人は、生存のために人殺しする。

新聞やテレビのニュースになっているから、とくに珍しい現象ではないんだが、猿や猫などの動物と比較されると、やはり人間もただの動物的な志向が本音にあることが分かる。私は、風力発電の低周波被害を訴えるなかで、なんで政治や行政、そして地域の人々が被害者を差別して嫌悪するのか不思議な気持ちになっている。さらには、風力発電が悪いと言っていた被害者が、いつの間にか、同じ被害にあっている他の被害者を敵視して、決して共同して戦おうという連帯意識を持たなかったことだ。

伊豆や伊方の風力被害を見れば分かるでしょ。由良町の有様は、私がこのページで時間系列で報じてきたから、低周波被害の何が人々をここまで混乱させるのか、手の付けられないアホらしさにあきれることだろう。『風力発電の被害』には、そのような結論を持って、それでも被害を受けたら抗議しようやないかと呼びかけた。被害地域に向けても、それぞれの被害者に対してもだ。

風力発電には低周波被害があって、10%位の人が煩わしく感じ、2~3%の人が我慢できない低周波被害者となる。畑地区のように地形的に低周波が反響するような地域では、被害にあう確率も高くなる。誰が被害にあうのか、被害者になって見なければ分からない。こんな被害現象は、とうに全国に知れ渡っているし、世界中の常識だ。それでも地球温暖化だという。CO₂削減だという。簡単なスローガンで、人々の考えが操られている。国策による世論操作だ。

私はどうもあの戦争で特攻と称した自爆攻撃とかぶさって見えるのだ。「お国のため」という言葉で若者たちは殺されたでしょ。1945.8/15日で、手のひらを返したように人々の考え方は変わってしまう。いっとくが、風力発電の低周波被害に苦しみながら、たくさんの被害者が死んでいる。それを「ウソつけ」と言って笑いものにする世の中になっている。私の風力裁判を見て、みんなが笑い話にして喜んでいる。谷口さんが亡くなった時と同じ場面を見ている。

あれが風力裁判の原因であった。私は当然のように怒って抗議したつもりだ。それが周囲の人には我慢のできない怒りとなり、罰金40万円の判決となって、世間のあざけりに驚いている。とくに畑地区の人々の怒りはものすごい。私はひたすら、おののくばかりよ。社会の崩壊、と私は思っているけれど、どうもそれよりも「地域社会の利益」が重んじられるらしい。最初は、畑地区の人を馬鹿にしていた谷口さんも、すぐに畑地区の人たちと一緒になって頑張っていく、と私に電話してきたものよ。

何を頑張るのか、私には理解ができなかった。風力被害に抗議する私を排除することが地域の目的らしかった。「由良さんは門前地区で一人でやったらいいでしょ」谷口さんらはそう言って笑っていた。彼らは勝ったのだ。訳の分からない抽象論に、少なくとも協力金の配分や、利権のあることに満足していたようだ。ご自分の人生を破壊されてまで、社会の利益のために「納得する」という選択をした。しかし、もう少し大きく見れば、金儲けのダシにされているだけやないか、と気が付かないか。

海外の抗議運等を見ていると、どうも日本人は簡単に騙されているとしか思えないのだ。私が何度も書いているように、日本だけ、「Stop wind turbines !」 という抗議運動がない。被害があって苦しんでいるのに「止めてくれ」と言わないのだ。笑い話のように、各地のエセ反対運動では「土砂崩れが心配です」と繰り返している。障碍者が被害を訴えている、と繰り返す。これが日本のレベルなのだ。先日、私がChenge.orgのサイトを使って、被害を訴えた時も、誰一人として賛同するものはいなかった。

谷口さんらが苦しいと言って、助けを求めた人たちも見ているだろう。誰一人として、風力発電に反対する人はいなかったのだ。谷口さんは、全国で、いいように弄ばれていた。騙されていたのだ。伊豆でも、伊方でも、風力被害者は、このように殺されていった。風力発電に反対しよう。被害があれば、一緒になって抗議しよう。黙っていたら殺されて笑われるだけやで。