このように被害者は消されていった。

久しぶりに妹が来て、オレンジを分けてくれと言ってやってきた。いくらでもどうぞ、と言って「はるみ」や清峰オレンジなどを持たせて説明したものよ。私の書いた本が500冊完売したという話をした。妹は「変わり者が、」と吐き捨てるように嫌悪した。姉の方の妹も同じことで、「ヘンなことは止めてくれ」とh24年の最初から言って嫌悪している。公務員なので、その影響だろうと思って我慢していた。

実は最初からうすうす感じ取っていたことがある。最初に被害を訴えてきた谷口さんも兄弟から散々に「それくらいのこと辛抱できんのか」と強烈な非難をされていて激しいケンカになっていた。何度となく聞かされたし、実家の漁師仲間からもその話が伝わっていた。谷口さんの家族は風力に賛成して、風力利権にどっぷりと漬かっていたからね。その辺の事情は私もよく知っていて、正義感があるのに残念なことだと思っていた。

私の妹たちだって、私以上に正義感や道徳観念はあると思っている。それじゃ、なぜ?、と思うだろう。今から40年ほど前、この地域には原発計画があって賛成、反対、と賑やかにやっていた。私は高専の土木科だったので、大企業に入れて、すぐに出世できるんだ、と言われていた。それと同時に、日高町の計画地では、家族内でも喧嘩が絶えなくなっていた。親子とか、夫婦とか、兄弟、親類同士、口も利かないとか、叫びあうとか、非常な緊張状態にあった、と言うのだ。

結果として日高原発はできなかったけれど、シコリは残った。その後、日高町にも何度か風力計画がもたらされた時、やはり40年前の記憶が繰り返されたのだ。地域の人は暗い過去を引きずっていて、信用のならない地域対策に戸惑っていた。私は風力被害の試料を渡して話そうとしたが彼らは誰も受け付けなかった。当時、たまたま私の親父の同級生で友人の竹中貞子という教諭がいて、原発反対運動をしていた。原発建設地の阿尾小学校に勤務していたらしい。

それで、その時のことを詳しく聞かされる羽目になった。風力被害のこともあって、やはり同じ人物が蝙蝠のようにあちこちに出没してはスパイ、工作員として飛び跳ねていた。引きはがし、分断工作よ。谷口さんもその毒牙に罹り、そのオッサンべったりになって潰されていく。私を排除して拒否することが面白かったのだ。他にも野鳥の会とか、共産党とか、いろんな悪党が取り巻いて人物破壊を繰り返した。同じように私の姉妹も、知らぬところで心理コントロールされているんだろうと思うのだ。

だから腹が立ったし、張り倒してやろうか、と思ったけれど、何も言えなかった。上の妹は勤勉だから、少しは理解を示すかとも考えたけれど、これまでの嫌悪感の露出の繰り返しを思うと、トテモ相談することはできなかった。私の元上司は高浜原発の建設課長で、私も高浜、美浜などの原発工事に関わりながら地元対策の酷さを垣間見ることはあったのだ。行政、政治、地域社会、警察、地域係という巨大な闇のような組織よ。当然、その土地を追われた人がいて、「あれじゃ帰れないでしょ」と言う話を聞いている。恐ろしい地域対策の実態よ。

『風力発電の被害』は由良町で1冊だけ売れた。前記の竹中貞子氏に頼まれて、知人に読ませたいから2冊くれないかと言われた。その一冊は、我家のミカン畑にボロボロになって廃棄されていた。道端に、これ見よがしに。今も弾圧の嵐よ。みんな分かっていてやっている。社会倫理の崩壊やね。驚くことに、誰も悪いことだとは思っていない。谷口さんらの時もそうだったけど、笑いながらやっていて、真剣に怒りの表情を私にぶつけるのだ。彼らは洗脳されてコントロールされていることに気付くことはない。

考える会などの環境運動家もこまめに巡回しているようだ。私一人をスケープゴートにして、犯罪者のように仕立てられている。先祖の由良守應の事績があったので、本当に助かったよ。これは何も私だけではなく、各地の風力被害者が経験していて、狂いに狂っている様子を伝えている。共通するのは、たくさんの取り巻きがあって、コテンパンに翻弄されているのだ。モノ言えなくされているのだ。そして私を名誉棄損で訴えてやる、というのだからアホらしくてすぐに関係を断っている。

まさに「精神疾患のもの」になっている。この環境省の表現は、だから正鵠を射ている。それが面白い、と人々が言うんだから、何に怒ってよいのか手を付けてよいのか、やる気をなくさせるではないか。人間破壊だよ。風力発電の被害とは、ずいぶんと範囲が広くて深い意味があることが分かる。由良町では、風もないのにいつも風車が回っている。風速10m/秒の風なんかめったに吹かないのに、誰も不思議に思わない。電源として、誤差の範囲、というより、全く役には立っていないだろう。

むしろ大量の電気を消費している。税金で運転しているから事業内容を公開すべきなのに、企業秘密だと言っている。すぐに次の本を書きたいとは思っているけれど、私の文才ではとても無理だ。すべて本当の出来事だから、きっと全国各地で同じことが行われている。被害者に対する弾圧、これがすごかったと思うのだ。各地の自称風力反対というグループは、被害者を守るんだ、と言って、決して被害者を助けることはないでしょ。「Stopwind turbine」と言うことは絶対ない。お仕事なのが分かるだろう。

考える会、と言って、何を考えるのか、もう、皆さんもそれらの欺瞞が透けて見えているはずだ。金儲けのダシなのさ。由良町の風力発電を撤去してくれ。低周波被害で苦しくてならないのだ。耳鳴りがする。目眩がする。エライ目にあっている。御用学者、御用運動家の言う「土砂災害が心配です」じゃないからね。人々の悪意が扇動されて、ヒツジにされた被害者が死んでいく。地獄絵を見たのだ。