風力発電被害を取り巻く人々

ある科学者と話していて、ドイツやデンマークでは、風力発電の被害者たちは連携して抗議運動しているのに、どうして日本では出来ないのか、という議論になりました。

汐見文隆医師らは、伊豆半島、伊方町、広川町などで風力発電の低周波音の被害調査をして、自称被害者たちから排除されました。私も同じことでした。

それが一般の人には分からないことらしいのです。
科学者はこのように語りました。

それに関して感じ始めていることはいくつかあります。

1)低周波音公害に反対している人々の中にも、低周波病の被害者(ほんとに感じている人)と非被害者がいること。非被害者のうちには、趣味で低周波音問題を研究している人もいること。

2)被害者のうちにも、軽度被害者と重度被害者がいること(これは田中さんの話からヒントを得ました)。その結果、低周波音公害を停めたいという点では一致しているが、その思いの強さには差がある。

3)低周波音の被害者ではないが、物理や医学の研究者で、この問題に関心を持っている人たちがいる。だが、彼らも、この公害を停めようと心から思っている人と、ただ学問的に解明しようと思っている人たちがいる。

4)以上の結果、低周波公害に反対する多くの集団には、微妙な違いがある(絶対反対から、条件付き反対まで)。

5)世の大部分の人は、この問題があることさえ知らない。知らない間は、彼らは中立のはずだが、風力発電は再生可能エネルギーの1つだから、反原発の人でも、風力の弊害を知らなければ、原発の代替物として風力を推進する側に立つだろう。

こういう現状のもと(多くの人が無知なのに乗じて)、環境省は少数の風力被害者を無視して、風力を推進しようとしている。彼らにそれを容易にやらせないためには、多くの人々に風力の弊害を理解させることが必要です。

ヨーロッパ等との違いもあります。日本人は徳川300年の伝統がまだあとを引きずっているのか、もう一つ論理で頑張る気概が弱いように思います。僕の知るドイツ人などはそれとはまるで違い、自分が納得出来ないと梃子でも動かないようなところがあります(非知識人でもです)。それを民度が低いとは言いたくありませんが、日本人の弱点と思います。

私は由良町で最先端で戦っています。100人中、1人か2人の被害確率です。これは世界で同じような割合のようです。多くて5,6人か。

低周波の被害者になると頭をやられます。抗議する気力もなくします。私は特別でしょう。
雪山で遭難した同僚をかばって風雨にさらされたのに、結局は覆い被さって庇った人が助かったようなものです。気力です。

低周波の被害に苦しむ人を弾圧して差別してアホにして良いはずがありません。言語道断の事業が行われています。