。
内容は、全国的な被害の実態を踏まえ、疫学調査を行うべきである。
低周波音を聞こえない音として影響はないとする「感覚閾値論」を撤回し、規制値を設けるべきである。ということでした。

小林先生も、山田先生も、初めて科学者会議でお会いした、とのことでしたが、発表内容が驚くほど似ていました。
結論が同じ、というのも、参加者だけでなく、当の先生方も、同じ思いを共有されたと感じたことでしょう。私も驚きました。

しかも昼の12時に終了するはずの講演が、延々、1時まで、1時間余りも熱い討論が行われました。風力発電の被害に関する発言ばかりです。
司会者の先生も、参加者の意見を集約しながら、最後には、「まだまだ食い足りないとは思いますが・」と、昼食をそっちのけでそれぞれの質疑応答に没頭する参加者をなだめて終わらせたものでした。

私はこれまで、たくさんの学会や会議に出席してきましたが、これほど熱気と関心をむき出しにして、話し合った会議もなかったと思いました。
風力発電の被害地域は、由良町や北海道だけではありません。

伊豆や愛媛など、全国に共通に見られる公害です。このような全国的な知名度の高い日本科学者会議で、これほどまでに熱く語られることは、本当に珍しいことです。
水俣病のように、長く被害を認めずに、被害を拡大したこともありました。

由良町でも、風力発電の被害はないんだ、と言い続けますか。
いつまでも、保健師に相談してくださいと誤魔化しますか。
風力発電の被害は、全国的に問題になっています。

由良町の対応を明確に示してください。
たくさんの被害者が苦しんでいます。

 h.28.9.11

質疑②
風力発電を推進する人たちは、皆さん同じ言葉を話して、まるでファシズムの一員のように、いかにも自信たっぷりに発言することに気が付いていました。
先日も、風力発電の騒音測定をしている業者の方の話を聞いていて、教科書通りの説明だと強く感じたものでした。

低周波はどこにでもある。
そこらの電化製品、(扇風機や冷蔵庫、エアコンなど)、からも出ている。
自然界の低周波は、もっと音圧が高い。
などという誤魔化しでした。

実際は、深刻な被害が出ているのですから、原因があるのは誰にでも分かっているのです。
それを、あえて被害を否定して、原因を無視する説明に、その人の冷酷さ、残酷さを見ました。

ヨーロッパやアメリカでも、同じような被害の隠蔽が行われてきました。
私は、英語混じりの会話で、そのスサマジイ軋轢の言葉を何度も、聞きました。ドイツでもオーストラリアでも、アメリカでも、それぞれに無理に無理を重ねていることがよく分かりました。

それらの国々に比べると、日本はまだ、それほど風力発電が普及していない。
だから、もっと風力発電を推進しようという理屈になるんでしょう。伸び代があるはずだと。

伊豆や愛媛に見られる風力発電被害地は、由良町も同じですが、被害調査をしない。被害を認めない。さらに風力発電を建設する。
こんな悪の構図は、もう誰もが知っています。
風力発電が建設される田舎町は、人材が乏しく、情報も伝わりません。被害者は、泣き寝入りさせられています。

こんな被害地域が、地域活性化、地方創生であるはずがありません。
どんな鮮やかな言葉で取つくろうと、中身はもうバレてしまっています。

人々は真実を知っています。
今、私たちは、少なくとも、風力発電の低周波で苦しんでいる人たちを助ける必要があります。是非、風力発電を停止してください。
たくさんの被害者たちの言葉です。