誘われただけ

私が風力問題にかかわる前、h17年に、JR由良駅近くにある農協の選果場取り壊しに、誘われて連れていかれたことがある。我家からは500mほど離れているので、それほど問題意識はなかった。管理している駅前アパートに何もなかったしね。ところが近所に住む人から「隣に座っていてくれるだけで良い」と誘われた。

それがこの写真だ。いつもこのページに紹介する谷口さんらが私を挟んで座っている。とても懐かしい風景だ。取り壊し工事が荒らっぽく、粉塵が自宅を襲ったらしい。食堂のテーブルに、うっすらとアスベストの破壊粉が積もっていたというのだ。この時点で、まだアスベスト被害のニュースは公開されていない。

危機感を持った言い出しっぺだ。朝日テレビのニュースステーションで紹介される。テレビに出てしまったよ。私は誘われただけなので一般論を少し話しただけだ。それからはもう近所の連中から何度となく非難されることになる。「ワシらはどれだけアスベストを吸って来たか分からんのや」と。

工員やら、農協やら、役場やら、もう大変な不信の目で見られている。御坊保健所からは「アスベストというけれど何の被害もありません」と言われていた。これが後日、h24年の風力被害の時にも繰り返される。保健所ってさ、これほど悪いんやね。そうこうしているうちに、私を誘った人たちは逃げてしまう。

私はもともと関係者ではないのでこんなものかと時間が経過した。たぶん彼らにも圧力があったんだろう。逃げ足の速いことよ。もちろん粉塵には青色アスベストが含まれていた。石綿とセメントを練り合わせた波状の屋根材だ。私は建設会社にいたから見ただけで理解したよ。工業試験所での検査には4万円ほどかかった。

私の自腹だ。アホみたいやなぁ、と思ったよ。これから半年ほどたってからか、アスベスト裁判をしている人たちがいて、全面勝訴。それ以来アスベストの使用は負の遺産として人々の頭に刻まれる。たくさんの被害者が苦しみながら亡くなったと言う。テレビで見た人もいるだろう。

それでも懲りずに、h23年11月末に、またもや谷口さんから依頼の電話が来る。同じことの繰り返しだ。今度は本当に当人が苦しみながら死んでしまった。私も被害に苦しんでいるから、とても他人ごとではない。もう一人の人は被害があると言ったり、分からないと言ったりを繰り返している。

由良駅周辺にも風力被害が及んでいることは分かっている。被害を言ってはならないのだ。畑地区の風力発電の真下の人たちは沈黙している。なんと世渡り上手なことよ。べつに利用されたとは思っていない。誰かが被害を訴えないといけないだろう。政治は全く機能しない。環境運動家もダメなことを証明した。

結局、被害者が声を上げるしかない。アスベスト問題はその典型だろう。同じく、風力被害でも、弾圧を跳ね返そうじゃないか。たくさんの被害者が苦しみながら亡くなっている。なんで誰も抗議しないのか。海外なら当たり前に怒ってデモしてるで。風力問題は、初めから仕組まれた罠が積み重なっている。

国民は騙されているだけだ、ということを知ろうじゃないか。「Stop wind turbines !」 風力発電を止めろ。風車を撤去しろ。