風力被害者の人格

私が直接お会いして話した風力被害者は、畑地区の谷口さんら30人ほど、下津町の2人だけです。山口県や愛知県、静岡県の被害者たちとは電話でしか話していません。伊方は被害地として有名ですが、連絡はとれずじまいでした。ジャーナリストたちは、これらの被害者を渡り歩き、インタビューしながら記事にしていました。私のページにもアップしています。

重症の被害者は、性格が変わっていくことを私のページで何度か取り上げました。伊豆の被害報告にも「攻撃的になる」など、人として言動が変わっていくことを記事にしています。

私がここで注目しているのは、なぜ重症の被害者たちは汐見先生や窪田さん、私を拒否して「大変迷惑した」などと敵対するのか、ということです。被害地域の人たちも、大体、同じような態度をとります。

「低周波被害があって苦しい」だから助けてくれ、と依頼したのではなかったのか?

その裏切りよう、心変わりはないで、ということです。

しかも変心した被害者たちは逆に、「私たちは風力発電の建設に協力しています」というようになっている。

アレレッ? と私はその不思議に言葉をなくしました。

谷口さんたちのように私に向かって、「出ていけっ!」などと激しく怒鳴って非難するのです。

数人の被害者から、名誉棄損で訴えてやる、と叫ばれたものでした。

窪田泰さんとこの話を確かめてみると、「オレなんか最初からケンカ腰だったよ」と教えられました。そして「オレの方こそ、被害を受けたのでお前を訴えてやる」と訴状まで送り付けたというのです。

窪田さんも低周波被害者なので、その辺はすぐに理解したようでした。

つまり、重症の被害者たちは行政や業者のマインドコントロールはあるでしょうが、それまでに人格崩壊していることでした。といっても外見上、何も変わりません。被害を訴える人に対して、たとえば私に対して非常な憎しみを抱くらしいのです。私は事情が分かっていますから「可哀そうにな」と顔をしかめるしかありません。

彼らに共通するのは、行政に従順になるということです。そして「ワシらは何でも知っている」と、受け売りの言葉を話し、私や窪田さんを蔑むことでした。

私は大学で環境という講座で騒音測定などの実習を行っており、音波や物理現象などの基本は大体、学習しています。建設コンサルタント会社にも勤務していましたので、被害のメカニズムは理解しているつもりです。窪田さんも同様に、汐見先生から直々に被害の中身を習ったでしょう。

それなのに素人同然の田舎のオッサンやオバチャンが、「私は何でも知っている」と強調して私を拒否するのですから大した変わりようでした。どこでそんな高尚な学問言葉を身に着けたのか。どう見ても言動がおかしいのです。「踊らされている」そうとしか見えません。

どの地域の被害者も、大体、同じ傾向です。「話にならん」ということです。h.23年の環境省の報告書には「精神疾患のもの」と書かれているが、その通りになっている、されている。

畑地区では症状の重い被害者たちはすぐに死んでしまったけれど、比較的軽い、というか耐えられる程度の被害者たちは、今もきっと苦しんでいるはずです。そして薬漬けになって人生を破壊されているでしょう。谷口さんに聞かされたことでした。

それでも風力被害を口にできないのです。なにが彼らをそのような人格に仕立てたのか。

ハンナアーレントの映画の最後の方に、ユダヤ人の大虐殺を行えたのはユダヤ人リーダーたちが名簿をナチスに提出するなどして協力したからだ、と言ってはならない事実(タブー)を公開して、嫌がらせをユダヤ社会から受けて苦しむ様子が描かれています。

それと同じことかもしれません。

彼らは風力被害のことを知っているし、どんな束縛を受けているかも十分に理解しているでしょう。なにが行われているかも分かっているはずです。

それは、次々に被害者が亡くなっていくときにも、何一つ抗議できなかったことを見れば分かります。

2/7日のページの録音には、そんな彼らの苦悩が語られています。たぶん本当のことです。恐ろしいことです。

どうしても言えない、飼い殺し、死ぬまで、地獄までこの秘密を持っていく。それで何事もなく人生を穏やかに過ごせると錯覚、納得してしまっているのです。『納得』いい言葉だよね。環境省の言葉です。

その畑地区に隣接する門前地区ではどうなのか。すべての人が最初のh.24年から私を拒否していました。(h.23.9月から風車は回り出した)

私は風力被害の資料を大量にコピーして配ったし、由良町議会で抗議した録画をDVDにコピーして「見てください」と言って渡していました。

ほとんどの人は拒否しました。資料を読むことも、DVDを見ることもなかったでしょう。

ちなみに私の書いた『風力発電の被害』は、由良町で1冊だけ売れました。これだけです。たくさんあるので配ってしまおうと思っても、その本を見せるだけで人々は「わあー」と言って血相を変えて逃げるのです。よほど怖いんでしょうね。本は全国の被害地や計画地域で大量に購入されました。

風力被害は、地域社会を確実に崩壊させます。100人中、1人~5人程度の低周波被害者は、確実に人生を破壊されます。日常生活がおかしくなります。

その地域独特の地域風土があるものですが、たぶん、全国で同じ隠ぺい工作、弾圧が行われています。

ドイツのユダヤ人狩りでは、凄惨な殺戮が日常的に行われました。それと同じです。

「ドイツではうまくいっているんだが・」と環境運動家はそう言います。

被害を訴えるとどうなるか。恐ろしいチョウバツがあるのです。私の場合は、懲罰委員会、チョウバツ議会が延々と繰り返し続けられました。ひどい弾圧にさらされました。みんな一致団結して嫌がらせと虐待を繰り返します。

私は公職ではなく一般人、住民となりました。すでに冷ややかな視線と敵視、侮蔑が向けられています。すごいですよ。

私は旧家のボンなので、「なんや下郎ども」と思っています。正義の味方だと思っていますが、同じ被害者たちが、私に敵対するのでどうしようもない。

これが風力被害者たちの実態なのです。例外はない。いや、私や窪田さんは被害者を助けようと努力してきましたが、今のところ仲間となって協力し合うことは、この7年間ありませんでした。窪田さんも彼らをヘンな奴らばかりだったと証言しています。

ですから一度、低周波被害者になると、元には戻れないと覚悟しとく方がよいでしょう。

私に敵意を見せる周囲の人たちは、ご自分がいかに貧しい人間なのかを自覚すればよい。風力被害に苦しむ人がいる中で、仮にご自分に被害がなかったとしても、被害者をバカにして喜ぶ人格とは何なのか。そのアホさを知るがよい。地獄に落ちろ。